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寺崎との対面
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もう、仕方ない…
俺が思い切って真実を寺崎に打ち明けないことで、やつを長い期間、訳もわからないまま、苦しめている。
話すことが、多分余計に寺崎を苦しめることがわかっていたとしても、事情もわからず俺から避けられている寺崎の心情を思えば…もう、逃げ仰せない気がした。
しかも何より、寺崎自身が何度も求めたのだから…
俺はそう無理矢理に理由をつけて、やつに…話をすることに決めた。
俺たちは、バイト先近くのカフェに足を運んだ。
ここは以前、圭一と森林と来たことがある店で、そうだ…確か、作戦会議を…開いた場所だった。
寺崎と森林をくっつける作戦会議…だなんて…今思えば、とんでも…なかったな…
寺崎の中に、シュウ、という存在がいて、そいつが俺に…突如、乱暴した…
寺崎はそのことを知らずに、今も田口と付き合っていて…でもシュウが言うには、寺崎自身の内心は…本当は…俺のことを好きだと…いう…
ああ…複雑すぎる…
ただ、ここに森林が巻き込まれていないことだけは、俺にとっての救いだった。
これ以上…もしかしたらなんらかの形で被害者になる可能性のある人間を、増やすわけにはいかない。
店は空いていた。
もう9時過ぎだったので、食事目的の客はほぼおらず、コーヒーを楽しむおじいちゃんが数人と、大学生みたいな数人の男女が楽しそうにお茶しているくらいのものだった。
俺たちは珈琲を二つ注文し、対面して座った。
寺崎の表情は、暗い。
俺はこれから…寺崎を多分、いや間違いなく、さらにドン底に落とし入れる発言をすることになる…
ごめんな…寺崎…
俺自身も相当、話すのは辛いけど…
もう全て…包み隠さず、話すからな…覚悟してくれ。
俺はそう思いながら、口を開いた。
俺が思い切って真実を寺崎に打ち明けないことで、やつを長い期間、訳もわからないまま、苦しめている。
話すことが、多分余計に寺崎を苦しめることがわかっていたとしても、事情もわからず俺から避けられている寺崎の心情を思えば…もう、逃げ仰せない気がした。
しかも何より、寺崎自身が何度も求めたのだから…
俺はそう無理矢理に理由をつけて、やつに…話をすることに決めた。
俺たちは、バイト先近くのカフェに足を運んだ。
ここは以前、圭一と森林と来たことがある店で、そうだ…確か、作戦会議を…開いた場所だった。
寺崎と森林をくっつける作戦会議…だなんて…今思えば、とんでも…なかったな…
寺崎の中に、シュウ、という存在がいて、そいつが俺に…突如、乱暴した…
寺崎はそのことを知らずに、今も田口と付き合っていて…でもシュウが言うには、寺崎自身の内心は…本当は…俺のことを好きだと…いう…
ああ…複雑すぎる…
ただ、ここに森林が巻き込まれていないことだけは、俺にとっての救いだった。
これ以上…もしかしたらなんらかの形で被害者になる可能性のある人間を、増やすわけにはいかない。
店は空いていた。
もう9時過ぎだったので、食事目的の客はほぼおらず、コーヒーを楽しむおじいちゃんが数人と、大学生みたいな数人の男女が楽しそうにお茶しているくらいのものだった。
俺たちは珈琲を二つ注文し、対面して座った。
寺崎の表情は、暗い。
俺はこれから…寺崎を多分、いや間違いなく、さらにドン底に落とし入れる発言をすることになる…
ごめんな…寺崎…
俺自身も相当、話すのは辛いけど…
もう全て…包み隠さず、話すからな…覚悟してくれ。
俺はそう思いながら、口を開いた。
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