92 / 138
第六章 化物共の戦争
第八十六話 黒の占める世界
しおりを挟む雪さん、マリーさんsideです。
―――――――――――
◇第三者視点
「ここは一体・・・」
「・・・その様子だと、貴方の仕業ってわけじゃなさそうね」
決勝試合中に二人は突如として姿を消した。それは互いの技で地理も残さず消えた、というわけではなく、単に全く別の場所に移動させられたからだった。
最後の最後で気を失って、気が付いたらこの場所にいた。
まわりは暗く、ビルや塔などが半壊の状態でそこら中に転がっている。所々に生き物の気配があるが、そのいずれも存在を確認せずとも人ではないと感じ取れるほどに禍々しさや邪気が伝わってくる。遥か遠くから聞こえる破壊音からもこの場所が危険であると認識させられ、いつ自分が周りのビル群のようにバラバラになるかわからない、そんな不安も彼女達を煽ってくる。
「・・・ひとまず安全な場所を探しましょう」
「・・・そうですね」
いくら強いと言われていても、その実力に奢ることのない二人。この場所、この空間の危険性を察知してすぐに安置探索を始めた。
しかし、いくら探しても邪気のない場所は見つからない。動けば動くほど、ビルの崩壊が激しい場所にしか辿り着かない。結局、初めの地点に戻ることとなり、二人は汗を流しながらため息をついた。
そして、そのため息をかき消すように
ーーどんどんドンドン!!!
轟音があたりに響き渡った。
地面が激しく揺れ、足元の安定感が失せる。
「まずいわね・・・!」
「雪さん、来ますっ!」
積まれていたビルの残骸たちが邪魔な石ころを蹴飛ばすような感覚で左方へ吹き飛んでいった。
明らかとなったその怪物は、目がいくつもついた黒い巨大な塊で、塊から生えた八本の触手を使って二人めがけて騒音をたてながら這ってきた。見ただけで正気が削れていってしまいそうな不気味な怪物。
気味の悪い怪物を見上げ、その恐ろしさから足がすくみ動けなくなってしまう雪を心と体を無理やり動かしたマリーが糸を使って引き寄せ、怪物とは反対の方向に走り出す。スピードでいえば秒速で数キロ出ていそうだが、怪物との距離が開くことはなく、ジリジリと接近を感じる。
このままでは、そう思った時
「あそこです!」
「あいわかった!!!」
空から男女の二人組が走り回るマリーと這う怪物の間に落下してくる。
そのまま男の方が怪物の前で戦闘態勢に入る。男の体内で練り上げられる力。
「こんくらいか・・・ふっ、どッせいッッ!!」
離れた地点で走り続けるマリーと雪すらも飲み込み、押し潰してしまいそうな力が解放され、男の拳と怪物が激突する。拮抗は一瞬で、怪物は巨体を持ち上げて後方へと跳ね返されていった。
「やりましたか!?」
「なわけねーだろ。あァいったやつはしつこいのが特徴だ。消滅しねぇ限り一生付いてくんぞ!!」
「じゃぁ、どーするんですかァ!」
「とりあえず、ここから離れるぞ!」
さきのマリーよりも遥かに早い速度で文句を散らす少女を背中に、マリー、雪を腕に抱えて走り始めた。
「どこ行きます!?」
「とりあえずは疾風の所に向かうぞ!話はそれからだッ!」
「わっかりました!ナビしますんで、その方向で!」
「あいよ!」
寝転がった怪物が立ち上がる前に四人は消え去ってしまった。
怪物共から離れた遠すぎる安置に到着し、男は三人の少女を地面に下ろした。
「だーっ!しんどいわァ・・・」
安置として彼の中で登録されている洞窟内で座り込んでいると、洞窟の奥から一人の男がやってくる。
「お疲れ、サガン。回収は出来たみたいだね」
