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俺の領域
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「すみません、お邪魔しちゃいまして…じゃ、乾杯!」真中の空気を読まない乾杯の挨拶を合図に、
俺たちは食事を始めた。
もぐもぐもぐもぐ…
黙々黙々…
せっかく岡田と一緒にデパ地下で買ってきた惣菜だが、なんとなく味わえない…。
そういえば今日は、デパ地下で元カノとも遭遇するし、今こんなわけのわからない状況だし、どうもイマイチついていない…。
右にいる真中を見る。
能天気にうまいうまいと独り言のように呟きながらデパ地下のおかずをつついている。
左に座る岡田を見る。
ほぼ無言で、なんとなく口を動かしている。その表情に笑顔はない。
俺は密かにため息をつく。
もともとは岡田の相談事を聞くためにこの部屋に招いたのに…真中の乱入で今はもう、それどころではなくなってしまった。
「…は~うまかった。なんだかすみません、図々しくもお邪魔しちゃってこんな美味しい料理いただけて…満足です。」
「…それは、良かったな…」
ほんと、図々しい…
追い出すのには失敗したものの、さすがに態度でそこまで邪険にはできないので一応は、言葉を返す。
「ごちそうさまでした。」
岡田が手を合わせ、静かにつぶやく。
どきりとする。
さっき、キスがどうとかのくだりで、まずは食事をしてからと岡田は言っていた…。
つまり食事が終わった今から…が、一番怖い…。
俺は話を逸らすべく、口を開いた。
俺たちは食事を始めた。
もぐもぐもぐもぐ…
黙々黙々…
せっかく岡田と一緒にデパ地下で買ってきた惣菜だが、なんとなく味わえない…。
そういえば今日は、デパ地下で元カノとも遭遇するし、今こんなわけのわからない状況だし、どうもイマイチついていない…。
右にいる真中を見る。
能天気にうまいうまいと独り言のように呟きながらデパ地下のおかずをつついている。
左に座る岡田を見る。
ほぼ無言で、なんとなく口を動かしている。その表情に笑顔はない。
俺は密かにため息をつく。
もともとは岡田の相談事を聞くためにこの部屋に招いたのに…真中の乱入で今はもう、それどころではなくなってしまった。
「…は~うまかった。なんだかすみません、図々しくもお邪魔しちゃってこんな美味しい料理いただけて…満足です。」
「…それは、良かったな…」
ほんと、図々しい…
追い出すのには失敗したものの、さすがに態度でそこまで邪険にはできないので一応は、言葉を返す。
「ごちそうさまでした。」
岡田が手を合わせ、静かにつぶやく。
どきりとする。
さっき、キスがどうとかのくだりで、まずは食事をしてからと岡田は言っていた…。
つまり食事が終わった今から…が、一番怖い…。
俺は話を逸らすべく、口を開いた。
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