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俺のテリトリー

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「お邪魔します」真中の挨拶。

「あっと… ごめん、あまり部屋片付いてないから、とりあえず、荷物置いてソファーに座ってて…。」

「はい…すみません、突然押しかけて…」
真中が殊勝なことを口にする…
その態度も一応は、しおらしい…

「いやいや、まあ、仕方ないよな…」
俺は普通に大人ぶって答えるが内心、本当に押しかけてきたな… なんて、思っていたりする。

俺だったら、奴の状況であれば借金してでもホテルに泊まる…もしくは、ネットカフェ…

鍵無くしたからって、いきなり人様の家に泊めてくれだなんて、そうそう言えるものではない…少なくとも俺はそんなタイプだ。

しまった…ネットカフェも提案してみれば良かった…あそこならホテルの半額以下で一応のスペースを確保できたはずだ…
でも、時すでに遅しだ…
もう…部屋に入れちゃったんだから…。

「真中くん、珈琲でも飲む?もう、11時前だから、眠れなくなるようならやめとくけど…」

「えっと…じゃあいただきます、すみません…」
「うん… 少し待ってて…」
        
なんだこの静けさ…
あの明るい雰囲気はどうした…
なんか、やりにくいな…
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