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第二章 冒険者都市アトラス編
二人の決意と方針
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「死霊術にとってもっとも大事なのが、三つ目の霊力だ」
死霊術についての話も終盤になり、リオンは最後の説明へと入った。
「霊力はさっき言った魂魄に宿るエネルギーの名前だ。魔力とはまったく異質のエネルギーであり、普通の魔法とは違い、死霊術は霊力と魔力の二つの力を合わせて使っている」
「私たちが使っている魔法とはまったくの別物の魔法ということですか?」
「そうだ。だから魔法に長けている者が死霊術を習得しようとしてもほとんど失敗に終わってしまうことが多いんだよ。魔力は問題ないとしても霊力を操ることなんて並大抵のことじゃないからな」
「なるほど、そうですか。つまり、その二つの力を合わせて『こんばく』でしたっけ? あれが使えるようになるんですね?」
「ああ、そうだ。『魂爆』と『魂縛』、この二つは、さっき言った二つの力を同時に操作しないと発動しないようになっている。扱いが難しいがその分、強力な魔法が多いのが死霊術の特色でもあるんだよ」
死霊術という他の魔法とは違う異質さを肌で感じ、アリシアの額から冷や汗が流れる。
「……それと、この霊力は極めれば他の魔法と同じようなこともできる。攻撃はもちろんのこと、防御や拘束、自身や武器に付与させることもできる」
「付与ですか……?」
「例えばそうだな……。この刀がいい例かな?」
そう言いながらリオンは、ベッドの脇に立てかけていた一振りの刀を取り出した。
「この刀も師匠が創った魔道具の一種でな。昔、研究の旅に出ていたときに東方の国で出会った鍛冶師との共同で作製した一品って話だ」
鞘から刀を抜くと、その刀身から放たれる鈍色の輝きにアリシアは思わず目を奪われていた。
「刀……。たしか、東方の国で使用されている剣のようなものですよね。私、初めてみました」
「そうなのか? ただまあ、この刀は普通の刀じゃないんだよな。これは死霊術師のための刀。霊力と深く融け合うように精製された特別製なんだよ」
「……ですが、なぜ刀なんですか? 一応、死霊術師は魔法使いや魔導師の分類ですよね?」
「さあな。師匠の趣味なんじゃねえか。俺も気になって訊いたけどはぐらかされたから結局知らずじまいなんだよな」
まったくつながりのない魔道具だが、リオンにとってこの刀はすでに愛刀という形で重宝している。
今さら理由などもはやどうでもよくなっていた。
「死霊術についてはこんなところかな……? 一通り話したけど、なにか質問はあるか?」
「い、いいえ。一気にいろいろなことを知ってしまってまだ混乱していますが、今のところ質問はないです。ありがとうございます」
「どういたしまして。……それでどうする?」
「どうする……とは?」
質問の意図が分からず、アリシアはリオンに聞き返した。
「こんな得体の知れない力を操る人間を見て恐ろしくならないか? おそらくこの力は傍から見れば規格外だろうな。……それに、師匠から教会には気を付けろって釘を刺されているしな」
「……たしかに人の生死に深く関わりがある死霊術であれば、除霊やアンデット退治も楽にできそうですね。でもそうなると、同様の案件を扱っている教会にとっては面白くない存在にもなりますね」
人の生死という観点から見れば、死霊術師と教会は似たような存在。
教会からすれば、突然現れた同業者であると同時に邪魔な存在になりかねない。
遅かれ早かれ、リオンが死霊術師として力を示し続けていけば、いずれ教会の介入が入る恐れがある。
リオンは、アリシアがそれに巻き込まれるのを心配しているためそのような質問を口にしていた。
「今後俺は、教会が敵になる可能性があるとしても死霊術師としての力を隠すつもりはない。そのせいでいずれ厄介ごとに巻き込まれることになるだろうが、それでも俺に付いていくか?」
