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恋愛対象

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四日目の朝。

俺は憂鬱な気持ちを抱えながら登校する。

瑞樹に勢い余って、あんなことまでしてしまったこと.
同じ夜に、どさくさに紛れて加藤に濃厚なキスをされてしまったこと…

どちらも俺を大いに憂鬱にさせた。
強いて言えば、瑞樹にしてしまったことは、あくまで俺の意志でしたわけで…それなのに、自分が憂鬱になっていいはずがないのはもちろん、わかってる。

むしろ多分瑞樹の方が…学校に来たくないほどにショックを受けている可能性が高い。高校男子の家に強引に連れ込まれて、かなりヤバめなことを…意に反して、無理矢理に…されたんだから…

しかも男にそんな風にされるとか…あまりの絶望感に、もう瑞樹は学校に来ないんじゃないか…俺はそんな風にも…想像していたくらいだ。

だがしかし、やっぱり奴は…あんな可愛い面して…どうやら肝が据わってんのか…何なのか…

正門前で、これまたいつかと同じように俺に向かって「おはようございます。」と…普通に挨拶しやがった…畜生…なんだコイツ…可愛くねぇ…
さすがに、前みたいに須賀くんと、名前は呼ばれなかったが…コイツのこの平然とした態度…もしかして俺…何気に…舐められてんのか…?

瑞樹のこの何事もなかったかのような態度に多少イラつきはしたが、俺だって子供じゃない。
「おはようございます、日向先生。」相変わらずちっこい奴にニコリと、笑いかけて、すっと横切る。

もしかしたら昨夜のうちに、動揺した瑞樹によって、担任か、もしくは教育委員会あたりに、俺がアイツにしたこと…訴えられたりしてるかもと…実は少し、ビクついていたが、瑞樹の様子から、それはないと思えた。

んだよ…誰にも助けは求めませんってか…?でも、おまえひとりで、俺のこの暴走、止められんのかよ…

知らねえぞ…俺、もう認識しちゃった…よ。

日向瑞樹は完全に…俺の恋愛対象…になっちまった。もはや、男だとか、先生だとか、年上だとか…関係ねえ。

まあ正確には…性の対象…と言った方が、早いかもしんねえが、俺は瑞樹相手に、完全に欲情してしまう。
昨夜は…加藤の邪魔が入って、瑞樹の下半身には至らなかったが、俺は奴のアレを見ても…あの…男が挿れるであろう…部分を見ても、欲情してしまう自信が…なぜだか、ある。
多分…いや、絶対そうなる。それほど、奴の声や反応、身体は…あまりに扇情的で…男の俺を十分過ぎるほど煽ってくれる…ものだった。

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