プリンセス誕生【ミネルヴァ大陸戦記外伝】

一条 千種

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街歩き

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 目覚めたプリンセスを、エミリアの心配げな表情が迎えた。 
「プリンセス、分かりますか」 
「エミリア……」 
 エミリアはそっと、手を握った。失神して血の気が引いたのか、少し体温が低かったが、だいぶ戻っている。 
「先ほど、プリンセスは気を失われました。覚えておいでですか」 
「……えぇ、思い出した。私、たくさんのキツネたちが、ひどい目にっているのを見て、胸が痛くて、気持ちが悪くなってしまって」 
「ご心痛はともかく、何か深刻な病気などでなくて、ようございました」 
「あのあと、どうなったの……?」 
「催しは即刻、お開きとなりました。プリンセスがお倒れとあっては、当然です」 
「また、母上にご迷惑をかけてしまったわ。けど、あんなひどいこと……」 
 口にしながら、記憶のなかの映像を思い起こしたのか、プリンセスは静かに涙を流した。玉のようなしずくが、目尻から枕へと一筋、伝う。 
 エミリアは、特に宮廷社会にあっては今やひとつの娯楽として根付きつつあるキツネ潰しに対して、こうも激しい拒否反応を示すプリンセスに対して、戸惑いを覚えつつ、ただプリンセスが間違っているとも思わなかった。例えば子供は、動物に対して苛酷な扱いをすると、初めは恐れたり、不安を覚えたりする。それは、ある程度大きな動物になってくると、その存在が自分に近しいために、自分を投影したり、感情移入したりするためである。だが、慣れると何も感じなくなる。むしろ動物が苦しむさまを楽しむようになる。例えば、キツネ潰しに熱狂する貴族たちのように。 
 それを考えると、人間や動物を虐待し、あるいは苦しむ様を見ることで快感を得るというのは、後天的に定着する刺激への屈折した反応類型なのであろう。人間というのは元来、純真な子供の多くがそう感じるように、動物の苦痛を自らの苦痛として感じるものなのだ。 
 となると、プリンセスが気分を悪くするのも、至極、当然であるとも言える。無意味に動物をいたぶって、その様子を笑って見ている方が、異常なのではないか。 
 そのように考えるとともに、何よりエミリアは、この小さなプリンセスの優しさとあたたかさにささやかな感動を覚えていた。 
 ただ、誰もがエミリアのように感じるわけではない。 
 翌日、プリンセスがキツネ潰しを観覧中に気分を悪くして寝込んでしまったという話は、噂として王宮に留まっていた貴族たち自身の口でさかんに報道された。噂は悪意を含んで増幅され、 
「プリンセスは残酷な催しに衝撃を受け、その主催者であるトスカニーニ侯爵を非難した」 
「キツネ潰しについては、これを教国全土で禁止するよう、女王に進言なさったという」 
「プリンセスは侯爵の息女であるカロリーナ王女に対しても暴言を吐き、両者の対立は深刻である」 
 などといったいずれも事実に反する無責任な噂が独り歩きした。これらの噂は、キツネ潰しをそのクライマックスで打ち切られ面目を失った侯爵と、その打ち切りの原因となったプリンセスの対立をことさらにあおることで、事態を面白くしようと図った連中が脚色し吹聴して回ったものであろう。 
 だが、衆人環視のなか大恥をかかされた侯爵は噂を信じた。激怒した彼はさらに聞き捨てにはできぬ深刻な情報を手に入れた。 
「プリンセスは、実は孤児院の生まれである。出自の定かでない平民の出であり、ロマーノ伯爵家の遺児などというのは真っ赤なでたらめだ」 
 これだけは、完全に真実であった。どこから漏れたのかは不明だが、あるいはファティマ神官長あたりであったかもしれない。 
 いずれにせよ、侯爵の怒気と屈辱は計り知れない。彼は怒り心頭に発するあまり、一時は与党の貴族たちを糾合して謀叛むほんを起こすことさえ、本気で考えたらしい。だが実際に彼が起こした行動は、女王に対して何ら挨拶することなく、その私領へと引き上げてしまったことであった。以後、彼はその死に至るまで、一門ともども王宮には寄りつかず、バルレッタ地方にて半独立状態を保ち続けることとなる。その間、彼は年に一度、親しい貴族たちを招き、数百頭のキツネを集めてきては大々的なキツネ潰しを居城のトラモント城で催した。女王とプリンセスに対する面当てであったことは言うまでもない。 
 余談であるが、キツネ潰しは貴族社会だけでなく民間でも人気が興り、教国全土で正式に禁止されるのは、のちのクイーン・エスメラルダの即位まで待たねばならない。この時期の王権と貴族の力関係では、女王がその一存で禁止の号令を下すことはできなかった。貴族の力が未だ強く、結束して反発されることを恐れたのである。 