「……ひどい人ですね。そんな風に言われても今さら断ることなんてできるわけないじゃないですか。リオンさんは、私にとって命の恩人なんです。その恩人に私はまだなにも返せていません」
「俺はお前が思っているような恩人じゃないんだけどな。ただの善意で助けたわけじゃないし、俺と一緒にいてもいいことないかもしれないよ」
自分を卑下したような言い方で説得しているが、アリシアにはそのような言い分は通用しない様子だった。
「いいえ、それでもいいです。家族にも見捨てられた私でしたが、リオンさんに必要と言われて初めて生きる希望が持てました。……ですから、絶対にこの選択に後悔はしないと思います。どうか私をリオンさんのところに置いてくれませんか?」
固く強い意志を持ったその瞳に負け、リオンはやれやれといった表情を浮かべながらアリシアに握手を求めた。
「分かった、俺の負けだ。これからどうなるか分からないが、これからよろしく頼むなアリシア」
「はい、よろしくお願いします。リオンさん」
そして二人は、これからの決意を込めた握手を交わした。
その後、話はリオンの私生活の話に切り替わり、リオンの出生や師匠とともに過ごしてきた日々について話していた。
話が弾む中、そろそろお開きになる頃合いを見て、リオンはある提案をアリシアに提示した。
「そうだ、アリシア。明日からについてなんだが、少しやってみたいことがある」
「……なんですか?」
「今日、冒険者として初依頼をこなしてみたが、報酬があまりにも少ないだろう」
「……そうですね。本当なら今日の依頼だけでこの部屋には泊まれないほどですものね」
「その通り。今はまだ大金がある状況だが、これもいつ無くなってしまうかは分からない。だから依頼の他にも仕事をしてみたいと思っているんだよ」
「他の仕事ですか……? 妥当な判断ですね。ですが、どのような仕事を?」
「それはだな……」
そして、リオンは明日からのことについてなにやら悪い顔をしながらアリシアに説明していた。
二人がなにをするのか、まだこのときは分からないが、ひとまずリオンたちの冒険者初日は無事終わりを遂げることとなった。
死霊術についての話も終盤になり、リオンは最後の説明へと入った。
「霊力はさっき言った魂魄に宿るエネルギーの名前だ。魔力とはまったく異質のエネルギーであり、普通の魔法とは違い、死霊術は霊力と魔力の二つの力を合わせて使っている」
「私たちが使っている魔法とはまったくの別物の魔法ということですか?」
「そうだ。だから魔法に長けている者が死霊術を習得しようとしてもほとんど失敗に終わってしまうことが多いんだよ。魔力は問題ないとしても霊力を操ることなんて並大抵のことじゃないからな」
「なるほど、そうですか。つまり、その二つの力を合わせて『こんばく』でしたっけ? あれが使えるようになるんですね?」
「ああ、そうだ。『魂爆』と『魂縛』、この二つは、さっき言った二つの力を同時に操作しないと発動しないようになっている。扱いが難しいがその分、強力な魔法が多いのが死霊術の特色でもあるんだよ」
死霊術という他の魔法とは違う異質さを肌で感じ、アリシアの額から冷や汗が流れる。
「……それと、この霊力は極めれば他の魔法と同じようなこともできる。攻撃はもちろんのこと、防御や拘束、自身や武器に付与させることもできる」
「付与ですか……?」
「例えばそうだな……。この刀がいい例かな?」
そう言いながらリオンは、ベッドの脇に立てかけていた一振りの刀を取り出した。
「この刀も師匠が創った魔道具の一種でな。昔、研究の旅に出ていたときに東方の国で出会った鍛冶師との共同で作製した一品って話だ」
鞘から刀を抜くと、その刀身から放たれる鈍色の輝きにアリシアは思わず目を奪われていた。
「刀……。たしか、東方の国で使用されている剣のようなものですよね。私、初めてみました」
「そうなのか? ただまあ、この刀は普通の刀じゃないんだよな。これは死霊術師のための刀。霊力と深く融け合うように精製された特別製なんだよ」
