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草むら

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「ん…んぅ…」

俺の必死の抵抗虚しく、シュウにズルズルと引きずられ、目立たない公園の茂みに乱暴に押し倒される。

圭一とよく座っているベンチの近くではあるが、そこではなく、その後ろのもっと奥まった大きな看板の裏側の茂みの中…普通に歩いている人には、多分気付かれない場所…

俺はもちろんジタバタと手足を動かすが、身体のでかいシュウには到底かなわない。

「ん、!く…ん…」茂みではあるが小石も少し混じっているのか、もがけば身体に小さな痛みが走る。

俺の口を塞いでいた大きな手が、やっと俺の口から離れる。

「や…めろっ…大声、出すぞ…」シュウにまたがられた状態で、俺は必死に…なんとか声を発する。

「あん…?何、言ってんだおまえ…前にも言っただろうが…」シュウがニヤリと笑う。

「俺は、おまえがこの場で俺にめちゃめちゃにやられて泣き叫んでも、人に助けを求めても、なーんも、気になんねえって… 俺は、寺崎なんだから…何したって、都合悪くなりゃ俺自身がコイツの中に消えたらいいだけだ…だからよ…」

「くっ…!…」顎を乱暴に、つかまれる。

「…逃げようとしても無駄だ…最初よりは痛くねえだろ…圭一とも散々やってんだろ…?だから力、抜け…声も出すな…俺はお前をここでヤル…諦めな…」

「んぅ…っ!? んン…ん」

両手首を片手で拘束され、無理矢理に唇を塞がれる…すぐに舌が口内にねじ込まれ、俺の舌に絡められる。

さっきの…寺崎のキスとは違う…
羽根が触れるような…優しいキスではなく、全てを喰いつくされそうな乱暴すぎるキス… 嫌だ…
コイツはいつもこうだ…こっちの気持ちに関係なく、自分中心…自己中で自分のしたいことを相手の気持ち構わず、好きにやる…

「んっ、ん…!」

首を必死にねじってどんなに逃げようとしても、微動だにしないシュウ…離してくれない…

唇を離し、ペロリと自分の唇を舐めるシュウ。

「んー…いいな… 俺はあんまキスなんてしてえと思わないんだけど…変だな、なんかおまえとはしたくなる…その小さな唇を無理矢理に塞ぎたくなる、息すら…止めたくなる…。
寺崎の気持ちに引っ張られてんのかもしんねえが…俺も大概やべえな…おまえのその、いやらしい顔つきと、男を誘う、身体のせいだ…長いこと焦らされて、一種の禁断症状だ…ああ、早く、下…脱ぎな…今すぐ、やらせろ…」

ああ…本当に、なんなんだコイツ…  

なんでこんな奴が寺崎の中に… 

      俺は絶望する…。 
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