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直美

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「あ…待ってっ…悟君っ…!!」

食事をした後に彼と少し話をしていたら、段々と彼の目の色が変わっていくのがわかった。

悟君に抱かれたい… 
かろうじてまだ、口にはしていないものの… 
そんな私の気持ちが、彼に伝わってしまったのかもしれない…

ただ、それにしても…

私と、親しくなりたい…? 

今、私の目の前にいるこの若い男の子が本当にそう…
口にした…だろうか…?

もしかして、夢…?今のは、夢…

でも、…どうやら夢じゃないらしい…

だってその後、彼は私の目をじっと見つめ…いきなり私の手をつかみ、店を出て…
あっという間にここへ…
…こんな場所へ…私を連れて来た。

いわゆる、そういうホテル…  
希望をしていたとはいえ、あまりの急展開に、頭がついていかない…
今時の若者はこうなんだろうか… やはりどうやら、私と夫の時とは時代が違うらしい…
 
「… あの…悟君… 」声が震える…情けないわね…

「直美さん… 今から、抱いても、いいですか… ?」

「 …ええ… … でも、なんだか久しぶりのことで…ちょっと私…恥ずかしい…」

「可愛い… おいで… 」

可愛い…?
         おいで… ですって… ?

それらのキーワードは、私たちの…この世代には、使っちゃまずいわ…
言われ慣れてなくて…その甘い台詞だけで、腰から砕けてしまいそう… 
この子、やっぱりかなり遊んでるのね…  
そうだとわかってはいながらも、もういい… 

夫と同じことをしたい…してみたい…
私も楽しまなきゃ…真面目は損するだけ。一度きりの人生、楽しんだもの勝ちだわ…

「…直美さん…、早く…脱いで… 俺、待てない… 早く貴女の身体、見たい… 」

上擦った悟君の声が、私の頭上からおりてくる…

「ん… … わかったわ… 」私はゆっくりと頷いて…洋服に手を掛けた。 
















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