鬼の心臓は闇夜に疼く

藤波璃久

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協力者8(現在編②)

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それからしばらく経ったある日、小太郎が町を歩いているとナオが現れた。

「見つけた!」
「ナオさん? どうしたの?」
「小太郎さん…私、あれからいじめられなくなりましたよ。クラスの人たちとも仲良くなって、親友も出来て、理想の高校生活を送ってます」

そう言うナオは、あまり楽しくなさそうに見えた。

「そっか。よかったね」
小太郎はあえて気づかないふりをした。
「よくありません」
「…なんで?」
「だって、今度は坂井さんが、逆にいじめられるように…」
「レナさんが…。よかったじゃない? 平和になって」
「…坂井さんだって、クラスメイトなんです。私は、みんなが仲良くないといやなんです」
「…それで? オレにどうしてほしいの?」
「彼女の催眠解いてください。記憶がないから、みんなに私をいじめていた事を指摘されても、わからないとしか言えないから。余計みんなの反感買って、それで…いじめに発展して…」
「…記憶が戻ったら、前よりもっと酷くいじめられるかもよ?」
「…それでも…いいです。今は私、親友もいますし…きっと助けてくれる…」
「…そう…。わかった」
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