「あぁ、なんとかな・・・。途中で黒の残骸と衝突したが、なんとか生還したぞ」
この二人はもともと因縁ある二人。
名前は線の細い長身の男は黒田疾風、筋骨隆々の少し小さめの男がサガン。
雪は疾風の姿に見覚えがあり、すぐさま警戒態勢をとった。
「あなた達は・・・!!!」
満身創痍の状態で氷魔術を展開する。
「ん?あぁ、安心していい。とって食ったりはしないからさ」
「なんだ、知り合いだったのか?」
「向こうの世界で少し縁があってね」
「なんであなたがここに?死んだはずじゃ・・・!」
ごもっともな言葉を発する雪に疾風は簡単かつ簡潔(自称)に説明を始めた。
「俺とサガン。あとで紹介するけど、その仲間達は一度表の世界で消滅した一定の力を持った化物なんだ。なんでも、俺たちレベルになると消えることさえ許されないらしい」
「ま、戻れないんで死んだのと変わらないんだがな」
「そこはさ、化物パワーで帰り道を探そうよ」
「そう言い出してもう数100年は経ってるがな・・・」
その言葉に苦笑いを浮かべる疾風。
「あぁ、ここと表の世界では時間軸が全く違ってるんだ。こっちの方がだいぶ遅いから安心しなよ」
「安心出来ねぇよ」
「そこは安心してよ」
「えっと・・・つまり、ここは死後の世界?みたいな?」
「うーん。まぁ、その認識でオーケー?」
「いいんじゃね」
「じゃ、そういうことで」
そこで二人はようやく気づいた。
「あれ?すごい怪我してるね・・・」
「なんかあったのか?」
マリーと雪の体は決勝後ということもあり、ズタボロの状態だったのだ。
いままでは色々ありすぎて忘れていたが、2人とも今にも死にそうな傷ばかりを抱えている。
「・・・少し眠っててもらおっか」
「だな。見るに耐えん」
フッと風が吹くと、二人の意識は闇へと落ちていってしまった。
「それじゃぁサガン、二人を連れてきてくれるかな?」
「いいともー」
「柚香もついておいで、安置とはいえ、入口はまだ危険だ」
「あ、・・・はい」
洞窟を進んでいくと、篝火が見える。洞窟最深部には、仲間と思われる男女が数人。
「恥ずかしい話、僕達ではこれだけしか助けられなかった」
「あ、疾風さん!サガンさんもお帰りなさい」
「ただいま。・・・彼女達を紹介しよう。一旦席につこうか」
篝火を中心に、円を描く用に並べられている椅子に一人ずつ座っていく。並べられた椅子はかなりざっぱな作りだが、安定感はある。
疾風が二人を柔らかい地面に風を作ってから寝かせる。
「疾風さん、その二人どうしたんです?」
「んー、分からないんだよね。残骸にやられたにはまだマシに見えるんだけど・・・転んでなるような傷でもないし」
「私が説明しましょう」
柚香が説明してやると、集まった面々の中で四人だけ、なぜか不満そうな顔をしている。
「楓だけずるいぞ!俺もその異世界で遊びたい!」
「うむ、全くもってその通りだ!やつばっかり・・・!」
「へぇ、楽しそうなことしてるのね、私たちをほっぽって」
「あはは、次会ったときに文句の一つでも言ってやろう」
異世界で何やら楽しそうに過ごしている楓に腹が立ったのか、口々に小言を出していく。あの化物に出会った後でこんなに余裕をもてているこの人たちの非常識さに何となくかの化物たちに似たものを感じた柚香だった。
疾風が昔話に花を咲かせ、サガンが盛り立てていくと、洞窟が騒がしくなり、反響する音は雪とマリーをたたき起こした。
「はっ!楓!」
「はっ!ご主人様!」
やはり男のことしか考えていない二人。
しかし、今更だ。初見の皆さんも異常人ばかりなので、気にしません。
二人の傷は寝ている間にすっかり癒えていた。これがチート軍団の力だ!
