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新たな出会いと悪い噂
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実家に帰ってから一年が経ったころ親戚に紹介されて、レストランの厨房の裏方の仕事に就いた。
忙しくて大変だったけどそれなりに楽しかった。
私は、そこである人から告白された。
副料理長だ。30代前半だという彼は、不慣れな私にもいつも優しかった。
「好きだ 結婚を前提に付き合ってほしい」
そのストレートな物言いに、胸がトクン…とした。 副料理長を、憎からず思っていた私は久々にときめいた。
でも、そんな私のときめきはあっけなく崩れ去った。
「君、王都で妻子持ちの男と付き合ってたんだって?悪いけど、俺はそんな女とは真剣に付き合えない」
ああ、知られてしまったのね…
彼は噂を聞き、噂の「裏どり」もしたようだった。そのことはいずれ打ち明けるつもりだったのに。
「厨房でも、もう俺に話しかけないでくれ」
冷たく言い放った副料理長の目には、嫌悪と蔑みの色が浮かんでいた。
私はそのレストランを辞めた。
◇
忙しくて大変だったけどそれなりに楽しかった。
私は、そこである人から告白された。
副料理長だ。30代前半だという彼は、不慣れな私にもいつも優しかった。
「好きだ 結婚を前提に付き合ってほしい」
そのストレートな物言いに、胸がトクン…とした。 副料理長を、憎からず思っていた私は久々にときめいた。
でも、そんな私のときめきはあっけなく崩れ去った。
「君、王都で妻子持ちの男と付き合ってたんだって?悪いけど、俺はそんな女とは真剣に付き合えない」
ああ、知られてしまったのね…
彼は噂を聞き、噂の「裏どり」もしたようだった。そのことはいずれ打ち明けるつもりだったのに。
「厨房でも、もう俺に話しかけないでくれ」
冷たく言い放った副料理長の目には、嫌悪と蔑みの色が浮かんでいた。
私はそのレストランを辞めた。
◇
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お読みいただきまして誠にありがとうございます。新たにざまぁ部分を加筆いたしました。お読みいただいた方、ブクマして下さった方、ありがとうございます。
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