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学校祭前 PART1
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いつものように屋上へ続く階段で、さっきからあくびばかりしている雅久と来月に開催される学校祭の話を私はしていた。
「クラブを何もしていないなら学校祭は何するの? クラスの出し物のお手伝い?」
「俺は文芸部に入ってるからクラスは幽霊参加。と言っても普段から幽霊だけど」
「文芸部?」
「知らなかったのか? 絵のことは菜緒がちゃっかり教えていたみたいだったから、小説もとっくに聞いているだろうって勝手に思ってたら違ったみたいだな」
予想外の答えに私は固まった。
得意分野の空手と絵しか頭になかったので他の部活は思いもしない。
菜緒ちゃん!! こんな重要なことは早く教えてよね!
私が心の中で盛大に文句を言っていることなど知るよしもなく、雅久はボヤーと言葉を続ける。
「その準備で他の部員の作った小説やエッセイの推敲とか、誤字チェックをやらされたりして、完全に睡眠不足だわー」
また遅くまで絵を描いていたのかと思ったけど、ここ数日の雅久のイラストサイトは更新されていなかった。原因が何かと思っていたらそういうことだったのね。
でも小説まで書いてるって、雅久には文才まであるのかしら?
「雅久も小説を学校祭に出すの?」
「俺のはそんなレベルじゃないから無理。だけど三年生に神崎先輩ってすげー人がいてさ、ホントどうしたらあんな風に書けるのかいつも不思議なんだよ」
「神崎さんって特選科の?」
「そうだけど?」
文芸部と聞いた瞬間に名前くらい思い出すべきだったのに、私はうっかり失念をしていた。
神崎美織、ペンネーム『三室戸美崎』。
高校三年生にして既に小説家デビューもはたしている、この学校で誰もが知る才媛。菜緒ちゃん情報によると、雅久をここまでライトノベルにハマらせる原因を作った張本人。
中学時代にすごく落ち込んだ雅久が本屋さんでたまたま手にしたラノベにとても感動をして、寝食も忘れるほど読みふけった時期があった。その中の一冊が神崎先輩のもので、風景や出てくる地名がこの辺りのご当地小説だった。
雅久は必死になって作者を調べようとしたところ、拍子抜けするほどあっさり誰だかわかったらしい。
市や商店街が活性化の旗印のもと、至るところに本のタイトルと著者名の書かれた幟やポスターを張り出し、住んでいる人も知人が有名人になった誇らしさからわけ知り顔で教えたがったからだ。
小説一冊でこれほどの影響力を持つ神崎先輩に、雅久はすっかり魅了されてしまったのだが、まさか二人が既につながっているとは思いも寄らなかった。
菜緒ちゃん情報になかったのは、やっぱり小学生だから高校生活の深いところまでは把握できていなかったのだろう。でも小学生をそこまで頼りにしている私って、何だかとても情けない。
「どうした? 俺のことより瑞樹は何するの? 俺たちは夏休みから準備してるけど、転校早々だとさすがに無理か」
気がつけば、黙り込んだ私を雅久が覗き込んでいたので、慌てて私も答えた。
「ううん、それは転入時のガイダンスで知っていたから。各クラスで合唱をするところの伴奏をいくつか頼まれているのと、音楽科の演奏会もメンバーに入っているの」
「短期間なのにすごいな。曲は何?」
「合唱はいろいろやるよ。流行のポップスとか、お決まりの合唱曲とか」
「ポップスって、そんな普通の曲も歌うんだな」
「だって知らない難しい曲ばかりって、聞いていても面白くないじゃない」
「確かにお祭りだもんな。楽譜とかはどうするんだ?」
「ん? 適当に耳コピするよ?」
「お前が起こすの!? すごいな!」
「そうでもないと思うけど。主旋律はしっかりやるけど、他の部分はハモれるように音階をずらすだけの簡単なものだし」
「やっぱ特選科は伊達じゃないな。驚いたよ」