 さて、噂によるとプリンセスとカロリーナ王女の仲はことのほか険悪とされていたが、実際はそれほど悪くない。むしろ、良好であると言えた。 
 出自が違いすぎるから趣味は合わなかったが、庭園を散歩したり、紅茶や菓子をたしなんだり、王宮内の小神殿で祈りを捧げたり、多くの時間をともに過ごした。誘うのは、きまってプリンセスの方からである。彼女は、引っ込み思案で自ら主張することの少ないカロリーナの性格をすぐに理解し、同い年の姉として積極的に仲を深めようとした。 
 だが、二人の会話を聞いていて、エミリアはあることに気付いた。プリンセスは、相手が義理の妹でも決して敬語を崩さないのである。よくよく思い返せば、プリンセスはエミリア以外の者に対しては必ず敬語で話していた。それは、一面は王女としての自覚であろうし、またもう一面はエミリアこそ二なき者として扱っているということであった。 
 プリンセスがエミリアと過ごす時間の長さは、カロリーナなどとは比較にならない。文字通り、片時とて離れることはない。就寝中の警備を夜勤の近衛兵に引き継ぎ、プリンセスの朝の目覚めを待つまで、それ以外の時間では彼女は常にプリンセスとともにある。 
 例えば、プリンセスはアルジャントゥイユ市街への微行(貴人が忍び歩くこと)を好んだ。聡明で順応力が高いから、宮廷での生活になじむのに何ら苦労はなかったが、一方で生来、大衆の暮らしの方が肌に合っていたのかもしれない。彼女はしつこくエミリアに、 
「街を歩きたい」 
 とせがんだ。その都度、エミリアは小隊規模の警護隊を連れてゆくのであれば許可が下りるだろうと返した。だがプリンセスも頑固な人で、王女であると知られずに歩きたい、と言う。自分とエミリアの二人だけで、庶民の服装であれば、まさか王女とは誰も思わない。 
「それは」 
 お望みに応えるのは難しいでしょう、と答えるほかなかった。なるほど、プリンセスは第一王女として広く大衆に布告されたものの、その顔を知る者はまだほとんどいない。その意味では王女と知りつつ不逞ふていな企みを持つ者は少ないであろうが、別の問題がある。国都アルジャントゥイユは治安が比較的良好とはいえ、市中には人買いや盗人などがいて、宮廷に比べればはるかに危険である。近衛兵として帯剣しているのならば、彼女の絶倫の剣技はたとえ相手が大の大人の五人や十人、恐れることはないが、市街を8歳の少女と帯剣した12歳の少女が歩いていれば嫌でも人目を引く。しかし、プリンセスはあくまでも庶民に紛れて、街をぶらぶらと脈絡なく歩きたいのである。 
 ブランシュ近衛兵団長に相談した。 
「それで、あなたとしてはどうすべきだと?」 
「お望みには応えたいと思います。しかし、せめて一個分隊程度の護衛をつけることをご承諾くださらねば」 
「いいわ、陛下にご相談してみましょう」 
 ブランシュは軽く微笑んで、マリエッタ女王に取り次いでくれた。女王は話を聞くなり、早速プリンセスを呼んで、 
「プリンセスは、なぜそうまでして街を微行しのび歩いてみたいのか」 
「街にはたくさんの人がいて、とても面白いのです。私は色んな人とお話しがしたいのです」 
「宮廷は退屈かの」 
「退屈ではありませんが、街には宮廷にはない面白さがあります」 
「よろしい」 
 あっさりと、外出の許可は出た。プリンセスとエミリアは庶民の服装で、街に出てもよい。ただし、エミリアは懐中に短剣を携行せよ。一個分隊の私服近衛兵が油断なく周囲を護衛し、異変があれば即座に介入し必ず守るように。 
 それが女王からの命令である。それ以外は何事もエミリアの独断にしてよいこととされた。 
 プリンセスは孤児院時代に身につけていた衣類をまだ大事にとっていて、そのうちの最も気に入りの一着を着た。 
 教国の国都アルジャントゥイユは、大陸各国の首府のなかでも有数の大都市である。特にその中心街は常に真夏のセミが群れ騒ぐようなにぎやかさで、口に出せぬような商売も含めて、ありとあらゆる取引が行われている。 
 プリンセスはそうした店の一つひとつを巡り、丹念に商品を見て回るのが好きだった。そして恐らくはそれ以上に、店の主人やほかの客と話すことを好んだ。話題は、どうということはない。商品や店、街や世情について、あるいは話している相手のこと。そのようなとりとめのない話が、この少女が話すとまるで魔法のように、人の心を惹きつけてしまう。 
 彼女は、アメジストを意味する「アマシスタ」という偽名を名乗った。アマシスタはしばしば国都の中心街に現れては、多くの者の脳裏に記憶として宿り、心には優しいぬくもりを残した。屈託のない無垢な笑顔は、周囲の者を明るい気持ちにさせる。 
 エミリアには、誰とでもすぐに親しくなれてしまう、そのような天衣無縫なプリンセスの性格を、うらやましくも感じ、同時に不思議にも思った。なぜ、この少女は、このように幼いのに、これほどまでに人に好意や信頼や愛情といった感情を芽生えさせてしまうのであろう。それも、いともたやすく。 
