30 / 103
8.リリアンの居ない五日間③
しおりを挟む夜が明けて二日目の朝、テントからのそりと顔を出したアルベルトは、薄暗い中でくわあと欠伸をした。普段ふかふかのベッドを使用しているものの、寝床の変化でどうにかなるほど繊細な性格をしていない。簡素な寝床でもぐっすりと休むことのできたアルベルトは身繕いもろくにせず、焚き火の側に向かう。そこではすでに、デリックとボーマンが鍋で湯を沸かしていた。それなりに温暖な気候であっても、真冬の朝は冷える。焚き火の存在はありがたいものであった。
「旦那様、おはようございます」
「ああ」
「コーヒー飲みます?」
「……貰う」
十分眠ることができても、リリアンと会うことができていないから、気力の充填がされていない。目覚めが悪い方ではないアルベルトのテンションがこれ程低いのは滅多にないことである。それを知るのはベンジャミンくらいだけれど、覇気が薄くしどけない姿は、それはそれで絵になるから恐ろしい。デリックはコーヒーの入ったマグカップをアルベルトに渡して、その姿に思わず目を細めた。
第二騎士団には少ないながらも女性の騎士が所属している。だが、今回の演習に、女性騎士は同行していない。その理由はこれだろう。きっちりと整えていない乱れた服装、櫛を通さずにいるのを、ざっくりと掻き上げただけの髪。どうしてだか溢れ出る色気に、なんとも言えない気持ちが溢れてくる。これは女性に見せるとまずいだろう。なんなら男でも危うい。そういう趣味に目覚める輩も出てしまうかもしれない。
「危険物……」
見目麗しいお方にかける言葉ではないだろうが、言わずにはいられなかった。過ぎた薬が毒になるように、美しすぎるものは目に毒である。
「何か言ったか?」
「いえ、なんも」
デリックはすいっと視線を外した。焚き火の向こうの方では、騎士団が炊き出しを行なっている。そろそろ食事となるようだが、作業をしている騎士達がちらちらとこちらを見ていた。まあ、理由はこの旦那様であろう。後で目隠しを置いた方がいいかもしれない。
朝食を摂った後、早速調査に入る事になった。いくつかの班に別れてフロミリア山のごく浅い箇所を調査する。
主な目的は魔物の棲息域の調査だ。あまり多く繁殖しているようであれば排除する事になっている。そういう事なので、魔物の痕跡を探しつつ、山に入って森を歩いているのだが、一時間以上経っても小型の魔物すら見付からずにいる。
「いやあ、静かなものですなぁ!」
その原因はこの男である。アルベルトが行くのだからとガードマンが同行する事になったのだが、なにかにつけて爆音で会話をするものだから、魔物も森の動物も、姿を隠してしまっている。
実は、アルベルトはこの男が苦手だった。
「アルベルト様の魔法を間近にするいい機会だと思っていたのですが! 残念です!」
常に声がでかく、うるさいのが一番の要因だが。
「喧しい。貴様の声がでかいから奥へ逃げたんじゃないのか」
「そうなのですか! いやはや、さすがはアルベルト様です! 魔物の生態にもお詳しいとは!!」
この通り、ちょっとした嫌味も通用しないのだ。チッ、と舌打ちをして、アルベルトはこの男を無視する事にした。
ただ、それもなかなかうまくいかない。
「ううむ、思っていたよりもずっと普通の森ですなぁ! もっと険しいものと思っておりましたが!」
「……」
「アルベルト様! お疲れではございませんか!?」
「…………」
「おおっとぉ、アルベルト様がこの程度で疲れるはずありませんでしたな!」
「………………」
「某も存じておりますぞぉ! かつて一昼夜魔物を追いかけ回したという逸話! いやあ、この目で目の当たりにしたかったですなぁ!!」
「…………………………」
そうしているうちに、アルベルトは半目から薄目になった。
喧しい。喧しすぎる。このままでは自分の精神に支障をきたすと、アルベルトはすっと振り返った。
「ガードマン・ハウリング。お前、山を降りろ」
「なんとぉ!? 何故ですか!!」
「お前が五月蝿すぎて、調査にならないからだ!!」
「な、なんですとォ!!」
ガードマンは目を見開いて驚愕の声を上げた。が、残念ながらその場の全員が同意見であった。騎士団の者からも「副団長、拠点へお戻り下さい」と言われてしまう。ガードマンはそれを聞いて、ならば仕方ないと山を降りて行った。ほんの少ししょげていたのは、うるさいと言われたことに対してではなく、ただ単にアルベルトの魔法を間近で見る事ができないと残念がってのことだったからさすがである。
こうして喧しさからは解放されたものの、すぐに生き物達が姿を現わすはずもなく。小さな痕跡だけを探すという、実に地味な作業を行う羽目になった。
とは言えそこはアルベルトである。
「この辺り、確かに魔物が棲み着いているようだな」
微かな感覚を捉え、魔物の痕跡を見付けたのだ。その呟きに反応したのは、第二騎士団の書記官の男だった。
