愛を教えてくれた神は今日も隣で愛をささやく

藤波璃久

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悪魔との契約とは

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「とにかく、その悪魔を湊人の中から追い出さないとな…」
蓮は難しい顔で考え出した。

「…うん。でも、蓮…。オレは…」

「え?」

「オレは…受け入れるべきかなって思ってる」

「受け入れるって…死を…?」

「…オレが、その悪魔と契約したのは、事実だし…願いを叶えてもらって…その見返りで魂を渡す…。それが、契約だから…。逃げるなんて卑怯なまね…」

「湊人!」

蓮が急に怒鳴って、湊人の体はビクッと揺れた。蓮は湊人の肩を掴む。

「お前はそれでいいのか? 本当にそれで…。この人生だけじゃない…この先の転生もないんだぞ? 永遠に悪魔の下で飼われるんだ…。それでいいのか?」

「え…? 永遠に?」

「そう…それが悪魔との契約だ。知らなかったのか?」

「……知らなかった…え? じゃあオレ…生まれ変われないんだ。蓮とももう逢えない…」

「うん」

「…そっか…。アイツに永遠に飼われるなんて、いやだけど…契約だから…、大丈夫、オレ…覚悟決める」

「湊人…そうじゃないだろ? 覚悟なんて決める必要ない。俺が湊人を死なせない。お前の中の悪魔は、俺が必ず祓う」

「…うん。オレも本当は、死にたくない…。蓮と別れたくない」

「ああ」
蓮は力強く頷いた。
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