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1章
第16話
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修学旅行の代休が開けた。こんなにだるい日はない。高校生活が始まってから1番ダルいと言っても過言ではないと思うぞ。休みの間もバイトやら、北風のことやらで大変なことがあったから今日が余計にしんどい。
極めつけにこれだ。
「おはよぉー!神楽!いやぁ~先日の俺のプランはどうだったかな?満足してくれたかな?」
朝っぱらから大きな声で俺に話しかけて、クッソ腹立つニヤニヤした顔で俺の元に来る陽だ。
「やってくれたな、陽。約束覚えるだろうな?えぇ?」
つい、不良ぽい言葉遣いになっているが見逃して欲しい。それぐらい腹が立っているということだ。
「約束??なんの事だ?」
こいつ…。本気で忘れてやがるな。
「電話で言っただろう。休みが明けたら1回昼飯奢りだってなぁ!」
「あっ!やっべ!忘れてた!!でもあれはさぁ!仕方なかったんだって!お前が俺の立場でも同じこと絶対にしたからな!」
それを言われると少し弱くなるな。俺が陽でも同じことをしたと思うしな。しかしだ、
「でも、お前、俺に何も言わなかったよな?俺が陽の立場ならそんなことはしなかったと思うぞ?」
まぁ、時と場合によるが…。俺だって面白い事を思いついたら実行していたが。でも、そんなことは関係ない!ここは昼飯のために心を鬼にするのだ!
「うぐぅ!?分かった分かった!昼飯奢るよ。それで今回はチャラだ!それでいいだろ?」
「やりぃ♪サンキューな。陽!」
「感謝される筋合いはないね!神楽が何も文句を言わなかったら俺は奢らずに済んだんだから。」
それはそうだが、礼は大切だろう。感謝は常に忘れずに、だ。
「そういえば、クラスの男子ちょっと少なくね?」
いつもならもっとうるさいんだけど今日はちょっと少ない。いつも騒いでる陽キャたちのグループが誰一人としていないからだ。全員サボったのだろうか?
「あぁ、それか。聞いた話では北風さんが髪型を変えたから見に行ってるんだと。朝出会った友達に聞いたよ。」
元気な奴らだな。たかが、同級生の一人が髪型変えたからって。
月2回ぐらいは、同級生の誰かが髪型を変えてるぞ?それ全部今回みたいに見て回るのか?動物園ではないか。最もどっちが動物か分かったものでは無いが。
「そうなんだ。でも陽のその言い方だと陽は知らないのか?北風さんがどんな髪型にしたのか。」
「知らないよ?なんで知ってると思ったんだよ。」
「本当に知らねぇの?北風の今のストレートの髪型」
「だってファミレスに来た時はいつもと同じだったし。って言うかなんで神楽は知ってるんだよ?」
やっべ!口が滑った。でも今ならまだ!
「いや、友達伝いに聞いたんだよ。北風の今の髪型。」
「はいダウト~!神楽に俺以外の友達この学校じゃいないだろ。なんですぐにわかる嘘つくんだよ。つまり、お前とのデートで北風さんはストレートだったと。」
「俺にも友達だと思ってるやつの1人ぐらいいるわ!その通りだけどデートっていうな!!あれは会談と呼べ!!」
「思ってるだけでその人は神楽のこと友達だと思ってないよ。それと男女が2人で遊びに行ったのならそれはデートだろ?でも、それってつまり…」
失礼すぎるだろ!コイツマジで!だが、事実だと思うので何も言い返せないのが悔しい!それと、ナンパ追っ払って、会話してって言うこの前の流れは絶対にデートではない!世間でもデートとは言わないはずだ!言わないよな?
「な…なんだよ。いや、待て。それを言うな。」
今何となく陽が考えていることがわかった。でも、それは俺が必死に考えないようにしていたことなんだ!言わないでくれ!
「北風さんは神楽と会うために髪型を変えたってことだよね?」
はい、言われてしまいましたー。だから、こいつには情報を漏らしたくなかったんだよ。俺がその考えに思いつきそうになったから頭の外に追い出そうとしていたのに!完璧に頭に定着してしまった。
「はぁ、そんな訳ないだろ。なんかの偶然だ。陽たちと話した後に、美容院の予約がたまたま入ってたんだろう。そうに違いない。」
「でも、俺たちと北風さんが話したのは神楽と北風さんが会った前日の夜だぜ?そんな偶然あるか?」
そうだよなー。ゼロって訳じゃないんだけど、なかなかのミラクルだよね~っていう話になるよな。
「陽はさ、客観的に見てどう思う?」
「神楽と会うために髪型を変えた」
やっぱそう見えるのが普通だよな。俺も客観的に見たらそうとしか思えないし。でも、俺としてはそれを信じたくないんだよなぁ。だって
「学校で1番可愛いかもしれないカーストトップの美少女が、パッとしない根暗で陰キャでカーストが最も低い俺に会うためにイメチェンするとか有り得るか?」
こういう捉え方だってできるわけだけど、こんなことありえないだろうし、でも…。あぁ!分からん!
思考を放棄した。
「まぁ、神楽って多分自分が思ってるよりいい男だとは思うよ。」
「イケメンで明るいお前に言われても嫌味にしか感じられねぇわ。」
そうこうしていると、担任の先生が来たので俺と陽は席に座った。できるだけ小さな声で喋っていたから、他のみんなには俺と陽の会話は聞こえなかったと思う。
それにしても、本当に北風は何が目的だったのだろうか?
