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変な男
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俺は奴が帰ってから、
ノロノロした足取りではあるが、食べ終わったピザの残骸や飲み物のグラス…
とにかくあの男がいた痕跡を残すことのないように、片付けを始めた。
ふと、テーブルの脇に置いた小さな紙袋が目に入る…。
そうだ…これは、真中が引っ越しの挨拶とやらで持ってきたやつだ…。
今までの経験から言うと、どの家庭でも使用頻度の高いふきん、タオル…ビニル袋…とか、日持ちのする焼き菓子とか…?
特に興味もないが開けようとすると、紙袋の開け口にホチキス止めが数カ所してあり、中が見えない…。
厳重だな…なんだか、年始にある福袋みたいだ…
そう思いながらも、ホチキスの針を取り除き、開ける…。
するとそこには、栄養ドリンクのような出立ちの小さな瓶が二本…
取り出すとド派手なラベルには、
『男の精力、たちどころにUP!!』
『 みなぎる精力!これで彼女も大満足!』
…ん…? …これって…??
「…はあ…!?なんなんだ、あいつっ…! 」
ラベルには…
そんな宣伝文句が書いてあった…
もうこれは間違いようもなく、完全に…
男向けの、精力剤…
こんなもん、いつの間に…どこで買ってきたんだ…
まさか…勃たない俺への当て付けか…?
さっき真中にされた行為とあいまって…俺の中に、沸々と…怒りが込み上げてくる…。
その内容から、いやでも俺に対してだけの引っ越しの挨拶の品物だとわかる…。
こんなもの、誰彼構わず渡したら…今度越してきた住民はかなりの変人だと、そんな扱いを受けるに違いない…
今度、マンションの廊下ではもちろん、1%も会いたくもないが…もし偶然、奴に会うことがあったら、思い切り睨みつけて、文句言ってやる…。
俺はそう誓って、
その瓶を戸棚の端…隅っこに仕舞い込んだ。
ノロノロした足取りではあるが、食べ終わったピザの残骸や飲み物のグラス…
とにかくあの男がいた痕跡を残すことのないように、片付けを始めた。
ふと、テーブルの脇に置いた小さな紙袋が目に入る…。
そうだ…これは、真中が引っ越しの挨拶とやらで持ってきたやつだ…。
今までの経験から言うと、どの家庭でも使用頻度の高いふきん、タオル…ビニル袋…とか、日持ちのする焼き菓子とか…?
特に興味もないが開けようとすると、紙袋の開け口にホチキス止めが数カ所してあり、中が見えない…。
厳重だな…なんだか、年始にある福袋みたいだ…
そう思いながらも、ホチキスの針を取り除き、開ける…。
するとそこには、栄養ドリンクのような出立ちの小さな瓶が二本…
取り出すとド派手なラベルには、
『男の精力、たちどころにUP!!』
『 みなぎる精力!これで彼女も大満足!』
…ん…? …これって…??
「…はあ…!?なんなんだ、あいつっ…! 」
ラベルには…
そんな宣伝文句が書いてあった…
もうこれは間違いようもなく、完全に…
男向けの、精力剤…
こんなもん、いつの間に…どこで買ってきたんだ…
まさか…勃たない俺への当て付けか…?
さっき真中にされた行為とあいまって…俺の中に、沸々と…怒りが込み上げてくる…。
その内容から、いやでも俺に対してだけの引っ越しの挨拶の品物だとわかる…。
こんなもの、誰彼構わず渡したら…今度越してきた住民はかなりの変人だと、そんな扱いを受けるに違いない…
今度、マンションの廊下ではもちろん、1%も会いたくもないが…もし偶然、奴に会うことがあったら、思い切り睨みつけて、文句言ってやる…。
俺はそう誓って、
その瓶を戸棚の端…隅っこに仕舞い込んだ。
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