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第15話 福の神パイセン
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8月最初の火曜日、俺たちはデートをした。
いや、俺たちは友達だから、デートと言っていいのかどうか。
少なくとも俺にとっては、同い年の同級生と、二人で休みの日に出かけるのは初めてだ。
愛凛はこの日、ワンショルダーのタンクトップにジャケット、ロークルーソックスにローファーとすべてシックな黒で固めながら、赤いタータンチェックのミニスカートがとびきり鮮やかな印象で、渋谷という感度の高い若者が集まる街にあってもなおひときわ目立っている。
単純にコーディネートのセンスもそうだし、そうしたファッションを完璧に着こなす細身のプロポーション、服の色づかいに負けない端正な顔の造形、一点の曇りとてないきめ細かな肌、きりりとした表情、凛々しい目、くっきりと赤くふちどられた形の良い唇、指輪やピアスといったシルバーアクセサリーの数々、それらすべてが、彼女を誰よりも強く美しい存在に見せている。
(モデルみたいだな……)
世間的には高校1年生といえばまだ少女と言っていい年頃だろうが、それでも大人顔負けのファッションを自由に、野心的に楽しんでいる愛凛に対しては、俺も素直に尊敬の念を持ってしまう。
比べるものではないが、こういう強さは、木内さんにさえない魅力だ。というより、俺の知るどの女性も彼女のような強さは持ってはいない。
「みーちゃ、おつおつ。待った?」
「いや、来たばっかだよ」
「女の子のこと、ちゃんと待ってあげられるなんて、分かってるじゃん」
「ありがとう」
どうも、ここのところ俺は彼女に支配されているような気がしないでもない。
ただ不思議と、嫌な感じがしないんだよな。
「じゃあ今日一日、渋谷で遊ぼうね。軽くランチして、お買い物して、ぶらぶらしようよ。みーちゃに似合う服もついでにチョイスするから」
駅を出て、宮益坂を進み、青〇学院キャンパスに面した裏通りに入るとすぐ、こぢんまりしたイタリアンレストランが姿を現す。
「私、どれにしよっかなー。予約したときからメニュー見て調べてたんだけど、店に来るとやっぱり迷うなぁ」
人の奢りだと思うと気が大きくなるのか、愛凛はメニューをながめながらうっとりしたような表情を浮かべている。
幸い、ランチはリーズナブルだから、俺の財布への打撃も最小限で済みそうだ。
オーダーのあと、さっそく愛凛の確認が入る。
「それで、自分磨きの進捗は?」
「まず、ランニングは毎日5kmやってて、アプリに記録してる」
「見せて」
スマホを渡し、愛凛のチェックを受けているあいだ、俺は報告を続けた。
「それからストレッチは寝る前に。筋トレも、1日ごとにラブリーのアドバイス通りにプログラムを変えて、毎日やってる。日焼け対策とスキンケアも欠かさずしてるし、あと眼科に行ってコンタクトを処方してもらったから、今日みたいに出かける日はつけるようにしようと思う」
「みーちゃ、すごいじゃん」
「ありがとう。ラブリーが色々教えてくれたからだと思ってる」
「みーちゃが本気で変わろうと思ってるからだよ。ほんとにすごいね」
「ランニングも筋トレも最初はきつかったけど、だんだん慣れてきて、自分に自信もついてきた気がする」
「うんうん、それ大事。ナルシストにまでなっちゃうとあれだけど、自分に自信ある人の方が、輝いて見えるからね」
「あとは、ファッションもよくしたいし、話し上手になりたいなと思う」
「なるほど、そうねー」
両手で頬杖をつきながら、愛凛は窓の外へ視線を向け、少し考えた。
前菜のカプレーゼがテーブルに置かれる。
「結局はあすあすがどういうメンズファッションが好きかによるんだけど、男の人の外見で重要なのって、実は清潔感なんだよね。逆に言うと清潔感があれば、変にモテを狙ったり、凝ったファッションをしなくてもいいと思うよ。ま、私の個人的意見だけど」
「メモします。清潔感がなにより重要、と」
「そう。スキンケアとか髪型、それからヒゲや爪の手入れもそうなんだけど、清潔感がないのはもうそれだけでNGってくらい、マイナスだね」
「ほうほう」
「あと、話してて面白いって、分解すると大きく2種類ある気がしてて、単にその人がしゃべってるだけで面白いってパターン。でもこれはたぶんエンターテイナータイプで、天才的な才能がないと無理。だいたい、人の話なんて5分も続けて聞いてたら退屈で寝てた方がマシってなるでしょ」
それはそうだ。その意味では、愛凛は天才なのかもしれない。彼女の話を聞いていて、厭きを感じたことがないからだ。
「もう一つは、うまく自分のポイントを引き出して、楽しませてくれる人。こっちなら、工夫次第で誰でもできると思う」
