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第2章

アクアブロンテ調教―三角木馬・鞭(2)―

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 ――ピシーン!パシーン!

「ひぎぃぃぃぃぃっ!あぁぁぁぁぁっ!!」

 初撃は、背中でクロスする競泳水着型の魔法少女衣装をなぞるようなX字の2連撃から始まった。
 人工精霊の示す数字が『2』に変化する。間髪入れずに、今度は少女のむき出しの柔肌に三発目が叩き込まれた。

「ふぐぅぅっ……ッ!」
(いたいぃ♡すごっ、いぃ♡鞭、痛いいいぃぃ♡♡♡)

 今度は大きな悲鳴を辛うじて堪えるアクアブロンテ。心の中では盛大に歓喜しながらも、彼女は口から征司に設定されたワードが漏れないように、極力声を出さないようにしていた。
 特に『痛い』というワードが危ない。鉄球を一撃で砕くほどの鞭打ちを食らっているため、気をつけていないと何の気無しに言ってしまいかねない。

「ぐっ…はぁっ…ひっ…!!」
(ふおおぉぉ、三連続っ♡もっとぉ、まだまだ、全然……っ!)

 続けて3発、全て背中に打ち込まれる。
 鞭の威力がわかってきたのか、初撃こそ声が漏れたもののその後は大声を上げずに堪えきれている。
 今の彼女は、体の表面に薄い光の膜のような防御魔法を展開している。魔力残量の関係で、鞭の威力を完全に無効化するほどの防御は展開できないが、致命傷を負わずに耐えれる程度には威力を軽減していた。
 このままであれば、100発くらい簡単に耐えられそうだと思いつつ、それはそれで嬉しくないとアクアブロンテが考えていると、少年から小さな呟きが漏れた。

「ふむ…」

 思案するような征司の声。背後で鞭を構える少年の表情は、少女からは見えないが、思案顔で少女の様子を観察しているであろうことが彼女にも想像できる。
 束の間の休憩。
 少女が後ろを振り返ろうとしたその瞬間。

 ――パァァン!! 

「ひいぃっ、ぐぅぅぅ……!?」

 先程よりも大きな音を立て、黒い一本鞭が少女の背中を打ち付けた。これまでの5発よりもより赤く、鞭になぞられた線が少女の背中に刻まれる。
 明らかに鞭の威力が上がっていた。
 変身した魔法少女が魔力を消費して防御しているからこそこの程度で済んでいるものの、生身の人間が喰らえば一撃でひき肉になりかねない威力だ。
 一撃ごとに少女の貴重な魔力が溶けていく。

 ――パアァン!

「うぎいぃぃぃぃぃ……!!」

 征司の的確な鞭使い。蛇のようにしなやかに襲いかかる鞭が、寸分違わず同じところを何度も襲う。
 一撃ごとに、薄っすらと光を放つ肌の上に張られた防御魔法が削られ、宙に光の飛沫が飛び散る。
 むき出しの柔肌は一度目で皮がめくれ上がり、二度目で紅く線状に血がにじむ。三度も同じ場所を打たれれば血が飛び散り、四度目以降は肉が舞う。

 責められるのは直接打たれた肌だけではない。背中を打つ重い一撃、その衝撃を少女の身体は木馬に触れた局部で受け止めている。一撃ごとに、前にずり動きそうになるのを、少女の毛一つ無い股間が一重に受け止め、それにより一層木馬の背が股間に食い込む。

 ――パァァン!!パァァン!!ピシィン! 

「ふぐっ、あぎっ、ぎがぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 ――ビシィィィイン!

「ふっぎっ、ぐいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃーーーー!!」

 とうとう少女の股間が、襲い来る衝撃に耐えきれずにグイッっと前へ押し動いた。堪らず少女の小さな口から苦悦が漏れる。

「はぇ……はぁ……ふっ……ぐ……はふっ……」

 股間からの刺激に身じろぎ、それによって更に股間が抉られ悶える。
 苦痛の無限ループに陥りそうなところを、必死に呼吸を整え耐えるアクアブロンテ。

 普段であれば、与えられる苦痛を快楽に変え、喜び悶えるドM魔法少女だ。しかし今回は主との勝負がかかっている。
 先の精飲奉仕で大半の魔力を消費した今の彼女には、防御と回復に回せる魔力が心もとない。征司の容赦ない鞭打ちを100発耐えれるかは危ういところだ。欲望のままに主の責めを受け、無邪気に被虐の喜びに震えていてはいられない。

 魔力が無くなれば変身が解ける。変身が解ければこの凶悪な責めには耐えられない。
 今の状態で100発の鞭に耐えるためには、その間に致命傷を負うわけにはいかなかった。
 致命傷を負って意識を失えば、その場で変身が解けてしまう。それは敗北を意味する。

 回復魔法が得意な彼女にとって、意識があれば致命傷であろうと治せないわけではない。だが、防御よりも回復のほうが大量の魔力を消費する。
 100発の鞭に耐えるまでは、最低限の回復にとどめ防御に集中することで、魔力を温存する必要がある。

 また、気絶してしまえば全身に張っている魔法防御が消える。そんな無防備な状況で責めを受けるなどもってのほかだ。
 そのためには、本来彼女の大好物の苦痛は最小限に、傷は負わないように、耐えるしかない。

 その上でこの主の嗜虐性である、何が飛び出すかわからない。
 少女はワクワクドキドキムラムラしつつ、4週間のお預けは絶対に嫌だと必勝を心に誓い、防御魔法を展開し続ける。
 この勝負、負けるつもりは毛頭ないアクアブロンテである。

 ――パァァン!!パァァン!!

