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帰路
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俺たちは、最後に旅館の露天風呂と朝食をゆっくり楽しみ、帰路に着く。
帰りの電車内では、せっかくの外の景色を全く見ずに…俺たちはただただ、二人寄り添うようにしながら爆睡してしまっていた…ようだ。
そりゃ、そうだ…
昨夜からずっと…圭一と…何度も、何度も…
最後の方はもう…身体の節々が痛くなるほどだったけど…俺より少し若い圭一は…というか、一番性欲が強い時期であろう圭一は…何度も…俺を…むさぼった…
本当に…喰われそうな勢いで…
激しく…何度も…
でも…でも…痛いとかは初めの方だけで…
正直に言うとその後はあまりに…気持ちが良過ぎて…何度も圭一の腕や背中に爪をたてながら、快楽のままに、あられもない声をあげてしまった気がする…。
圭一に求められるのが、嬉しくて…すごく幸せで…
ああ…やっと俺たちは…
…頭がなんとなく、ふわふわしてくる…
「…先…輩…先輩。もうすぐ着きますよ、電車」圭一が、俺に優しく声をかける。
途中、いったん目を覚ましたものの、また…物思いに耽りながら、眠るところだった。
「お!あ、…ああ…ごめん…」
俺はそそくさと身の回りの荷物をまとめて、立ち上がる。
電車からおりてそのままバスに乗り込み、少し揺られて、いつも見慣れた風景の場所…あらためて現実の世界に戻る。
最初に待ち合わせた場所で解散しようか迷ったが、やっぱり俺は年上で、学生の圭一と宿泊までしているし、今回は大人として、一応圭一の家まで送ってやることにした。
二人でとぼとぼ歩いている最中も、
「先輩…先輩、俺…マジで幸せ…なんかもう…死んでもいいかも…昨夜のこととか…ああ…先輩、すごく可愛かった…なんかまだ、夢みたいです。…ずっと先輩と一緒にいたい…ああ…もう、俺…これから勉強、マジで死ぬ程頑張って…必ず先輩と同じとこに入るから…見てて下さい!」
圭一がキラキラした眩しい笑顔で俺に興奮して、話しかけてくる。
なんて…可愛い犬コロなんだ…俺のことが可愛いだと…?…笑わせるな…。可愛いのは、お前だ…。
俺たち二人はこのままだと…
男同士のバカップル…にもなりかねないので…
それはもちろん、言わないでおく。
コイツに可愛いなんて、俺が一度でも口を滑らせて言おうものなら、すぐに調子に乗って、わざとかわい子ぶるに決まっている。圭一は…とにかくそういう奴なのだ。
「うん…全力で頑張れよ…まあ、お前は俺より全然模試とかの成績がいいから…多分大丈夫だろうけど…油断は禁物だ…とにかく、頑張れ。」
そう言うと、ニッコリ笑って、俺を見る。
おいおい…大丈夫なのか、こいつ…。なんか俺を見る表情が緩みっぱなしだ…。帰ってからは、普通にしろよ犬コロ…。
そんなことを思ってると、あっと言う間に圭一の家に着いた。
「じゃな…!圭一、またバイトでな?」
「先輩、本当に楽しかったです、しかもわざわざ送ってくれてありがとうございました!また、ラインしますね!…失礼します。」
そう言って、ドアが閉まる。
…俺は歩き出す。
実は俺も…歩きながらゆっくり、幸せを噛み締めようと思っていたところだった。
すると背後から、ドアが開いて、再び圭一が顔を出す。
「先輩…!!すみません…あの…母が…先輩に家に上がってけって言えって……お茶出すし、少しゆっくりして帰れば…って…ど…どうしましょう…」
…家にあがるはいいけど…なんの話が…出来るというのだ…観光なんて…実はこれっぽっちもしていないのに… 俺は即座に、首を振る。
「いや…!いい、いい。あの…明日もあるし、お気持ちだけでって…お母さんによろしく伝えてくれ…!」
それだけ言って再び足を踏み出すと、
「先生…佐々木先生!ほんとに少しでいいから…上がっていって下さい。圭一の進路についてもご相談があるので…」圭一母が、ドアからひょっこり顔を出す…。
よくぞ、こんなデカい子を産み落としたなというほど、小柄で可愛らしい雰囲気の圭一母…。
進路…?相談…??