学校祭は授業の一環なのだから単にドンちゃん騒ぎをやるためだけのものではない。
雅久が驚いているのは、きっと普通科と特選科の学校祭へ臨むスタンスの違いだ。
普通科では、学校祭の参加に前向きなクラスと後ろ向きのクラスがある。後ろ向きのクラスは申し訳程度の研究発表とかのレポートを展示して、お茶を濁して許されることもあるらしい。
だけど特選科はその一芸で入学をして、普通科とは違った授業のカリキュラムも組まれたり奨学金もある。そのために成果を披露する場との意味もあり、暗黙のうちに学校祭へ全力で参加することが義務付けられている。
「でも自分の演奏分はまだ思案中なの。やろうかなって考えていた曲が上級生と重なったみたいで」
「そっか。俺が昔聞いた曲とかでは簡単すぎるしダメだよな。結構好きなのがあったんだけど」
「何?」
「『月光』だったか?」
「小学校の時に、聴きに来てくれた発表会で弾いたやつだ。懐かしいなあ」
「あれの直前は、練習練習って全然遊べなかったから結構寂しかったけど、演奏聴いて感動して、瑞樹はスゲーって思ったなあ」
「そ、そうなの? 初めて聞いたんだけど……」
「女じゃあるまいし、んなこと言えるかよ。なんて今バラしてるけど、もう昔の話で時効だ時効」
「そ、そうなんだ」
思いもしない雅久の告白に、私は嬉しさと恥ずかしさから挙動不審になってしまっているのが自分でもわかる。
手を組んだり解いたり背伸びをしたり、何かをやっていないと落ち着かない。
ピアノの準備運動とでも考えてくれるといいのだけど。
「と、ところで、後夜祭はどうするつもりなの?」
「どうだろうな。文芸部では特に何も言われてないし、クラスは幽霊だから、たぶん帰るんじゃないか?」
「えー、雅久もこっそりうちのクラスに混じりなよ。きっと誰も文句なんて言わないよ。もし打ち解けたら、いっそのこと特選科に転科しちゃえばいいじゃない」
後夜祭は普通科も特選科も自由参加になっている。出たくなければ帰るだけだ。しかし何かを一緒に成し遂げた仲間同士なら間違いなく盛り上がることから、特選科は強制されなくても全員が参加するものらしい。
今さら転科なんて言い出した自分にも驚いたけど、雅久はもっと驚いたようだった。
「お前、俺の推薦枠は空手だと思っていたんじゃなかったのか?」
「最初はね。でも菜緒ちゃんから聞いて知ったんだ」
「……そっか。けど転科はありえないし、そんなこと言ってないで楽しんでこいよ」
「そうだね。少し考えすぎだったかな」
「まあ、その、気を遣ってくれてありがとうな。演奏絶対に聴きに行くから場所と時間、メールにでも入れといてよ」
「うん、わかった」
学校祭まで時間はあまりないけれど、急いで楽譜を探して準備をしよう。
考えていた曲目ではなくなるけれど、神崎先輩には遠く及ばないかもしれないけれど、雅久が来てくれるのだから絶対に成功させる。
私の胸に強く温かい気持ちが宿った気がした。
「クラブを何もしていないなら学校祭は何するの? クラスの出し物のお手伝い?」
「俺は文芸部に入ってるからクラスは幽霊参加。と言っても普段から幽霊だけど」
「文芸部?」
「知らなかったのか? 絵のことは菜緒がちゃっかり教えていたみたいだったから、小説もとっくに聞いているだろうって勝手に思ってたら違ったみたいだな」
予想外の答えに私は固まった。
得意分野の空手と絵しか頭になかったので他の部活は思いもしない。
菜緒ちゃん!! こんな重要なことは早く教えてよね!
私が心の中で盛大に文句を言っていることなど知るよしもなく、雅久はボヤーと言葉を続ける。
「その準備で他の部員の作った小説やエッセイの推敲とか、誤字チェックをやらされたりして、完全に睡眠不足だわー」
また遅くまで絵を描いていたのかと思ったけど、ここ数日の雅久のイラストサイトは更新されていなかった。原因が何かと思っていたらそういうことだったのね。
でも小説まで書いてるって、雅久には文才まであるのかしら?
