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5.学校編
39.学校へ!?
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―あの約束をしてから2日後。
俺達は、揃って凛津と有里ねぇの通っている学校、白薔薇女学院へと来ていた。
他校へ来るなんて、知り合いの少ない俺にとっては今までない事で緊張しているのに、それに加えてこの学校は女子校だ。
勿論、校内には女子しかいない。
「なぁ……やっぱり場所変えないか?」
俺は前を歩いている2人、有里ねぇと凛津の背中に声をかける。
2人とも今日は制服を着ており、いつもとは違う雰囲気だ。
「そうですね……。ちょっと僕も気まずいです」
隣にいるテルも同じ意見だったようだ。
でも、
「キャー! カッコいい!」
テルの感じている気まずさは俺とは少し違う気がする。
「はぁ、だからイケメンは嫌いなんだよ!」
「優太君? どうかしたんですか?」
テルは小首を傾げている。
どうやら本人にあまり自覚はないらしい。
どこまでもイケメンなやつだ。
「はぁ……何でもないよ。それより、テルもそう言ってるし、別に学校じゃなくても……」
俺は本題に戻る為にも、凛津にそう声をかけた。
すると
「優太? 約束したよね?」
凛津は、こちらにクルンと体を向けてそう言った。
軽快なその動きとは裏腹に、俺を見つめるその瞳の奥は微塵も笑っていない。
「はっ、はい……」
俺はあの日以来、凛津にはこの調子だ。
あの時、俺は選択を間違えてしまったのだろうか……。
うーん、と頭を悩ませながらも
「あのさ……気になってたんだけど、夏休みとはいえ、なんで俺達みたいな部外者までここに入れるんだ?」
一つ気になっていた事を聞いた。
すると
「ふっふっふ!」
さっきから凛津の隣にいて黙っていた有里ねぇがいつもの調子で嫌な予感のする笑い声を上げながら
「生徒会長権限って知ってる?」
そんな事を言い始めた。
「えーっと、なんか生徒会長だったら多少の事は許されちゃうっていう……」
「そう! その通り!」
「てことは……え? もしかして……」
「ふっふっふ……そのもしかして、だよ!」
「じっ、じゃあ……生徒会長は有里ね…」
「凛津だよ!!」
「お前じゃないんかい!!」
俺は、偉そうにふふんと胸を張っていた有里ねぇの頭を軽く小突いた。
「痛いよ~! 優太!」
「有里ねぇが、さも自分のことのように言うからだ!」
「ダメなの?」
「ダメだろ!」
有里ねぇは小首を傾げている。
「はぁ……まぁいいか。それにしても、凛津が生徒会長だなんてな」
「意外?」
そう言いながら凛津は俺の顔を覗き込んできた。
「うーん。意外……では無かったかな? 凛津は昔からしっかりしてたし……」
「そっ、そうなんだ……」
「凛津?」
「あっ、あぁ! うん。 じゃあ早く行こう」
そう言って、凛津が再び歩き出そうとすると
「あれれ~凛津~? もしかして照れちゃったの~!」
そう言いながら有里ねぇな凛津をからかい始めた。
「なっ、な訳ないじゃん! 私、まだ優太の事許してないんだからっ!」
そう言いながら凛津は真っ赤な顔で俺をジッと見た。
「俺……まだ許されてなかったんだな」
「あっ、当たり前でしょ! 優太は浮気したんだから! そんな簡単に許せるわけないでしょ!」
「いや! 語弊だ! 浮気はしてないから! てか……まだ付き合ってないし!」
そこは譲れないとばかりに俺は大声で否定した。
けれど、
「そうね……分かった分かった!」
凛津はそんな調子で聞き流していた。
「テル……俺、泣いて良いよな?」
「優太君……どんまい」
「……なんな、テルに慰めてもらっても、逆にムカついてくるな」
「えぇ!? 優太君、僕に冷たすぎない!?」
俺がテルとそんなやりとりをしていると
「着いたよ~!」
そう言って前を歩いていた有里ねぇと凛津は、ある部屋の前で立ち止まった。