「起きたみたいだね。それじゃぁ、紹介をはじめていこうか」
ンンッ!と喉を鳴らして静けさを取り戻す洞窟内。
「俺の名前は『黒田 疾風』。一度消滅した化物。一応二人の知っている『楓』の父親だ!」
その瞬間、バッと目を見開くマリーさん。
「お、お義父さま!!」
「・・・お久しぶりです、おじさま」
雪は楓の父親が死んでいたことを知っていたので、整理がついていない様子だ。軍の見学に行った時に出会った疾風がその後命を救ってくれる楓の父親だと知るのは死後だったので、楓の父親として会ったのはこれが初めてだ。
そして、次。筋骨隆々が立ち上がる。
「俺はサガン。苗字はない。いずれ楓をぶっとばす!」
楓とは因縁浅からぬ敵対者。理不尽の王。色々あって楓に消滅させられた男。時が経ちすぎて、自分のエピソードに尾びれがつきすぎ、結果的に世界を恨んでいる。楓と話すテーブルに着くためにいやいや協力中。
次は少女。とても美人。
「山岸 明日香よ。楓とは恋人だったわ!」
「なっ!!」
「そんなばかぁな!」
「冗談よ。でも、私と楓は心から通じあってるわ!」
なぜなら、楓の胸には賢者の石が詰め込まれているから。明日香の一部を取り込んだのと変わらないので、通じあってるというのは間違っていない。
次、少年。穏やかな顔。優しそう。
「えっと、こんにちは。僕は『柊 奏汰』。僕も楓とは体の一部を共有したことがあるほど仲がいいよ!」
ドヤ顔で言い放つ奏汰。
「なんですとぉ・・・」
「いや、それはそれで・・・」
「あれ、なんか思ってたのと違う」
失敗する奏汰。楓の半身には奏汰が使われているので、間違ってはない。
次、ちっこいオッサン。デブ。
「よ、よろしくなんだな。おいらは『デュークス・シルバー』なんだな。でゅ、デュフフフ。美人さん揃いなんだな、デュフ」
油っこいおじさん。見るからに悪役である。
「あ、そういうのいいんで」
「ご主人様以外受け付けておりません」
顔の前でバッテン印を作る二人に、軽く絶望するデュークス。彼の自慢出来ることはただ一つ、名前がカッコイイことくらいだ。
次、おばさ・・・いえ、お姉さんです。歳はひみちゅ♡
「『フラン・ディアス』ですぅ。よろしくですぅ」
最近料理にハマっている。
次、オカ・・・いえ、ナイスバデーなオネェ様。
「私は『キャサリン』よん♡かわい子ちゃんたち、傷ついたら私が治してあ♡げ♡る♡」
おのオネェ様は向こうのオネェ様よりも線が細く、服装もシャレている。見るだけでは美しい女性にしか見えない。雪さんとマリーさんが憧れの目で見ている。その目が輝いているので、完全にオネェ様の虜である。
「一応仲間はこれだけ。この地にほかの人間がいるかはわからない。探してはいるんだけどね」
「ここから出る手がかりはまるで見当たらねぇし、人を見つけたのもかなり久しぶりだ」
百年ここで過ごしているらしいのだが、あまり成果はみられないという。
「だが、あんたらは消滅したわけではねぇんだろ?」
「・・・多分ですけど・・・。私は覇王に守られていましたから。それに、意識が落ちる際に、何となく引き寄せられる感じがしたので・・・」
「いや、十分だ。もしかしたらアイツらが来るかもしれねぇ。楓が来れば形勢逆転も有り得るぜ」
「今はそこに賭けるしかないね」
それには全員頷いている。
自己紹介を終え、談笑していたその時
ーードドドドドドッ!