ダメだ…そのキーワードを口にされると、俺は…お邪魔…せざるをえなくなる。仮にも家庭教師だし…なんちゃって教師なんだけど…。
「は…はあ…わかりました…じゃあ、少しだけ…お邪魔しますね、すみません…」
あああ…あんまり旅行の話は聞いてくれるな…
そう願いながら、
…俺は圭一の家に足を踏み入れた。
帰りの電車内では、せっかくの外の景色を全く見ずに…俺たちはただただ、二人寄り添うようにしながら爆睡してしまっていた…ようだ。
そりゃ、そうだ…
昨夜からずっと…圭一と…何度も、何度も…
最後の方はもう…身体の節々が痛くなるほどだったけど…俺より少し若い圭一は…というか、一番性欲が強い時期であろう圭一は…何度も…俺を…むさぼった…
本当に…喰われそうな勢いで…
激しく…何度も…
でも…でも…痛いとかは初めの方だけで…
正直に言うとその後はあまりに…気持ちが良過ぎて…何度も圭一の腕や背中に爪をたてながら、快楽のままに、あられもない声をあげてしまった気がする…。
圭一に求められるのが、嬉しくて…すごく幸せで…
ああ…やっと俺たちは…
…頭がなんとなく、ふわふわしてくる…
「…先…輩…先輩。もうすぐ着きますよ、電車」圭一が、俺に優しく声をかける。
途中、いったん目を覚ましたものの、また…物思いに耽りながら、眠るところだった。
「お!あ、…ああ…ごめん…」
俺はそそくさと身の回りの荷物をまとめて、立ち上がる。
電車からおりてそのままバスに乗り込み、少し揺られて、いつも見慣れた風景の場所…あらためて現実の世界に戻る。
最初に待ち合わせた場所で解散しようか迷ったが、やっぱり俺は年上で、学生の圭一と宿泊までしているし、今回は大人として、一応圭一の家まで送ってやることにした。
二人でとぼとぼ歩いている最中も、
「先輩…先輩、俺…マジで幸せ…なんかもう…死んでもいいかも…昨夜のこととか…ああ…先輩、すごく可愛かった…なんかまだ、夢みたいです。…ずっと先輩と一緒にいたい…ああ…もう、俺…これから勉強、マジで死ぬ程頑張って…必ず先輩と同じとこに入るから…見てて下さい!」
圭一がキラキラした眩しい笑顔で俺に興奮して、話しかけてくる。
なんて…可愛い犬コロなんだ…俺のことが可愛いだと…?…笑わせるな…。可愛いのは、お前だ…。
俺たち二人はこのままだと…
男同士のバカップル…にもなりかねないので…
それはもちろん、言わないでおく。
コイツに可愛いなんて、俺が一度でも口を滑らせて言おうものなら、すぐに調子に乗って、わざとかわい子ぶるに決まっている。圭一は…とにかくそういう奴なのだ。
「うん…全力で頑張れよ…まあ、お前は俺より全然模試とかの成績がいいから…多分大丈夫だろうけど…油断は禁物だ…とにかく、頑張れ。」
そう言うと、ニッコリ笑って、俺を見る。
おいおい…大丈夫なのか、こいつ…。なんか俺を見る表情が緩みっぱなしだ…。帰ってからは、普通にしろよ犬コロ…。
そんなことを思ってると、あっと言う間に圭一の家に着いた。
「じゃな…!圭一、またバイトでな?」
「先輩、本当に楽しかったです、しかもわざわざ送ってくれてありがとうございました!また、ラインしますね!…失礼します。」
そう言って、ドアが閉まる。
…俺は歩き出す。
実は俺も…歩きながらゆっくり、幸せを噛み締めようと思っていたところだった。
すると背後から、ドアが開いて、再び圭一が顔を出す。
「先輩…!!すみません…あの…母が…先輩に家に上がってけって言えって……お茶出すし、少しゆっくりして帰れば…って…ど…どうしましょう…」
…家にあがるはいいけど…なんの話が…出来るというのだ…観光なんて…実はこれっぽっちもしていないのに… 俺は即座に、首を振る。
「いや…!いい、いい。あの…明日もあるし、お気持ちだけでって…お母さんによろしく伝えてくれ…!」
それだけ言って再び足を踏み出すと、
「先生…佐々木先生!ほんとに少しでいいから…上がっていって下さい。圭一の進路についてもご相談があるので…」圭一母が、ドアからひょっこり顔を出す…。
よくぞ、こんなデカい子を産み落としたなというほど、小柄で可愛らしい雰囲気の圭一母…。
進路…?相談…??
ダメだ…そのキーワードを口にされると、俺は…お邪魔…せざるをえなくなる。仮にも家庭教師だし…なんちゃって教師なんだけど…。
「は…はあ…わかりました…じゃあ、少しだけ…お邪魔しますね、すみません…」
あああ…あんまり旅行の話は聞いてくれるな…
そう願いながら、
…俺は圭一の家に足を踏み入れた。
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