【BL・R18】優しくて残酷な男でも…幸せになれますか？

俺のテリトリー

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いやいや、駄目に決まってる…

こいつは…そうそう、こんな風に好青年にみせかけて、完全に前科ありなんだ…
俺にディープなキスをして、あろうことか拘束して、触って無理やり…   あんな…
しかも、お試しでどうのって…   

うん、絶対ヤバい…危険だ…
無理…絶対無理だ、泊める…なんて…

「あ…のさ、突然そんなこと言われても、部屋片付いてないし…そうだ！ホテル！泊まればいいよ、連絡してみようか？…駅前のホテル、とか」

「…ホテル…って…
俺、恥ずかしい話、お金ないんです…所詮、卒業したばかりのプー太郎…いや、バイトですし…一泊したらバイトの1日分が飛びます…
そうですか…無理、ですよね…わかりました…諦めます、すみませんでした…では…」

突如、ぬうっと立ち上がり、俺にお辞儀をして、その場を離れようとする真中…
どうするつもりだ…？

「待て…どこに、行くんだ…？」

「あ…気にしないでください。公園で野宿か、まあ…男だし、そのへんで適当に寝ます、おやすみなさい…」
しょんぼり頭を垂れて廊下を進む真中…

これでいいのか、俺…
俺を頼ってきた若い青年を…公園なんかで…寝かせて、いいのか… …  
やたら美少年だし…変な輩が絡んだりしたら…  男でも… ヤバかったりしないか…？

「あっ…真中…くん…あの！…」
「はい… …」
「うち…で良ければ…まあ、い…いいよ…でも…一晩、だけだぞ…」

「…う！…マジ…ですか…！？
助かります！！真中さん… 感謝です、本当にありがとうございます！！」

真中は満面の笑みで、俺に礼を言う。

仕方ないか…

岡田…さすがにこれは…仕方ないよな…？
俺はがっくりと肩を落としながら、
奴をしぶしぶ…部屋に招き入れることにした…