 比べることではない。ことさらに比べることでもないのだが、真似はできない、とエミリアは思った。いや、ほかの誰にも模倣は不可能であったろう。人には持って生まれた天性の人間的魅力というものがあって、自分にはそれがなく、プリンセスにはそれが豊かすぎるほどにある。 
 プリンセスが次々と見知らぬ人々と親しくなってゆく様子を見て、エミリアは初対面のときから抱いていた実感を強くした。この人には特別な何かがある、と。 
 だが、エミリアが少し困ったことには、プリンセスはこうした街遊びがいよいよ面白くなり、ついには、「私、街で働いてみたい」と言い出したことであった。 
「お花屋さんや、お料理屋さんで働いてみたい。たくさんの人を幸せな気持ちにできて、きっとすごく楽しいわ」 
 (それはできない)
 エミリアはプリンセスの希望を可能な限りかなえるという姿勢で常日頃から動いているが、そればかりはできない。ひとつには、プリンセスの身の安全を保証できない。いまひとつは、万が一にもプリンセスの身分が露顕ろけんした場合に、王家がかなえの軽重を問われることになりかねない。第一王女たる者が、街の花屋や料理屋で働いているなどともし世間に知られたら、王家やプリンセス自身、人々から軽んじられることになる。プリンセスに対し好意を持っていないであろう貴族連中にも、付け入る隙をわざわざ与えるようなものだ。 
「プリンセス、それは賛成できません」 
「どうして……?」 
「プリンセスは高貴な方です。たとえご興味のあることでも、何事も自儘じままにしてよいわけではありません。ご自身の行いが、周囲にどのような影響を与えるか、考えなければ。例えばプリンセスが街の花屋で働いていたなどと知れたら、プリンセスご自身だけでなく、陛下までがとやかく言われるかもしれません」 
 エミリアの言葉に、プリンセスはじっと耳を傾け、しばらく何も返答しなかった。やがてその目には湧き水のように涙が浮かび、今にもこぼれ落ちそうである。 
 エミリアがどうなだめるか迷っていたところ、黙って拳を握り、泣くのをじっとこらえていたプリンセスがようやく口を開いて、 
「分かったわ。エミリアの言う通りだと思う。教えてくれてありがとう」 
 と、そう答えたのである。まさか礼を言われるとは思っておらず、エミリアはむしろそれに面食らった。8歳の子供なら、わがままというものがあって、理屈がどうあれ、を通そうとするものであろう。だが、プリンセスは8歳にして、自身の望みに相反するエミリアの言い分を素直に受け入れ、しかも自分のために直言したエミリアの行動に感謝を示している。 
 それは、プリンセスの生来の性格によるものなのか、あるいは王女となったことで自分の人格をコントロールしようとしているのか、どちらであろう。 
 しかし、いずれにしてもプリンセスにはこの頃から忠言や諌言を得がたいものであるとして尊重する度量があったと言えそうである。 
 良薬は口に苦けれど病に利あり、忠言は耳に逆らえど行いに利あり。 
 プリンセスは毎日、王宮の図書館で多くの書物に触れていたから、自ら帝王学を学ぶ一環で、その言葉を知っていたのかもしれない。 
 街の花屋で働けないにしても、花を母に贈りたい、というので、プリンセスは庭園で花を摘み、それを花束にして、女王に届けた。また料理も好きで、王宮の厨房でシェフに手順を教わりながら、毎週のように手料理を女王や義妹のカロリーナ王女に振舞った。花摘みはともかく、料理は通常、貴人が自らやるものではないが、プリンセスが強く望んだことでもあるので、黙認された。 
 かくのごとく、プリンセスの日常はさまざまな変化や刺激にあふれ、そのたびに女王やエミリアを含めた近衛はときに驚き、ときに困惑し、ときに考え込んだ。 
 しかし、彼女らのようにプリンセスに非常に近しい人々にとって、プリンセスの人格は奇跡のようにも思われるのであった。誰もがプリンセスよりも年長であったが、誰もがプリンセスに対する尊敬の気持ちを持った。8歳の幼い少女にして、人にそれだけの影響力を発揮しうるというのは、歴史上の多くの人物をもってしてもなかなか見られない例である。 
 この時期、宮廷人の多くの話題になった事件が、もうふたつほどある。 
 それらは、「職業問答」と「序列問答」などとのちに呼ばれることとなる。 
 事象としてはささやかなものだが、これら事件の余波は結果的にいずれものちの教国の歴史に対して大きな影響を及ぼしているとみなしてよい。教国のこの時期の宮廷について語るには、無視することのできない事件と言ってよかろう。 
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