「お分かりになるのですか?」
「魔物特有の魔力の残滓を感じる」
書記官は、期待を込めて同行している魔導士達を振り返る。が、魔導士達はさっと視線を逸らした。
「それを感知出来るのは、アルベルト様くらいのものです……」
そんな、と書記官がこぼす。もしも魔導士が同じことができれば、班に振り分ければ調査が捗ると思っての事だ。残念としか言いようがない。
「そうなのですか?」
「ええ。我々には到底出来ません」
そもそも、と、長身の魔導士が辺りを見回して言った。
「魔力というのは、放出されていなければ感知出来ないのですよ。人間は、魔力を感じる事に疎いんです」
「そういうものですか」
「ええ。だって現に、あなたもそうでしょう。我々は魔力を有していますが、それを感じ取っていますか?」
書記官は言われてはて、と首を傾げた。
「いいえ……」
「では、少し魔力を出してみましょう」
言うと、長身の魔導士は目を閉じて集中した。手にした杖に嵌め込まれた宝石が、淡く光る。それがうっすらと緑のように変わった時、書記官にも分かった。空気が変わったというか、何かがある感じが確かにしたのだ。
「これが魔力ですか」
「ええ、そうです」
宝石から、ふっと光が消える。するとその場にあったはずの『なにか』の気配も消失してしまった。やはり、この『なにか』が魔力なのであろう。
「放出された魔力そのものであれば感じ取ることができます。しかし、肉体に収まっている状態では感知できない。体に触れてみたり、感知する為の手段を取れば別ですがね」
「では、この場でアルベルト様が仰っている事は」
「魔物が、この場を根城にしている。長く棲み着いた場所には、その生き物から出た魔力が染み付くんです。わずかに漏れ出ているんですね。魔力の多い生き物であれば顕著です。魔物は普通の動物と違って、魔力量が多い。故に、居場所がわかりやすい」
書記官は、ああ、と合点がいったようだった。
「なるほど。例えるなら、匂いみたいなものでしょうかね」
長身の魔導士は、目元を和らげる。
「その例えは近いですね。匂いが残るくらい、ここに居るか、あるいはよほど匂いが強くなければ残滓として残らない。ヴァーミリオン公は僅かに残った匂いを感じ取った、と言えるでしょう」
「でも普通、極端に強く残滓が残っていなければ感知できないんだ。なんせ人は、魔力の感知力が低いから」
癖っ毛の魔導士が、杖でとんとんと自分の肩を叩きながら言った。視界の先ではアルベルトが騎士を伴ってさっさと先へ進んでしまっているので、立ち止まっていた書記官達は話しながらその後を追っている。がざがさと足元の落ち葉が鳴る。生き物の気配は相変わらずしない。
「魔力を感じ取るのに適した手段は、自らの魔力を放出することだ。そうすれば、自分の魔力が異なる魔力に触れる事になる。であれば簡単だ、異質なものを感じ取ったことになるから。理論上は、だけど」
「なるほど……自分以外の匂いがすれば、それは確かに、自分以外の存在を感じたことになりますね」
「そういう事」
書記官の言葉ににっと笑って返した癖っ毛の魔導士は、直後にさっと表情を歪める。
「でもだからって、そんなの通常できっこないけど。あの方は別格さ」
「ですが、魔力を放出すれば良いのでしょう? であれば、出来そうに感じるのですが」
「と、思うだろ? そもそもその『放出』が難しいんだ。さっきこいつがやったように『何かに込める』のはできるんだが」
こいつ、というのは、長身の魔導士のことだ。彼がさっき見せてくれたのは、確かに宝石に魔力を込めていたように見えた。
「それはどう違うので?」
「対象の有無。誰かにものを言うのと、漠然と喋るのとでは意識の向き方が違うだろう。そうすると伝わっているかどうかがそもそもわからない。それがわからないと、魔力がどう放出されているかが把握できないんだ」
「ううん、わかったような、わからないような」
「そんなもんさ、魔力が無いならね」
視線の先ではアルベルトが木を眺めたり、反対側を見たりしている。昨日の様子から、まともに調査に協力して貰えないのではないかと思っていた一行は少し驚いている。精力的に調査をするとは思っていなかったのだ。
どんな魔物かまでは判らないが、平野から入ってさほどでもない範囲まで、魔物は山を降ってやって来ていると言う事だ。近隣に人は住んでおらず、街道からも離れてはいるが、警戒するに越したことはない。翌日以降、再度調査と討伐を行う方がいいだろうと結論付けた。書記官はそのように調査書を纏める。
そんな風に、調査に協力的に見えたアルベルトだったが、実のところ魔物の残滓を見付けたのはたまたまであった。
(くそっ、リリアンの魔力を感じ取れないかと思ったが、魔物の気配が邪魔だな!? 平野では高さが足りないのか何も感じ取れなかったから山に登ったというのに! 鬱陶しい……おのれ、どうしたらいいんだ。木か? 木に登ればいいのか!?)