後書き
感想お待ちしております!
「クラス転移で裏切られた「無」職の俺は世界を変える」
もよろしくお願いします!!
極めつけにこれだ。
「おはよぉー!神楽!いやぁ~先日の俺のプランはどうだったかな?満足してくれたかな?」
朝っぱらから大きな声で俺に話しかけて、クッソ腹立つニヤニヤした顔で俺の元に来る陽だ。
「やってくれたな、陽。約束覚えるだろうな?えぇ?」
つい、不良ぽい言葉遣いになっているが見逃して欲しい。それぐらい腹が立っているということだ。
「約束??なんの事だ?」
こいつ…。本気で忘れてやがるな。
「電話で言っただろう。休みが明けたら1回昼飯奢りだってなぁ!」
「あっ!やっべ!忘れてた!!でもあれはさぁ!仕方なかったんだって!お前が俺の立場でも同じこと絶対にしたからな!」
それを言われると少し弱くなるな。俺が陽でも同じことをしたと思うしな。しかしだ、
「でも、お前、俺に何も言わなかったよな?俺が陽の立場ならそんなことはしなかったと思うぞ?」
まぁ、時と場合によるが…。俺だって面白い事を思いついたら実行していたが。でも、そんなことは関係ない!ここは昼飯のために心を鬼にするのだ!
「うぐぅ!?分かった分かった!昼飯奢るよ。それで今回はチャラだ!それでいいだろ?」
「やりぃ♪サンキューな。陽!」
「感謝される筋合いはないね!神楽が何も文句を言わなかったら俺は奢らずに済んだんだから。」
それはそうだが、礼は大切だろう。感謝は常に忘れずに、だ。
「そういえば、クラスの男子ちょっと少なくね?」
いつもならもっとうるさいんだけど今日はちょっと少ない。いつも騒いでる陽キャたちのグループが誰一人としていないからだ。全員サボったのだろうか?
「あぁ、それか。聞いた話では北風さんが髪型を変えたから見に行ってるんだと。朝出会った友達に聞いたよ。」
元気な奴らだな。たかが、同級生の一人が髪型変えたからって。
月2回ぐらいは、同級生の誰かが髪型を変えてるぞ?それ全部今回みたいに見て回るのか?動物園ではないか。最もどっちが動物か分かったものでは無いが。
「そうなんだ。でも陽のその言い方だと陽は知らないのか?北風さんがどんな髪型にしたのか。」
「知らないよ?なんで知ってると思ったんだよ。」
「本当に知らねぇの?北風の今のストレートの髪型」
「だってファミレスに来た時はいつもと同じだったし。って言うかなんで神楽は知ってるんだよ?」
やっべ!口が滑った。でも今ならまだ!
「いや、友達伝いに聞いたんだよ。北風の今の髪型。」
「はいダウト~!神楽に俺以外の友達この学校じゃいないだろ。なんですぐにわかる嘘つくんだよ。つまり、お前とのデートで北風さんはストレートだったと。」
「俺にも友達だと思ってるやつの1人ぐらいいるわ!その通りだけどデートっていうな!!あれは会談と呼べ!!」
「思ってるだけでその人は神楽のこと友達だと思ってないよ。それと男女が2人で遊びに行ったのならそれはデートだろ?でも、それってつまり…」
失礼すぎるだろ!コイツマジで!だが、事実だと思うので何も言い返せないのが悔しい!それと、ナンパ追っ払って、会話してって言うこの前の流れは絶対にデートではない!世間でもデートとは言わないはずだ!言わないよな?
「な…なんだよ。いや、待て。それを言うな。」
今何となく陽が考えていることがわかった。でも、それは俺が必死に考えないようにしていたことなんだ!言わないでくれ!
「北風さんは神楽と会うために髪型を変えたってことだよね?」
はい、言われてしまいましたー。だから、こいつには情報を漏らしたくなかったんだよ。俺がその考えに思いつきそうになったから頭の外に追い出そうとしていたのに!完璧に頭に定着してしまった。
「はぁ、そんな訳ないだろ。なんかの偶然だ。陽たちと話した後に、美容院の予約がたまたま入ってたんだろう。そうに違いない。」
「でも、俺たちと北風さんが話したのは神楽と北風さんが会った前日の夜だぜ?そんな偶然あるか?」
そうだよなー。ゼロって訳じゃないんだけど、なかなかのミラクルだよね~っていう話になるよな。
「陽はさ、客観的に見てどう思う?」
「神楽と会うために髪型を変えた」
やっぱそう見えるのが普通だよな。俺も客観的に見たらそうとしか思えないし。でも、俺としてはそれを信じたくないんだよなぁ。だって
「学校で1番可愛いかもしれないカーストトップの美少女が、パッとしない根暗で陰キャでカーストが最も低い俺に会うためにイメチェンするとか有り得るか?」
こういう捉え方だってできるわけだけど、こんなことありえないだろうし、でも…。あぁ!分からん!
思考を放棄した。
「まぁ、神楽って多分自分が思ってるよりいい男だとは思うよ。」
「イケメンで明るいお前に言われても嫌味にしか感じられねぇわ。」
そうこうしていると、担任の先生が来たので俺と陽は席に座った。できるだけ小さな声で喋っていたから、他のみんなには俺と陽の会話は聞こえなかったと思う。
それにしても、本当に北風は何が目的だったのだろうか?
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感想お待ちしております!
「クラス転移で裏切られた「無」職の俺は世界を変える」
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