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補給場所

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俺は圭一を見上げる。

「…おい、栄養補給…って、なんだよ…?」

圭一が俺をみて、困ったような表情を浮かべながらも、ふんわりと微笑む。

ああ…ヤバい…こいつの顔は今更ながら、かっこ良すぎる…女子が騒ぐのが、今は本当に、よくわかる。

圭一が説明をする。
「俺にとっての栄養…つまり先輩との、接触です…うーん、人目が少ないところ…どこにあるかなー…」

圭一が俺の反応を確かめるでもなく、勝手に場所を検討し始める。
なんだか段々と、圭一の図々しさに拍車がかかってきている気がするが、まあまだ…許せる範囲だ。

結局、圭一に流されてきてしまった場所…そこは、駅前の…いわゆるネットカフェ…だった。

圭一が会員証を持っていたために、割とすんなり入ることができた。ちなみに俺は大学に入ってからその存在を知ったものの、いまだに2~3回しか行ったことがなかった。

圭一は割と行き慣れているのか、勝手知ったる様子で部屋のシステムや時間の説明を適当に聞き流し、俺をいそいそと部屋へ案内する。

「先輩…ここで待っててください。俺がドリンク取ってきますから…」
そう言って俺を部屋に残し、圭一はいそいそと部屋を出る。

部屋を見渡すと…二つの長いリクライニング付きのシートと、テレビ、パソコンの設置されているこじんまりとした机。

初めて入ったけど、多分俗にいう、ペアシートってやつだ。
個室だから、カップルがよく映画を観たり漫画読んだりと、くつろぐために使えて、しかも人目を気にせず軽めにイチャイチャできるとかで、割と若者に人気な場所だと…雑誌で読んだことがある。

まあもちろん、天井までの高さの壁や扉の設置はなく、背の高い男が、ものすごく背伸びをしたら中を覗ける…そんな作りの半個室風の部屋で、決してホテルの一室のような完全個室ではない。

…圭一のいう、栄養補給… って…ここで…?
あいつ…何、考えてんだ…
もしかしてやっぱり、
キスとか…されちゃうんだろうか…

 俺は無駄にドキドキしながら、
    一応素直に、圭一を待った。


             






















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