さすがに馬で半日かかる距離では、王都のリリアンの魔力を感知することなど無謀であるが、とにかくもうアルベルトはリリアン成分を補いたくて必死だった。
ぬぐぐと口をへの字に曲げるアルベルト。実のところ、森に動物がいないのはガードマンの大声のせいだったが、魔物が姿を現さないのはアルベルトのせいだった。
魔物は魔力の感知に敏感である。己の縄張りに、とんでもない量の魔力を放出する何かがやって来たら、身の危険を感じて逃げるのは当然だった。せめて魔力の放出を抑えていれば、まだ良かったのだけれど。アルベルトがそもそも森へ入ったのは、少しでも高い場所に移って、王都のリリアンの魔力を感知するため。最初からそのつもりで魔力を放出しつつ森へ入ったものだから、出発時にはすでに魔物は棲家から遠ざかっていたのである。
結果として、残滓を見付けるだけに留まったのだが、魔物を遠ざけることにはなっていたので、彼らの知らない間にある意味で目的を達成していたとも言える。
そんなこんなで、徒労感を覚えながら、一行は暗くなる前に森を後にした。
◆
一方、ヴァーミリオン邸では。
「このブレンドは初めてです」
「癖があるな」
「ううん、このお菓子には合わないかも……」
「では、こちらと交換しよう」
「まあ。お兄様、ありがとうございます」
実に平和に、リリアンとレイナードはお茶を楽しんでいた。
朝からリリアンに付き従っていたレイナードは、いつものリリアンの日課も一緒に行っていた。庭の散歩では春を待つ植物を慈しむリリアンの姿に心を打たれ、母の肖像画に声を掛ける姿には感涙しそうになった。朝食後も、ゆっくりと一服できるのが素晴らしい。今日は何をしようかと、朝から胸を躍らせていた。
例え会話は少なくとも、同じ空間で読書するだけでレイナードの気持ちは高揚した。ストレッチがてら庭に誘えば、もこもこの上着に身を包んだリリアンを鑑賞できた。昼食後、日当たり抜群のサロンに誘えば、心地良い陽射しにふわぁと欠伸をし、はっとして頬を赤くする姿を拝めた。そのひとつひとつ、すべてが愛おしくて、なんとも言えない多幸感が溢れたものだ。眠気覚ましのハーブティーを勧めるとその風味に驚き、他のものも試してみたいと言うから、夕食後にいくつか用意させた。癖の強いそれも個性のひとつと、顔を顰めながらも味わうリリアン。
(可愛い……)
リリアンの一挙一動を見つめ、レイナードは強くそう思った。
これがあと三日続くのだ。なんとも贅沢な時間だなと、噛み締め、明日のリリアンに思いを馳せるレイナードであった。
31
お気に入りに追加
1,496
あなたにおすすめの小説
転生王女は異世界でも美味しい生活がしたい!~モブですがヒロインを排除します~
ちゃんこ
ファンタジー
乙女ゲームの世界に転生した⁉
攻略対象である3人の王子は私の兄さまたちだ。
私は……名前も出てこないモブ王女だけど、兄さまたちを誑かすヒロインが嫌いなので色々回避したいと思います。
美味しいものをモグモグしながら(重要)兄さまたちも、お国の平和も、きっちりお守り致します。守ってみせます、守りたい、守れたらいいな。え~と……ひとりじゃ何もできない! 助けてMyファミリー、私の知識を形にして~!
