上 下
304 / 363

珈琲

しおりを挟む
圭一の、豆を挽く手の動きは止まらない… 
なのに、キス…  っ…  も…

ガリガリガリガリがリガリガリ …

「んう… ん … ん はっ…圭一、駄目だって…こんなとこ、でっ… … 」

思わず、顔を背けて、圭一を睨みつける。

今この瞬間にベランダから誰か来たら、完全にアウト…   見られたら相当ヤバい…
こんな場所で…こんな状況で俺にキスするなんて、どうかしている…

「…あーあ… もう、欲求不満です、俺… 」
圭一がため息をつきながら不満そうに呟く。
「何… …いきなり…」
「先輩は当然のように寺崎さんの横…助手席に座っちゃうし、寺崎さんによだれが出てる…とか…寝顔が可愛いとか、言われてるし、色々いまだに隙だらけなんですよ、先輩は… 」
「は… … ?なんだよ、隙って… 寺崎は別に」
「先輩… 何、言ってんですか…忘れたんですか…?

   寺崎さんは……先輩を … … … 」

ガリガリガリガリがリガリガリ… …

「何…聞こえない、圭一… 寺崎がなんだって…  ?」

「豆…もう十分な量、挽けましたね…じゃあ俺、カップ準備します… 」

圭一は俺からそっと離れ…カチャカチャと音を立てながら珈琲カップの準備を始める。

寺崎が何…   

なんだっけ… 

俺はやっぱり、
何か大事なことを…  
忘れてはいけない何かを、忘れてしまっている気がする…

本当に…寺崎と、森林を…くっつけていいんだっけ…      あれ…  

捨て置けない、何かが…あった気がするのに…
頭に白い霧がかかったようで、何ひとつ、思い出せない…

後で、ゆっくり圭一に聞いてみよう

俺は困惑しつつも、

     珈琲の準備を進めた。
 
     
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

屈した少年は仲間の隣で絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

二本の男根は一つの淫具の中で休み無く絶頂を強いられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

捜査員達は木馬の上で過敏な反応を見せる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

捜査員は柱の中央で絶頂を強制される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...