その部屋の扉の上には
『バドミントン部』
という札が掛けられていた。
俺達は、揃って凛津と有里ねぇの通っている学校、白薔薇女学院へと来ていた。
他校へ来るなんて、知り合いの少ない俺にとっては今までない事で緊張しているのに、それに加えてこの学校は女子校だ。
勿論、校内には女子しかいない。
「なぁ……やっぱり場所変えないか?」
俺は前を歩いている2人、有里ねぇと凛津の背中に声をかける。
2人とも今日は制服を着ており、いつもとは違う雰囲気だ。
「そうですね……。ちょっと僕も気まずいです」
隣にいるテルも同じ意見だったようだ。
でも、
「キャー! カッコいい!」
テルの感じている気まずさは俺とは少し違う気がする。
「はぁ、だからイケメンは嫌いなんだよ!」
「優太君? どうかしたんですか?」
テルは小首を傾げている。
どうやら本人にあまり自覚はないらしい。
どこまでもイケメンなやつだ。
「はぁ……何でもないよ。それより、テルもそう言ってるし、別に学校じゃなくても……」
俺は本題に戻る為にも、凛津にそう声をかけた。
すると
「優太? 約束したよね?」
凛津は、こちらにクルンと体を向けてそう言った。
軽快なその動きとは裏腹に、俺を見つめるその瞳の奥は微塵も笑っていない。
「はっ、はい……」
俺はあの日以来、凛津にはこの調子だ。
あの時、俺は選択を間違えてしまったのだろうか……。
うーん、と頭を悩ませながらも
「あのさ……気になってたんだけど、夏休みとはいえ、なんで俺達みたいな部外者までここに入れるんだ?」
一つ気になっていた事を聞いた。
すると
「ふっふっふ!」
さっきから凛津の隣にいて黙っていた有里ねぇがいつもの調子で嫌な予感のする笑い声を上げながら
「生徒会長権限って知ってる?」
そんな事を言い始めた。
「えーっと、なんか生徒会長だったら多少の事は許されちゃうっていう……」
「そう! その通り!」
「てことは……え? もしかして……」
「ふっふっふ……そのもしかして、だよ!」
「じっ、じゃあ……生徒会長は有里ね…」
「凛津だよ!!」
「お前じゃないんかい!!」
俺は、偉そうにふふんと胸を張っていた有里ねぇの頭を軽く小突いた。
「痛いよ~! 優太!」
「有里ねぇが、さも自分のことのように言うからだ!」
「ダメなの?」
「ダメだろ!」
有里ねぇは小首を傾げている。
「はぁ……まぁいいか。それにしても、凛津が生徒会長だなんてな」
「意外?」
そう言いながら凛津は俺の顔を覗き込んできた。
「うーん。意外……では無かったかな? 凛津は昔からしっかりしてたし……」
「そっ、そうなんだ……」
「凛津?」
「あっ、あぁ! うん。 じゃあ早く行こう」
そう言って、凛津が再び歩き出そうとすると
「あれれ~凛津~? もしかして照れちゃったの~!」
そう言いながら有里ねぇな凛津をからかい始めた。
「なっ、な訳ないじゃん! 私、まだ優太の事許してないんだからっ!」
そう言いながら凛津は真っ赤な顔で俺をジッと見た。
「俺……まだ許されてなかったんだな」
「あっ、当たり前でしょ! 優太は浮気したんだから! そんな簡単に許せるわけないでしょ!」
「いや! 語弊だ! 浮気はしてないから! てか……まだ付き合ってないし!」
そこは譲れないとばかりに俺は大声で否定した。
けれど、
「そうね……分かった分かった!」
凛津はそんな調子で聞き流していた。
「テル……俺、泣いて良いよな?」
「優太君……どんまい」
「……なんな、テルに慰めてもらっても、逆にムカついてくるな」
「えぇ!? 優太君、僕に冷たすぎない!?」
俺がテルとそんなやりとりをしていると
「着いたよ~!」
そう言って前を歩いていた有里ねぇと凛津は、ある部屋の前で立ち止まった。
その部屋の扉の上には
『バドミントン部』
という札が掛けられていた。
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