【BL・R18】優しくて残酷な男でも…幸せになれますか？

俺の領域

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「そうだ…真中君、もう仕事には慣れ…」
「新名さん…さっきの話の続きが気になるんで、すみませんが先に、済ませてもいいですか？」
「え… … …」

岡田が突然、俺の言葉に自分の言葉を被せてきた…。

普段の岡田ではあまり考えられないことで、普通に驚く。こうなるともう…俺には何も、言えない…

「ああ…うん…わかった…」

「真中くんの話はともかく、俺、新名さんの口から聞きたいです、聞いてもいいですか？俺の質問、嫌なら拒否ってください…。」

「うん…」

真中はうっすらと微笑みを浮かべたまま黙ったままだ… 何、考えてんだマジで…コイツは俺を、どうしたいんだ…。
なんなんだ、本当にこの状況…。

「新名さん、真中くんとキスしたっっていうのは本当ですか？」

岡田の真剣な目…俺を見つめる。

男と男がキス… だなんて、
普通に考えたら… 引かれる内容だ…
でも、答えざるを得なかった…。
真中はともかく、俺は岡田に対して嘘なんてつきたくない…というか、つけない…。

「…うん…キスした…」俺は正直に答えた。

…というか、無理矢理された…舌も絡められた…
なんてことはもちろん言わない…

聞かれたことにだけ、答える…
俺の精神は、なんとかそれでギリギリ、保てる…

「マジ…ですか…」
岡田の口から出た、落胆の滲むような声…。

その表情は、恐ろしく曇っていた…。

　　　　　やっぱり、引かれたんだ…


　　　　　　俺はそう、確信した…。