「……ですが、なぜ刀なんですか? 一応、死霊術師は魔法使いや魔導師の分類ですよね?」
「さあな。師匠の趣味なんじゃねえか。俺も気になって訊いたけどはぐらかされたから結局知らずじまいなんだよな」
まったくつながりのない魔道具だが、リオンにとってこの刀はすでに愛刀という形で重宝している。
今さら理由などもはやどうでもよくなっていた。
「死霊術についてはこんなところかな……? 一通り話したけど、なにか質問はあるか?」
「い、いいえ。一気にいろいろなことを知ってしまってまだ混乱していますが、今のところ質問はないです。ありがとうございます」
「どういたしまして。……それでどうする?」
「どうする……とは?」
質問の意図が分からず、アリシアはリオンに聞き返した。
「こんな得体の知れない力を操る人間を見て恐ろしくならないか? おそらくこの力は傍から見れば規格外だろうな。……それに、師匠から教会には気を付けろって釘を刺されているしな」
「……たしかに人の生死に深く関わりがある死霊術であれば、除霊やアンデット退治も楽にできそうですね。でもそうなると、同様の案件を扱っている教会にとっては面白くない存在にもなりますね」
人の生死という観点から見れば、死霊術師と教会は似たような存在。
教会からすれば、突然現れた同業者であると同時に邪魔な存在になりかねない。
遅かれ早かれ、リオンが死霊術師として力を示し続けていけば、いずれ教会の介入が入る恐れがある。
リオンは、アリシアがそれに巻き込まれるのを心配しているためそのような質問を口にしていた。
「今後俺は、教会が敵になる可能性があるとしても死霊術師としての力を隠すつもりはない。そのせいでいずれ厄介ごとに巻き込まれることになるだろうが、それでも俺に付いていくか?」
「……ひどい人ですね。そんな風に言われても今さら断ることなんてできるわけないじゃないですか。リオンさんは、私にとって命の恩人なんです。その恩人に私はまだなにも返せていません」
「俺はお前が思っているような恩人じゃないんだけどな。ただの善意で助けたわけじゃないし、俺と一緒にいてもいいことないかもしれないよ」
自分を卑下したような言い方で説得しているが、アリシアにはそのような言い分は通用しない様子だった。
「いいえ、それでもいいです。家族にも見捨てられた私でしたが、リオンさんに必要と言われて初めて生きる希望が持てました。……ですから、絶対にこの選択に後悔はしないと思います。どうか私をリオンさんのところに置いてくれませんか?」
固く強い意志を持ったその瞳に負け、リオンはやれやれといった表情を浮かべながらアリシアに握手を求めた。
「分かった、俺の負けだ。これからどうなるか分からないが、これからよろしく頼むなアリシア」
「はい、よろしくお願いします。リオンさん」
そして二人は、これからの決意を込めた握手を交わした。
その後、話はリオンの私生活の話に切り替わり、リオンの出生や師匠とともに過ごしてきた日々について話していた。
話が弾む中、そろそろお開きになる頃合いを見て、リオンはある提案をアリシアに提示した。
「そうだ、アリシア。明日からについてなんだが、少しやってみたいことがある」
「……なんですか?」
「今日、冒険者として初依頼をこなしてみたが、報酬があまりにも少ないだろう」
「……そうですね。本当なら今日の依頼だけでこの部屋には泊まれないほどですものね」
「その通り。今はまだ大金がある状況だが、これもいつ無くなってしまうかは分からない。だから依頼の他にも仕事をしてみたいと思っているんだよ」
「他の仕事ですか……? 妥当な判断ですね。ですが、どのような仕事を?」
「それはだな……」
そして、リオンは明日からのことについてなにやら悪い顔をしながらアリシアに説明していた。
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