【BL・R18】優しくて残酷な男でも…幸せになれますか?

もえこ

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俺の領域

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三人で一緒に食べましょう…

今、確かに真中にそう、言われた…。
なんで知ってる…?

俺はハッとする。

そうだ…靴を、見られたのか…
玄関先に、男物の靴が2足…
いやでも、それが岡田のものとは一見してわからないはずだが…

 「いるんですよね…?岡田さん…」

「は…あ、ああ…まあ、…でもなんで…」

「え…だって、職場で話してたじゃないですか…俺、耳がいいんすよ…聞こえちゃいまして…えへ…」
 
 …  えへ、  じゃない…。

それが仮に聞こえていたとして、
なんで一緒に真中のお手製カレーを三人で囲む展開になるんだ…。

しかも今日は岡田の方から相談事があると言ってきた大事な…ある意味、貴重な日だ…。
そこに、こんなにものほほんとした…真中を加えるわけにはいかない…

そもそも、岡田はこいつが加わることを良くは思わないだろう…最初の出会いの頃から好きではないタイプだろうしそもそも、…岡田はこいつがいたら、相談事なんてきっと口にするはずがない…。

俺は岡田に聞きにいくでもなく、俺の独断で即答する。

「…岡田はいるけど、真中くん、今日はだめだ…ごめん、大事な話があって…ちょっと二人だけで話したいんだよ…」

「えーーー … …
…そんなあ…せっかく出先から直帰して、めちゃめちゃ煮込んで作った激ウマカレーなのに…お二人に出来立てを食べて欲しかったのに…ショックです…俺も少し悩んでて仕事とか、将来の相談とかしたかったし…  あーあ…」

仕事の相談…?
そう言われると、少しだけぐらつく…
真中はうちの会社に来て間もない…
確かに、悩むことが多々、あるかもしれない…。

でも…今日は…うん、やっぱりだめだな…

「いや、真中… やっぱ…今日は…」
そう、断ろうとした瞬間、

「…新名さんが良いなら、俺は全然、いいですよ…?真中くん、こんばんは…」

「あっ…と、岡田…?」
俺の背後に、知らないうちに岡田が立っていて驚く…リビングまで聞こえていたのだろうか…。
…っていうか、なんで承諾する…?
今、断るところだったのに…   あああ…

「いいんですか~!嬉しいです、ありがとうございます!では、お邪魔しまーーす!」

真中は当然のように1%の遠慮もなく、小鍋を持ったまま、上がり込む…。

岡田が家に上がる時と180度違う真中の堂々とした態度に、
     俺はため息をついた…。















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