「例えば?」
「例えば、人は誰でも、自分の好きなことだったり得意なことを話すのは楽しいでしょ。みーちゃだったらゲームね。だから相手の好きなこと、得意なことを聞き出して、それについて話をふくらませたり、興味あるよ、もっと知りたいよってことを態度で示す。相手は自然と、もっとこの人と話していたいって思うようになる」
「スゲぇ」
「そう。頑張って面白い話をしようなんて考えなくていいから、相手が楽しいと思う話を、気持ちよく話せるような会話ができればいいの。自分が話すより、相手の話を聞く方がずっと大事」
「ふむふむ」
「会話の糸口は、木戸に立てかけし衣食住、でつくる」
「き、木戸、に……?」
「木戸に立てかけし衣食住。気象、道楽、ニュース、旅、天気、家族、健康、仕事、ファッション、食べ物、住まいのこと。まぁ道楽、つまり趣味と食べ物の話あたりがまずは無難かな」
「ははぁ」
いやぁ、勉強になる。目からうろこが落ちるとはこのことだ。
メインのスパゲティが運ばれてから、さらに愛凛は助言してくれた。
「それから、こんな風に一緒に食事する機会があったら、こういう大皿の取り分けは積極的にやるといいよ。ドリンクの減り具合とかも気にしてあげて。そういうのは、相手を気遣っている、相手を大切にしているっていうことの証明行為だから。よく取り柄の一つもない男が、優しさにだけは自信があるって言ったりするけど、証明されない優しさなんてただの勘違いだからね」
「肝に銘じます」
「じゃあ、取り分けのお手本見せるから」
じっと彼女の手際を見守っていると、なるほど隙がない。
決して急がず、それでも流れるようになめらかな手さばきで、一口分ごとにくるくるとフォークに巻きつけ、スプーンの上で形を整えて小皿へと移してゆく。
わずかな時間で、小皿の上にはまるで何本かのバラの花が咲くように、スパゲティが美しく盛りつけられた。
俺はちょっとした感動を覚えた。
たかが料理の取り分けでしかないはずなのに、期待と想像をはるかに超えた気遣い、真心が感じられる。確かに何気ない食事の時間にこのような振る舞いをされたら、評価も大いに上がるだろう。
(この女は、もしかして俺の福の神なのか? 福の神パイセンなのか……?)
そのようにさえ、俺は思うようになっている。
会計の際、俺は二人のランチ代として5,700円を支払ったが、俺はその支出をまったく無駄とは思わなかった。
愛凛と一緒にいるだけで、俺はなにか、男として少しずつ仕上がってゆく感覚がある。
いや、俺たちは友達だから、デートと言っていいのかどうか。
少なくとも俺にとっては、同い年の同級生と、二人で休みの日に出かけるのは初めてだ。
愛凛はこの日、ワンショルダーのタンクトップにジャケット、ロークルーソックスにローファーとすべてシックな黒で固めながら、赤いタータンチェックのミニスカートがとびきり鮮やかな印象で、渋谷という感度の高い若者が集まる街にあってもなおひときわ目立っている。
単純にコーディネートのセンスもそうだし、そうしたファッションを完璧に着こなす細身のプロポーション、服の色づかいに負けない端正な顔の造形、一点の曇りとてないきめ細かな肌、きりりとした表情、凛々しい目、くっきりと赤くふちどられた形の良い唇、指輪やピアスといったシルバーアクセサリーの数々、それらすべてが、彼女を誰よりも強く美しい存在に見せている。
(モデルみたいだな……)
世間的には高校1年生といえばまだ少女と言っていい年頃だろうが、それでも大人顔負けのファッションを自由に、野心的に楽しんでいる愛凛に対しては、俺も素直に尊敬の念を持ってしまう。
比べるものではないが、こういう強さは、木内さんにさえない魅力だ。というより、俺の知るどの女性も彼女のような強さは持ってはいない。
「みーちゃ、おつおつ。待った?」
「いや、来たばっかだよ」
「女の子のこと、ちゃんと待ってあげられるなんて、分かってるじゃん」
「ありがとう」
どうも、ここのところ俺は彼女に支配されているような気がしないでもない。
ただ不思議と、嫌な感じがしないんだよな。
「じゃあ今日一日、渋谷で遊ぼうね。軽くランチして、お買い物して、ぶらぶらしようよ。みーちゃに似合う服もついでにチョイスするから」
駅を出て、宮益坂を進み、青〇学院キャンパスに面した裏通りに入るとすぐ、こぢんまりしたイタリアンレストランが姿を現す。
「私、どれにしよっかなー。予約したときからメニュー見て調べてたんだけど、店に来るとやっぱり迷うなぁ」
人の奢りだと思うと気が大きくなるのか、愛凛はメニューをながめながらうっとりしたような表情を浮かべている。
幸い、ランチはリーズナブルだから、俺の財布への打撃も最小限で済みそうだ。
オーダーのあと、さっそく愛凛の確認が入る。
「それで、自分磨きの進捗は?」
