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ドアの前で 2
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「…っじゃ!ちゃんと返したからな。また、火曜にバイトでな」俺はできるだけ明るく、圭一に声をかける。
「………」圭一が下を向いて、黙りこむ。
もしかして…犬コロの復活か…?
なんなんだ…
(ちょっとだけ、あがってジュースでも飲んでくか・・・?)
そう声をかけたくなる自分を、抑え込む。
本当は、圭一が好んで飲むコーラなどの炭酸飲料をいくつか、冷蔵庫に冷やしては、いた。
でも、ダメだ。
俺と圭一は、このまま静かに…前みたいな、普通の先輩と、後輩の仲に戻るんだ。
そのために一定期間、近づかず、奴をそっとしておくべきなんだ。
きっと奴もそれを望んでいる。
圭一には、普通の男女の恋愛をして欲しい。
森林とうまくいっているであろう圭一の邪魔を、今、俺がしてどうする…
俺はそう考え「じゃ、また、バイト先で…」とドアを開けて中に入ろうと圭一に背を向けたその瞬間、
… 圭一が俺を後ろから、
ふいに抱き締める…
包み込まれる、温かな感触…
… って…
おっいっ…、ここ…!
普通に人が通る、通路だぞ…
俺が驚き、圭一から咄嗟に逃れようともがくと、奴は俺を離さないまま、背後から囁く。
「先輩…最後に、お願いがあります。部屋に…あげてください。ほんとうに、最後にしますから…」
最後も何も…俺はかなり気が動転していた。
白昼堂々、男が男を、抱き締めている図…
しかも、ここはアパート外のドアがいくつも連なる通路!…道端からも丸見えの廊下。
今、この瞬間に誰かに見られでもしたら、すぐに…変な噂が広がる…
俺は、頭で考えるより先に、うなずかざるを得なかった。すぐに超高速で、コクコクとうなずく。
「わわ…!わかった、わかったから今すぐ離れろ!人に見られる!部屋に入れてやるから早く…!」
言うとすぐに、圭一は俺を解放し、後ろの方で、しっぽを左右にふる(…ように見えた…)
なんなんだ…こいつ…
本当に俺…こいつが…よく、わからない…
何がしたいんだ…もう…!
俺は混乱しながらも、圭一を慌ててドアの内に入れ、中からすぐにカギを閉める。
最後に話があるのか、森林についての報告か…
俺は圭一を座らせ、結局コーラを…準備する。
「………」圭一が下を向いて、黙りこむ。
もしかして…犬コロの復活か…?
なんなんだ…
(ちょっとだけ、あがってジュースでも飲んでくか・・・?)
そう声をかけたくなる自分を、抑え込む。
本当は、圭一が好んで飲むコーラなどの炭酸飲料をいくつか、冷蔵庫に冷やしては、いた。
でも、ダメだ。
俺と圭一は、このまま静かに…前みたいな、普通の先輩と、後輩の仲に戻るんだ。
そのために一定期間、近づかず、奴をそっとしておくべきなんだ。
きっと奴もそれを望んでいる。
圭一には、普通の男女の恋愛をして欲しい。
森林とうまくいっているであろう圭一の邪魔を、今、俺がしてどうする…
俺はそう考え「じゃ、また、バイト先で…」とドアを開けて中に入ろうと圭一に背を向けたその瞬間、
… 圭一が俺を後ろから、
ふいに抱き締める…
包み込まれる、温かな感触…
… って…
おっいっ…、ここ…!
普通に人が通る、通路だぞ…
俺が驚き、圭一から咄嗟に逃れようともがくと、奴は俺を離さないまま、背後から囁く。
「先輩…最後に、お願いがあります。部屋に…あげてください。ほんとうに、最後にしますから…」
最後も何も…俺はかなり気が動転していた。
白昼堂々、男が男を、抱き締めている図…
しかも、ここはアパート外のドアがいくつも連なる通路!…道端からも丸見えの廊下。
今、この瞬間に誰かに見られでもしたら、すぐに…変な噂が広がる…
俺は、頭で考えるより先に、うなずかざるを得なかった。すぐに超高速で、コクコクとうなずく。
「わわ…!わかった、わかったから今すぐ離れろ!人に見られる!部屋に入れてやるから早く…!」
言うとすぐに、圭一は俺を解放し、後ろの方で、しっぽを左右にふる(…ように見えた…)
なんなんだ…こいつ…
本当に俺…こいつが…よく、わからない…
何がしたいんだ…もう…!
俺は混乱しながらも、圭一を慌ててドアの内に入れ、中からすぐにカギを閉める。
最後に話があるのか、森林についての報告か…
俺は圭一を座らせ、結局コーラを…準備する。
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