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俺の領域

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「あ!やっぱいた!!…新名さん!こんばんは!!」
    満面の笑みを浮かべる真中…。

その表情がやたらと、キラキラしていて…綺麗で… 
世の女性はこれに悩殺されるんだろうなと、頭の隅で考える…。
          
「ああ…こんばんは…てか、おまえ…チャイム鳴らし過ぎ…うるさい…なんのつもりだ…」
「すみません… なんか、ドアの音がしたんで…絶対、帰ってきて部屋にいるんだろうなって思って…」
「…はぁ…!?ドアの音って… おまえ、マジでストーカーみたいで…怖いよ…」

これは、完璧に本心… 
こんな風に、隣に住む男に…行動を把握されるのは本当に怖い

「え…お褒めいただき、ありがとうございます!」
「1パーセントも褒めてない… んで、何の用…??」
「えっと、実はこれ… 新作のカレー、作ってみたんですよ…新名さんに食べてみて欲しくて…」

ふと見ると、真中が小さな小鍋を大事そうに抱えている…。
ふわっと香る、エスニックで旨そうな香り…


「あの… ありがと… 鍋、今度でいいよな…?ありがたくいただくよ…」

「はい…!あの、それで…実はそのカレー!」

「ん…?」

「二~三人分、あるんですよ!だから…」

「ああ… だから…?」 なんか、怖い… 咄嗟に真中を見上げる…。

「今からお邪魔していいですか…?多分、岡田さん…来てますよね?…三人で食べましょう!」

「… ・・ え!? ・・ …」 
なんで知ってる…?どこかで聞かれた…??
マジで、怖い… 
もしかして既に俺の部屋の、どこかに…盗聴器…でも、ついてんのか…?

俺は言葉を失い、
もう一度、呆然と真中を見上げた…。

        
             





















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