「まず、ランニングは毎日5kmやってて、アプリに記録してる」
「見せて」
スマホを渡し、愛凛のチェックを受けているあいだ、俺は報告を続けた。
「それからストレッチは寝る前に。筋トレも、1日ごとにラブリーのアドバイス通りにプログラムを変えて、毎日やってる。日焼け対策とスキンケアも欠かさずしてるし、あと眼科に行ってコンタクトを処方してもらったから、今日みたいに出かける日はつけるようにしようと思う」
「みーちゃ、すごいじゃん」
「ありがとう。ラブリーが色々教えてくれたからだと思ってる」
「みーちゃが本気で変わろうと思ってるからだよ。ほんとにすごいね」
「ランニングも筋トレも最初はきつかったけど、だんだん慣れてきて、自分に自信もついてきた気がする」
「うんうん、それ大事。ナルシストにまでなっちゃうとあれだけど、自分に自信ある人の方が、輝いて見えるからね」
「あとは、ファッションもよくしたいし、話し上手になりたいなと思う」
「なるほど、そうねー」
両手で頬杖をつきながら、愛凛は窓の外へ視線を向け、少し考えた。
前菜のカプレーゼがテーブルに置かれる。
「結局はあすあすがどういうメンズファッションが好きかによるんだけど、男の人の外見で重要なのって、実は清潔感なんだよね。逆に言うと清潔感があれば、変にモテを狙ったり、凝ったファッションをしなくてもいいと思うよ。ま、私の個人的意見だけど」
「メモします。清潔感がなにより重要、と」
「そう。スキンケアとか髪型、それからヒゲや爪の手入れもそうなんだけど、清潔感がないのはもうそれだけでNGってくらい、マイナスだね」
「ほうほう」
「あと、話してて面白いって、分解すると大きく2種類ある気がしてて、単にその人がしゃべってるだけで面白いってパターン。でもこれはたぶんエンターテイナータイプで、天才的な才能がないと無理。だいたい、人の話なんて5分も続けて聞いてたら退屈で寝てた方がマシってなるでしょ」
それはそうだ。その意味では、愛凛は天才なのかもしれない。彼女の話を聞いていて、厭きを感じたことがないからだ。
「もう一つは、うまく自分のポイントを引き出して、楽しませてくれる人。こっちなら、工夫次第で誰でもできると思う」
「例えば?」
「例えば、人は誰でも、自分の好きなことだったり得意なことを話すのは楽しいでしょ。みーちゃだったらゲームね。だから相手の好きなこと、得意なことを聞き出して、それについて話をふくらませたり、興味あるよ、もっと知りたいよってことを態度で示す。相手は自然と、もっとこの人と話していたいって思うようになる」
「スゲぇ」
「そう。頑張って面白い話をしようなんて考えなくていいから、相手が楽しいと思う話を、気持ちよく話せるような会話ができればいいの。自分が話すより、相手の話を聞く方がずっと大事」
「ふむふむ」
「会話の糸口は、木戸に立てかけし衣食住、でつくる」
「き、木戸、に……?」
「木戸に立てかけし衣食住。気象、道楽、ニュース、旅、天気、家族、健康、仕事、ファッション、食べ物、住まいのこと。まぁ道楽、つまり趣味と食べ物の話あたりがまずは無難かな」
「ははぁ」
いやぁ、勉強になる。目からうろこが落ちるとはこのことだ。
メインのスパゲティが運ばれてから、さらに愛凛は助言してくれた。
「それから、こんな風に一緒に食事する機会があったら、こういう大皿の取り分けは積極的にやるといいよ。ドリンクの減り具合とかも気にしてあげて。そういうのは、相手を気遣っている、相手を大切にしているっていうことの証明行為だから。よく取り柄の一つもない男が、優しさにだけは自信があるって言ったりするけど、証明されない優しさなんてただの勘違いだからね」
「肝に銘じます」
「じゃあ、取り分けのお手本見せるから」
じっと彼女の手際を見守っていると、なるほど隙がない。
決して急がず、それでも流れるようになめらかな手さばきで、一口分ごとにくるくるとフォークに巻きつけ、スプーンの上で形を整えて小皿へと移してゆく。
わずかな時間で、小皿の上にはまるで何本かのバラの花が咲くように、スパゲティが美しく盛りつけられた。
俺はちょっとした感動を覚えた。
たかが料理の取り分けでしかないはずなのに、期待と想像をはるかに超えた気遣い、真心が感じられる。確かに何気ない食事の時間にこのような振る舞いをされたら、評価も大いに上がるだろう。
(この女は、もしかして俺の福の神なのか? 福の神パイセンなのか……?)
そのようにさえ、俺は思うようになっている。
会計の際、俺は二人のランチ代として5,700円を支払ったが、俺はその支出をまったく無駄とは思わなかった。
愛凛と一緒にいるだけで、俺はなにか、男として少しずつ仕上がってゆく感覚がある。
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