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圭一からの連絡

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5度のラインと1度の着信履歴。
俺は思わず、かじりつくように画面を見つめる。

圭一がくれた最初のライン…

8月21日 金曜日 
18時30分

「こんばんは!先輩、今日も暑かったですね。確か今日、大学の飲み会でしたっけ?楽しんできてくださいね、俺はバイト、もう少しであがります。では!」

21時30分

「先輩、飲み会、楽しんでますか?俺も早く、先輩とお酒飲めるようになりたい!色々な美味い店、先輩と一緒にハシゴとか、してみたいです」

22時25分

「今、二次会中…とかでしょうか?あんま、飲み過ぎないようにしてくださいね、なんとなく…ですけど、先輩って、お酒弱そう…」

22時40分

着信アリ

23時05分

「先輩?…もしかして、なんかありました?なかなかラインが既読にならないので、少し、心配してます…ちゃんと帰れてますか…??」

23時50分 最後のライン…

「気になりますが、今日はとりあえず寝ますね!なんか俺…しつこくラインして、ストーカーみたいですよね?笑、すみません…なんか気になっちゃって!ではでは」


… 圭一がくれたラインの文字が、最後の方は、涙でにじんで… 見えなくなった。

俺は、気付いた時には…静かに泣いていた。

     いい歳の男が…我慢できずに


     圭一…、圭一…   俺は…

     これから…どう…したら…


今にも、破裂してしまいそうな自分の感情とは裏腹に、気付けば俺は圭一に、冷静を装った返事をしていた。

「ごめんな。昨日二次会まで行って久々に酔ったみたいで、なんとかフラフラで帰宅してから、ずっと部屋で、眠りこけてたわ。心配かけてごめん…!

ちょっとまだ、二日酔いでかなり具合悪いから、また、復活してから…ゆっくり連絡するわ。とりあえず、今も死ぬほど眠いから寝る!おやすみー」

スタンプも一緒に、送信完了。

その後俺はスマホを机に置き、布団に潜り込んだ。


圭一には、絶対に…知られたくない…

けどそれは、
 
寺崎がこの世にいる以上、
  
 絶対に不可能なことのような気がして、
       背筋がゾクリとした。

               
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