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圭一と 2

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俺はベッドに優しく縫い付けられていた。

圭一の手が…指先が…俺の左の小さな突起に触れ、最初は遠慮がちに触れていたその指先の動きが、段々と大胆になってくる…

二本の指でキュッと先をつままれ、残りの指で先端部をくにくにと…弄ばれる。

…この…言いようもない…感覚…
今まで胸…なんかで…こんな風になったことがない俺は…声にならずに、ただその…なんとも表現できない刺激と、淡い快楽に耐えながら、目を閉じていた。

「…先輩…ここ、触ると気持ちいい…ですか?声、抑えないで…出してください…先輩の、気持ち良さによがる声とか、俺、めちゃくちゃ聞きたい…」

…恥ずかしげも無くコイツ、なんてこと言うんだ…

その後、さらにその部分を圭一の長い指で少し強めにつままれ、更に軽くねじられ、思わず…必死に抑えていた声が、俺の口から、外へ溢れ出る。

「…あっ…、バカ…んっ…圭一っ…もうそれ以上…さわ…るなっ…  や、めっ…はっ…ん、ん …」

圭一は…当たり前だが…やめてくれない。

「…ほら…先輩…俺に触られた感想、ちゃんと、言ってください…言ってくれないと、もっと…ヤバいこと、しちゃいますよ…」

圭一は、いたずらっ子のような顔で俺に笑いかけたかと思うと、その俺の突起に、顔を近付けてきて…あっ…と、気付いた時には…俺のその部分は、圭一の熱い口内に包み込まれていた。

先っぽの方を…舐められ、舌で固く、つつかれたり転がされたり…  

…あ、あっ…はぁっ…い…や、いや、だ…

あまりに気持ち良すぎて…おかしな声をあげてしまいそうになる自分の口を、必死に両手で押さえる…。

ちゅ…くちゅ…と、圭一が生み出すいやらしい水音が…静かな室内に響き渡る。

「…あっ…  んンッ… ば、ばか…っんっ、あ…」

生暖かい舌で突起をこねくり回され、不意に…歯まで立てられる…脳内にカリッと…音が響く気さえした。

あっ…や…  もう…

俺の身体は、圭一の舌と指の動きが与える刺激にもはや耐え切れず波打ち、ビクンっと何度も…跳ねそうになる。

なんかもう…ほんと、ヤバイ…  

気持ちが…良すぎて…俺、女の子でもないのに…どうしちゃったんだろう…俺の身体の中に…あまりにも甘美な…甘過ぎる刺激が走る…

薄目で圭一の方を盗み見ると、もともと精悍でセクシーな顔立ちの圭一が、その整った顔を少しだけ歪めて眉間に小さなシワを寄せながら俺のそこを丹念に、ペロペロと…舐めている…

…その姿は…

       犬だ…
 
     間違いなく…犬だ…

  うん…いつもの…可愛い犬コロ…

確かに…圭一は抜群にカッコいい…
女の子からはもちろん、男の俺から見てもセクシーで、羨ましいほどに、正真正銘、完璧に…男だ。

でも…でも…
俺の胸を…丹念に舐め続ける、今の…この姿は…

やっぱり、もはや…犬…。

もう犬にしか…俺には、見えない…

ダメだ…こんな時に、そんなこと…思っちゃうなんて…不謹慎だ…  
今は…真剣な時間…

俺たちの初めての大事な時間なんだ…

それなのに、バカな俺は…馬鹿過ぎる俺は…
…思わず、声に出して笑ってしまった…んだ…

「ふ…ふははっ… あっ…   !ご…、ごめんっ…」

俺の突然あげた小さな笑い声に、少し驚いた顔をした圭一が俺の胸から唇をそっと離し、怪訝な表情を浮かべながら、俺を見返す。

「…なん…ですか?…
もしかして、くすぐったい、とか…ですか…?」

圭一の額が汗に濡れて、男の色気がすごい…けど…、つい…いつもの条件反射で、つい…こんな時にまで圭一を見て犬コロを想像してしまい…笑ってしまったバカな俺…

「…いや…くすぐったいとかじゃ…なくて…。そんなこと、ないよ… 
ただ…おまえ見てると、やっぱり…い…犬、みたいだなぁ…可愛いなぁっ…て…思ったら、なんかおかしくなっちゃって…あ…なんか、ごめん…こんな時に…」

…正直に説明する必要がないときに、正直に説明してしまう俺… 

ココはどうやら…
うん、くすぐったくて、笑っちまった、ごめん…

…それが恐らく、正解の回答だったみたいだ…

途端に静かになる圭一。
沈黙が怖い… なにか、喋ってくれ…
  
俺は祈るように、圭一を見つめる…

                

 














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