「雅久も小説を学校祭に出すの?」
「俺のはそんなレベルじゃないから無理。だけど三年生に神崎先輩ってすげー人がいてさ、ホントどうしたらあんな風に書けるのかいつも不思議なんだよ」
「神崎さんって特選科の?」
「そうだけど?」
文芸部と聞いた瞬間に名前くらい思い出すべきだったのに、私はうっかり失念をしていた。
神崎美織、ペンネーム『三室戸美崎』。
高校三年生にして既に小説家デビューもはたしている、この学校で誰もが知る才媛。菜緒ちゃん情報によると、雅久をここまでライトノベルにハマらせる原因を作った張本人。
中学時代にすごく落ち込んだ雅久が本屋さんでたまたま手にしたラノベにとても感動をして、寝食も忘れるほど読みふけった時期があった。その中の一冊が神崎先輩のもので、風景や出てくる地名がこの辺りのご当地小説だった。
雅久は必死になって作者を調べようとしたところ、拍子抜けするほどあっさり誰だかわかったらしい。
市や商店街が活性化の旗印のもと、至るところに本のタイトルと著者名の書かれた幟やポスターを張り出し、住んでいる人も知人が有名人になった誇らしさからわけ知り顔で教えたがったからだ。
小説一冊でこれほどの影響力を持つ神崎先輩に、雅久はすっかり魅了されてしまったのだが、まさか二人が既につながっているとは思いも寄らなかった。
菜緒ちゃん情報になかったのは、やっぱり小学生だから高校生活の深いところまでは把握できていなかったのだろう。でも小学生をそこまで頼りにしている私って、何だかとても情けない。
「どうした? 俺のことより瑞樹は何するの? 俺たちは夏休みから準備してるけど、転校早々だとさすがに無理か」
気がつけば、黙り込んだ私を雅久が覗き込んでいたので、慌てて私も答えた。
「ううん、それは転入時のガイダンスで知っていたから。各クラスで合唱をするところの伴奏をいくつか頼まれているのと、音楽科の演奏会もメンバーに入っているの」
「短期間なのにすごいな。曲は何?」
「合唱はいろいろやるよ。流行のポップスとか、お決まりの合唱曲とか」
「ポップスって、そんな普通の曲も歌うんだな」
「だって知らない難しい曲ばかりって、聞いていても面白くないじゃない」
「確かにお祭りだもんな。楽譜とかはどうするんだ?」
「ん? 適当に耳コピするよ?」
「お前が起こすの!? すごいな!」
「そうでもないと思うけど。主旋律はしっかりやるけど、他の部分はハモれるように音階をずらすだけの簡単なものだし」
「やっぱ特選科は伊達じゃないな。驚いたよ」
学校祭は授業の一環なのだから単にドンちゃん騒ぎをやるためだけのものではない。
雅久が驚いているのは、きっと普通科と特選科の学校祭へ臨むスタンスの違いだ。
普通科では、学校祭の参加に前向きなクラスと後ろ向きのクラスがある。後ろ向きのクラスは申し訳程度の研究発表とかのレポートを展示して、お茶を濁して許されることもあるらしい。
だけど特選科はその一芸で入学をして、普通科とは違った授業のカリキュラムも組まれたり奨学金もある。そのために成果を披露する場との意味もあり、暗黙のうちに学校祭へ全力で参加することが義務付けられている。
「でも自分の演奏分はまだ思案中なの。やろうかなって考えていた曲が上級生と重なったみたいで」
「そっか。俺が昔聞いた曲とかでは簡単すぎるしダメだよな。結構好きなのがあったんだけど」
「何?」
「『月光』だったか?」
「小学校の時に、聴きに来てくれた発表会で弾いたやつだ。懐かしいなあ」
「あれの直前は、練習練習って全然遊べなかったから結構寂しかったけど、演奏聴いて感動して、瑞樹はスゲーって思ったなあ」
「そ、そうなの? 初めて聞いたんだけど……」
「女じゃあるまいし、んなこと言えるかよ。なんて今バラしてるけど、もう昔の話で時効だ時効」
「そ、そうなんだ」
思いもしない雅久の告白に、私は嬉しさと恥ずかしさから挙動不審になってしまっているのが自分でもわかる。
手を組んだり解いたり背伸びをしたり、何かをやっていないと落ち着かない。
ピアノの準備運動とでも考えてくれるといいのだけど。
「と、ところで、後夜祭はどうするつもりなの?」
「どうだろうな。文芸部では特に何も言われてないし、クラスは幽霊だから、たぶん帰るんじゃないか?」
「えー、雅久もこっそりうちのクラスに混じりなよ。きっと誰も文句なんて言わないよ。もし打ち解けたら、いっそのこと特選科に転科しちゃえばいいじゃない」
後夜祭は普通科も特選科も自由参加になっている。出たくなければ帰るだけだ。しかし何かを一緒に成し遂げた仲間同士なら間違いなく盛り上がることから、特選科は強制されなくても全員が参加するものらしい。
今さら転科なんて言い出した自分にも驚いたけど、雅久はもっと驚いたようだった。
「お前、俺の推薦枠は空手だと思っていたんじゃなかったのか?」
「最初はね。でも菜緒ちゃんから聞いて知ったんだ」
「……そっか。けど転科はありえないし、そんなこと言ってないで楽しんでこいよ」
「そうだね。少し考えすぎだったかな」
「まあ、その、気を遣ってくれてありがとうな。演奏絶対に聴きに行くから場所と時間、メールにでも入れといてよ」
「うん、わかった」
学校祭まで時間はあまりないけれど、急いで楽譜を探して準備をしよう。
考えていた曲目ではなくなるけれど、神崎先輩には遠く及ばないかもしれないけれど、雅久が来てくれるのだから絶対に成功させる。
私の胸に強く温かい気持ちが宿った気がした。
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2022.7.30 再掲載
・・・・・・・・・・・
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💛イラストはAI生成画像自作
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