なにか濁流のような音が洞窟に響き渡る。
「ちっ、気やがったかッ!」
「ははは、また安置がなくなっちゃうね」
疾風のしじにしたがって、全員が外に出る。
洞窟の外では、化物、黒の残骸がこちらに迫ってきていた。その数は100をゆうに超える。巨大で不定形な黒い何かがこちらにとてつもない音を立ててこちらにくる。
「ひゅー!数がやべぇ!」
「うーん、過去1!」
「僕らだけでいけますかね・・・」
「やるしかねぇよ、覚悟決めろ」
「こちらには木下柚香がいる。時間を稼いで、次の安置に直進するだけだからね!」
前に出る三人の男。戦うのはこの三人みたいだ。といっても、時間稼ぎだけをするらしい。あの黒い不定形の奴らは真面目に戦うだけ馬鹿らしいようだ。
「でゅ、でゅふふ。お、おいらはいち早く逃げるんだなッ!」
「ちょ、デュークスちゃん、逃げ足が速すぎるわよぉん♡」
「黒よりも、あのオカマの方がこ、怖いんだな。でゅでゅでゅふふ」
決死の覚悟で駆けるデブ。だが、雪やマリーよりもとんでもなく速い。短足のデブからなぜあのスピードが出るのか。謎すぎる。それを追随するキャサリンとフランもありえないほどに速い。
「お二人共、走りますよ!このままでは置いていかれてしまいます!」
「え、あ、はい!」
「わ、わかりましたっ!」
柚香、雪、マリーも三人を追うように走り出す。
後ろは振り向かない。振り向いたらSAN値が削れていくから。
その姿を見た疾風が叫ぶ。
「明日香ちゃん!六人の護衛を頼む!」
「分かりました!・・・後ろはお願いします!」
『任せとけっ!』
どこからか取り出した黒塗りのバイクに跨り、発進する。
光の速さで動くバイク。速すぎる。普通の人間ならば今頃首と胴体がバイバインだ。
これもひとえに、彼女が完成させた賢者の石のおかげである。
「柚香!マリーさん、雪さん!乗ってください!」
三人に追いついた明日香がそう叫ぶと、バイクが車に早変わりする。開け放たれているドアから柚香が乗り込み、初の車に戸惑うマリーを雪が抱えて飛び乗った。
「あの三人が時間を稼いでる間に着いてしまいましょう!柚香、案内を!」
「わかりましたっ!おまかせを!」
洞窟前に残った三人。
完全なる脳筋が二人と万能型のモヤシっ子が一人。
「とりあえず、30分くらいだな!その後は猛ダッシュで逃げるぞ!」
「分かった!・・・ということで、先手は任せたぞサガン!」
「・・・え?」
「いやだから、先手は任せたぞサガン!」
「いやいやいや、なんで俺があんなのに一人で突っ込むことになってんだよ。普通三人で協力プレイだろ?」
「早くいけよサガン」
「そうですよ、早く行ってください。根性無し」
「はぁ!?お前らアホかよ!こういう時くらい協調性みせてこーぜェ!?」
「ちっ、しょうがない。ジャンケンでいこう」
「そんなに協力がいやか!?」
「仕方ありませんね。それではじゃーんけん」
「やってやらァ!」
『ポン!』
疾風→パー
サガン→グー
奏汰→パー
敗者、サガン。
「いいよ分かったよ!やればいいんだろ!?やればァ!」
ヤケクソになったサガン。地面を蹴って空に見を投げ出すと、飛びながら力を練り始める。
何故かこの世界では力がうまく使えない。それを知った時は絶望だったが、100年も経てば流石に慣れる。力は以前の半分程度しか出せないが、それでも十分。
貯めた力を解き放つ。
赤い閃光が迸り、辺り一帯を吹き飛ばすような衝撃が黒の残骸を襲う。残骸たちは転がるように後退し、少しばかり距離に余裕ができる。
転がる残骸に疾風が二撃目を見舞う。
風が吹く。
サガンと奏汰を優しく包み、補助するような風。
残骸たちの転がりを促進させるような爆風。
それによって、また距離があく。丁度見つけた場所、初期位置に戻ったくらいだ。
「「奏汰ッ!」」
「はいっ!」
黒い体を持った鬼が地面を蹴りあげる。
100mくらいの地面がめくれ上がり、持ち上がった地面が残骸たちの頭上から落ちてくる。残骸を押し潰し、下敷きにする。
「引くぞ二人共!」
「おう!」
「はい!」
地面から抜け出しても、100mほどは落とし穴が続く。足止めは十分だと判断し、三人は反対側に駆け出した。
初めに逃げ出した三人と並走する黒塗りの高級車。
「でゅ、でゅふふ、明日香ちゃん、おいらものせてくれると嬉しいんだな!」
「私もですぅ、足が痛いんですぅ!」
「あ、あたしもよん♡明日香ちゃん、載せてくれないかしらん!」
馬鹿みたいに速く走る三人が世迷言を語る。
「フランさんだけどうぞー」
「わーい!」
「さ、差別なんたな!?」
「同じ女同士じゃないのよぉ!」
「お、お前は見た目だけなんだな・・・!」
スライドで開いた高級車に乗り込むフラン。
その後に続こうとするデュークスとキャサリン。その二人を車に乗ってから足で払うフラン。
それを見て親指を立てる明日香。
放り出され、地面を転がるデュークスとキャサリン。