【1章】飯テロ/スイーツテロ・局地戦争・飢饉回避
【2章】王国発展・vs.ヒロイン
【予定】全面戦争回避、婚約破棄、陰謀?、養い子の子育て、恋愛、ざまぁ、などなど。
※〈私〉=〈わたし〉と読んで頂きたいと存じます。
※恋愛相手とはまだ出会っていません(年の差)
イラストブログ https://tenseioujo.blogspot.com/
Pinterest https://www.pinterest.jp/chankoroom/
※作中のイラストは画像生成AIで作成したものです。
【本編完結】転生令嬢は自覚なしに無双する
ベル
ファンタジー
ふと目を開けると、私は7歳くらいの女の子の姿になっていた。
きらびやかな装飾が施された部屋に、ふかふかのベット。忠実な使用人に溺愛する両親と兄。
私は戸惑いながら鏡に映る顔に驚愕することになる。
この顔って、マルスティア伯爵令嬢の幼少期じゃない?
私さっきまで確か映画館にいたはずなんだけど、どうして見ていた映画の中の脇役になってしまっているの?!
映画化された漫画の物語の中に転生してしまった女の子が、実はとてつもない魔力を隠し持った裏ボスキャラであることを自覚しないまま、どんどん怪物を倒して無双していくお話。
設定はゆるいです
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
どうやら異世界ではないらしいが、魔法やレベルがある世界になったようだ
ボケ猫
ファンタジー
日々、異世界などの妄想をする、アラフォーのテツ。
ある日突然、この世界のシステムが、魔法やレベルのある世界へと変化。
夢にまで見たシステムに大喜びのテツ。
そんな中、アラフォーのおっさんがレベルを上げながら家族とともに新しい世界を生きていく。
そして、世界変化の一因であろう異世界人の転移者との出会い。
新しい世界で、新たな出会い、関係を構築していこうとする物語・・・のはず・・。
他国から来た王妃ですが、冷遇? 私にとっては厚遇すぎます!
七辻ゆゆ
ファンタジー
人質同然でやってきたというのに、出されるご飯は母国より美味しいし、嫌味な上司もいないから掃除洗濯毎日楽しいのですが!?
「専門職に劣るからいらない」とパーティから追放された万能勇者、教育係として新人と組んだらヤベェ奴らだった。俺を追放した連中は自滅してるもよう
138ネコ@書籍化&コミカライズしました
ファンタジー
「近接は戦士に劣って、魔法は魔法使いに劣って、回復は回復術師に劣る勇者とか、居ても邪魔なだけだ」
パーティを組んでBランク冒険者になったアンリ。
彼は世界でも稀有なる才能である、全てのスキルを使う事が出来るユニークスキル「オールラウンダー」の持ち主である。
彼は「オールラウンダー」を持つ者だけがなれる、全てのスキルに適性を持つ「勇者」職についていた。
あらゆるスキルを使いこなしていた彼だが、専門職に劣っているという理由でパーティを追放されてしまう。
元パーティメンバーから装備を奪われ、「アイツはパーティの金を盗んだ」と悪評を流された事により、誰も彼を受け入れてくれなかった。
孤児であるアンリは帰る場所などなく、途方にくれているとギルド職員から新人の教官になる提案をされる。
「誰も組んでくれないなら、新人を育て上げてパーティを組んだ方が良いかもな」
アンリには夢があった。かつて災害で家族を失い、自らも死ぬ寸前の所を助けてくれた冒険者に礼を言うという夢。
しかし助けてくれた冒険者が居る場所は、Sランク冒険者しか踏み入ることが許されない危険な土地。夢を叶えるためにはSランクになる必要があった。
誰もパーティを組んでくれないのなら、多少遠回りになるが、育て上げた新人とパーティを組みSランクを目指そう。
そう思い提案を受け、新人とパーティを組み心機一転を図るアンリ。だが彼の元に来た新人は。
モンスターに追いかけ回されて泣き出すタンク。
拳に攻撃魔法を乗せて戦う殴りマジシャン。
ケガに対して、気合いで治せと無茶振りをする体育会系ヒーラー。
どいつもこいつも一癖も二癖もある問題児に頭を抱えるアンリだが、彼は持ち前の万能っぷりで次々と問題を解決し、仲間たちとSランクを目指してランクを上げていった。
彼が新人教育に頭を抱える一方で、彼を追放したパーティは段々とパーティ崩壊の道を辿ることになる。彼らは気付いていなかった、アンリが近接、遠距離、補助、“それ以外”の全てを1人でこなしてくれていた事に。
※ 人間、エルフ、獣人等の複数ヒロインのハーレム物です。
※ 小説家になろうさんでも投稿しております。面白いと感じたらそちらもブクマや評価をしていただけると励みになります。
※ イラストはどろねみ先生に描いて頂きました。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる