愛を教えてくれた神は今日も隣で愛をささやく

藤波璃久

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後悔

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前世であった事を蓮が話し終えると、湊人は涙を流していた。

「蓮…私…蓮に裏切られたんだと思ってた。お母さんたちも、私が死んで悲しんでたんだね? 私が死んでも…悲しむ人なんていないんだってずっと思ってた」

湊人は、声をあげて泣きだした。

「そうだよ。おまえが死んで、俺がどれだけ泣いたと思ってる? どうして俺の言葉より桃華の言葉を信じるんだって、ずっと思ってたよ。ホントにバカだなって」

蓮も、涙を流していた。

「うん。グスッ…ごめ…ごめんなさい…ぅ…ふ…うう」
湊人は流れ出る涙を止めることが出来ず、動く左手で、目元を拭いていた。

「湊人…」
蓮は、ハンカチを出して湊人の涙を拭く。

「もう一度、こうして逢えたんだ。俺はこれからは、ちゃんと言いたいこと言うよ。もう後悔したくない」
「…蓮が前に、亡くして後悔した人って、オレのことだったんだ」
「ああ…」
「オレとまた逢えたから、今は後悔してないって言ったんだね」
「そうだよ」
蓮は湊人に口づけた。
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