「デュークスさん!キャサリンさん!残骸が来てます!」
転がった先で、バッと起き上がり、再び走り出す二人。
「美しく、麗しいキャサリンお嬢さん、残骸を任したいんだな!」
「イケメンで理想体型な超お金持ちのデュークス様、残骸の処理をお願いしますわ!」
実は仲がいい二人。
「お二人共早く!私たちの速さではまききれません!」
「ち、ちくしょうなんだな!」
「や、やるしかないのねん!?」
二人は走りながらサイドからくる残骸に手をかざす。
「『湧き出る無剣の泉』なんだな!」
前後左右上下、全方位から巨大な聖なる剣が生えてくる。湧き出る泉のごとく、飛び出た剣たちは黒の残骸に突き刺さっていく。
「か、硬いんだな!でゅ、でゅふ!『湧き出る無破の爆弾』! 」
またも、全方位から。全方位から巨大な爆弾が無限に湧いてくる。黒の残骸だけでなく、その周囲の地面も爆破していく。巨大な落とし穴に次々にハマっていく黒の残骸たち。倒すことは出来ないが、足止めはできた。
「くぅ!私も行くわ!『纏い:破壊の勇者』!」
キャサリンを光の粒子が包み込み、勇者のフル装備を付けたキャサリンが出来上がる。
腰に携えた無名の聖剣を力を込めて横薙ぎに振るう。次元を吹き飛ばす。その場の空気すべてを吹き飛ばしてしまうのではないかという程の衝撃が黒の残骸たちを襲う。残骸達は足を止め、防御体制をとる。
光の衝撃が残骸を襲った瞬間に、キャサリンが追い打ちをかける。
「『混沌もたらす魔帝王』」
空いた左手に勇者が持つには些か物騒な悪魔の尻尾のような杖が握られる。
それを空にかざし、二言の呪文を詠唱すると、闇の波動が放たれる。闇は辺りの景色を喰いながら、身を守っていた残骸たちに襲いかかる。闇に当たった瞬間に、上下に綺麗に分かれる。
「す、すごい・・・」
「ははは、凄すぎますよ・・・」
感嘆の声を上げる雪とマリー。
「油断はダメです。どれだけやっても、アレらは再生しますから・・・。お二人共!乗ってください!」
「や、やっとお許しがでたんだな・・・でゅふふ・・・デレなんだな・・・」
「デュークスちゃん早くお乗り!置いてかれちゃうわよん♡」
二人が追加で乗り込む。
走り出してから少しすると、這い上がってきた黒の残骸、再生した黒の残骸が追いかけてきた。
「そろそろ疾風さんたちと合流できます。明日香さん、あと少し頑張ってくださいッ!」
「了解ッ!」
アクセルを思いっきり踏んで、スピードをあげる明日香。
疾風たちは柚香の宣言通り、そう遅くなく合流した。車の中でも戦えるデュークスと殲滅部隊である疾風、サガン、奏汰が残骸たちと遠ざけるように戦った。
「安置まであとどれくらいか分かるかい、柚香!」
「このままのペースで走れば残り10分ほどです!」
「分かった!サガン、奏汰、デュークス!あと5分以内に奴らを圏外に吹き飛ばすよ!」
「「「あいよ!」」」
――――――――――――――――
はたつばです!
何とかしてこの場面を作りたかった!生きてるんですよぉ!いや生きてないけど!生きてるんですよぉ!
前は敵だったけど何だかんだで、協力するキャラクターって好きです。少年漫画みたいじゃないですか。
あ、でも仲間にはなってません。一時パーティー入り的なあれです。ドラ○エ的な。
次回更新ですが、土曜の7時よりも前に、ひとつ出す可能性があります。ですが、来週の土曜日にも更新するので、ヨロシクゥ!
・・・風邪ひいた時のストックがあるんですよ。貯める気は無い!頑張るもん!
0
お気に入りに追加
2,577
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話
kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。
※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。
※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
異世界帰りのオッサン冒険者。
二見敬三。
彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。
彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。
彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。
そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。
S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。
オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる