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第3章

再会

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「輝山茉莉香、魔法少女プリズマシャインならば、お主の目の前にいるのである」

「……………………………えっ?」

 ドクドクと脈打つ肉繭。
 むき出しの筋肉のような、生理的嫌悪感すら覚えるその肉塊から視線をそらせない。

「まさ…か……嘘ですわ、どこにもお姉さまはいらっしゃいませんの、いったいどこにいると言うんですの」

 ドクドクと脈打つ心臓が煩い。
 瞬きを忘れたように、大きく見開かれた瞳が揺れる。

「おっと、変な勘違いはしないでくれたまえ、きちんと人の形を保っているのである。まぁ些か、刺激が強く人に見せられるような様相ではないであろうが…良い頃合いである、感動の対面といくのであァンる!」

 JCが肉繭に近づき、手を触れる。
 すると正面、丁度テンネブリスと向き合う位置の肉がゆっくりと左右に別れ、開いていく。

 ――ニチャ、グチャ、ニチャ

「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッ!ンモォォ~~~~~~~~~~~~~~~~ッ!!ン゛ン゛オ゛オオォ~~~~~~~~~~~~~~~~!!」

 肉の裂け目から、くぐもった声が聞こえてくる。

 獣のような叫び声。
 とても苦しそうで、人があげているとは思えないような、重い声。

 肉繭が開くほど大きくなるその声に、テンネブリスは艷やかな淫らに狂い咲く雌の臭いを感じとる。
 知っている、この声の主が誰なのか…いかに壊れた声色だろうと、間違えるはずがない。

「そんな…いやっ…いやですわ、いやいや!!」

 裂け目から光が差し、次第に中の様子が顕になる。
 少女の瞳に一人分の人影が映る。

「あぁ……あああぁ………!!」

 肉繭が開ききり、スポットライトがあたったように、中の少女を明るく照らす。
 その様相が、細部までくっきりと見えるように明るく。

「お姉さまああぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?!?!?!?!!!!」

 広間中に絶叫が響き渡る。

 頭は人生史上ないほどに高速で回っているのに、目の前の光景が理解できない。
 一体何が起こっているのか、なぜ愛しのお姉さまがこんな姿になって目の前にいるのか。
 すぐには現実を受け入れられない。

 少女の網膜に焼き付く、肉繭に貼り付けられたプリズマシャイン。
 変身済みの魔法少女衣装は、股間と乳首部分が切り取られ、横一文字に開かれた股間では秘所が丸見え。
 両腕は頭の上で後ろ側に引かれ、手首から先が肉の中に取り込まれている。
 両足も同様に、先端部分は肉の中だ。
 ロケット型のおっぱいの先端、痛いほど勃起したピンク色の乳首に天井から伸びた触手が巻き付いて引っ張り、今にも引きちぎれそうだ。

 丸出しの膣穴は充血し、何も咥えていないにも関わらず大きく開き、時折物欲しそうにヒクヒク痙攣。
 尻穴からは、人体に入るとは思えないほどの大きさの肉触手がグイグイと入り込む。
 膨らんだ腹部を超え、反対側の出口、首を反らし天へ向いた、獣のような呻き声をあげるその口から同じサイズの肉触手が飛び出ている。
 耳の穴も触手で犯され、テンネブリスの叫び声も聞こえてはいまい。

「グモオオオオォ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッ!!!オ゛オ゛オ゛ォォォォォ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ンッ!!!ン゛オ゛オ゛ォォォォォオォ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッッ!!」

 壊れたように何かを求める呻き声。
 何を見ているのかもわからない。
 視線は混じり合わず、肉繭に囚われた少女の思いは読み取れない。

「お姉さま!お姉さま!お姉さまぁぁぁ!!よくもよくも、よくもお姉さまをッ!!離して、離しなさい!!くぬおおぉぉぉぉぉーーーーーーッ!!」

 目を見開き顔を真赤にしてテンネブリスが暴れる。あまりの力に魔力でできた拘束具が揺れる。だが強固な拘束を破るには至らない。

「少し落ち着きたまえ」
「グギッ、ガッ……アァァァァァァァァ!!」

 X字に貼り付けられたテンネブリスの手足が上下に引かれる。
 関節がメリメリと嫌な音を立て、身体中に激痛が走った。
 たまらず呻き声を漏らし、動きを止めるテンネブリス。

「あぐっ、ギギ……ぎが…あ゛あ゛あ゛ぁぁ!!くはぁぁっ……ハァッ……ハァ……ッ!」

 それでも四肢をもがれるような苦痛を耐え、自分のことよりも囚われの少女を心配する。

「茉莉香先輩を離しなさい…死んでしまいますわ」

 太い触手が身体を貫通しているのだ、普通の人間であれば確実に死んでいる。
 強靭な魔法少女の肉体故に耐えられているのだろうが、その苦痛はテンネブリスの想像を絶するだろう。
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