「あぐぅぅぅぅぅ……イギぃぃぃいぃーーーッ!!」

 同じところを連続して責められると、防御魔法を貫通するダメージが大きくなり、大きな悲鳴が上がる。

「おおおぎいいいぃぃぃ!?ふっふうぅぅぅ、おおおおおおぉぉンン!!」

 立て続けに責める鞭が少女の性癖を刺激し、股間から溢れ始めた愛液が木馬の上での滑りを次第に良くしていった。

「少しずつ、前に動いてきているな」

 征司が鞭を振る手を止め、少女に近づきミミズ腫れがいくつも走った背中を撫でる。
 そのまま少女の腰に手を当て、ぐいっと下に引っ張った。

「おぐうぅぅうぅぅ!!?いっ、クッ、クリ、トリス、らめぇ!つぶれっ、ひぎぎいいぃぃぃぃーー!!」

 鋭い木馬の背に股間がグイグイ押し付けられる。
 少女の秘烈は大きく開き、ぱくりとその背を咥え込む。

「もう少し前に行くと、デンジャラスゾーンだぞ」

 少年の言葉通り、少女の股間の先に数センチ進んでしまえば、ノコギリ状の背と棘だらけの側面が待ち構える領域だ。

 ――ピシーン!ピシーン!

「あおおおぉぉっ!?はっきゅうぅぅぅぅぅぅ!!」

 しっかりしろ、と言わんばかりに股間と共に少女を支えている両太ももが叩かれる。

(あぁっ…だめぇ、お股ぁ、引っ張られて、お豆、潰れて、気持ちいぃ♡後ちょっと、後ちょっとで、ノコギリィ♡)

 鞭による強烈な衝撃が注がれること数回、叩かれるたびにビクンビクンと少しずつ前へ進むアクアブロンテの体。

(ノコギリの背、側面の剣山……あんな所、グチョグチョの、血みどろになるうぅ、絶対すごいぃ♡♡)

 少女の足の筋肉が、重りと鞭、二重の痛みにピクピクと震える。
 アクアブロンテの股間周辺が、今の痛みとこれから襲い来るであろう痛みに歓喜し、じゅわっと湿り気を増しはじめたところで、再び征司が近づいてきた。

「この程度の重りじゃぁ打たれるたびに動いちまって足りないだろ?これ以上先まで行ったら大変だからなぁ、簡単には動かないように少し重りを足してやるよ」

 かけられるのは少女にさらなる責め苦を与える、支配者からの言葉。
 少女の足枷にさらなる拷問具、両足それぞれに50kgずつの重りが追加された。

 ――メリメリメリ

「いぎぎっ、ぎゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーッ!!!」

 これまでのものと合わせると片足につき100kg、合計200kg。一気に倍の重量まで追加される。
 身体強化され、股間にも防御魔法を展開している魔法少女でなければ、関節が外れ、股が裂けて絶命しかねない重量だ。
 少女の股間が嫌な音を立てて更に木馬へ食い込む。これまで巻き込まれずに耐えてきた陰核も、とうとう木馬の背に沈み込み、アクアブロンテの股間から燃えるような激痛が襲ってきた。

「ううぅぅっ……くうぅぅ………あぎいぃぃぃぃぃぃぃ」
(痛いっ、気持ちイィ♡あぁ、違う、今は、まだだめぇ♡)
「ぁぅ…………ぃ……くっ……ぎ……」

 少女は熱い痛みを発し続ける股間に一瞬目をやり、衣装の無事を確認する。
 クリトリスを抉られた痛みを、衣装を破り股間を裂かれた痛みと錯覚したが、実際には衣装は一切裂けていない。

(大丈夫、裂けた、わけじゃない。防御魔法の、膜も、まだ……これなら…この先の、ノコギリも、平…気…ンンンっ♡)

 競泳水着のような見た目をしていても、さすがは魔法少女の霊装である。加わる重量を和らげることはできないまでも、木馬の背で股間が切れるようなことはなく、防御魔法と相まって未だ股間に木馬が食い込む程度の被害に押さえている。

(あぁぅ、もっとぉ♡もっと痛いの、ほしいぃ♡♡♡……って、だめぇぇ、今は、耐え、ないと…魔力が、なくなっちゃう、のぉ!!)

「はぁっ…はぁ……ひゅっ……ふぅ……うぅぅぅぅッ!」

 強烈な、少女を壊しかねない責め苦と痛みに歓喜するアクアブロンテ。だがそんなドM精神を必死に抑え、木馬の先に待ち構える地獄を見やる。おそらくは今股間を攻めている木馬の背と同程度の強度のノコギリ刃であれば、彼女の身体と魔法少女衣装なら耐えられるだろうとあたりをつける。
 少女は、若干の安堵と共に、これから襲い来るさらなる秘部への被虐を、喜ばずに耐え抜こうと覚悟を決めた。

 人工精霊が示す鞭打回数は『20』回。木馬の上で荒い息を吐く魔法少女は、まだ責め苦の5分の1を耐えたに過ぎない。
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