待ってました。婚約破棄

キルア犬

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夜会の翌日

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スウェーン侯爵家の屋敷の使用人達は朝から

対応に追われていた。

ユリシアの婚約祝いの品が次々と届き、縁談を

希望する貴族の手紙の確認作業に追われた。


婚約破棄されても、貴族達はマリーアナを傷者

とは見なかった。

相手が第2王子だったからだろう。


次男や三男がいる貴族にとってはスウェーン

侯爵家は嫡男がいないし、マリーアナが女性

侯爵当主になっても息子を婿入りさせることを

望む貴族達がいた。


中には次男と三男のどちらかいかがですかと

書いてある手紙もあった。



昼食後にサロンに移動して、侯爵家の女性3人

は手紙をチェックしていた。

侯爵は執務室で領地等の仕事をしていた。


夫人「昨日の夜にでも書かれたのねぇ~」

マリーアナ「王家への配慮などないですねー」

ユリシア「今日中に終わりますか?」

「「無理でしょうね」」

ユリシア「自慢のお姉様ですが、、、この手紙

の多さには、、、」

夫人「あらっ、何言ってるの?ユリシアの婚約

発表を昨日の夜会でしてなければ、マリーアナ

とユリシアの縁談の手紙で溢れていたわよ」


ユリシア「えぇー、そんな、、」

マリーアナ「クスクス、ユリシア!貴方は学園で

従順で大人しそうな令嬢だと思われてるのよ!

それに綺麗で可愛いし、理想の妻にと思われる

に決まっているでしょう」


ユリシア「じゃ、学園でこれからは素を出して

も良いですよねぇ~!」

「「それは駄目よ!」」


ユリシア「えぇー、何故です?」

夫人「貴族令嬢としての礼儀作法は完璧ですが

急に従順でも大人しくもなくなったら周りが

驚きます」


マリーアナ「ユリシア、婚約発表しただけな

のよ!結婚はまだよ!これからは自分の初恋

を叶える為に頑張ってね!」


ユリシア「そんなー、平民や下位貴族に横暴な

態度を取る伯爵子息達をようやくやり込めると

思ってましたのにー、、、、」


夫人「それは演技しながらでも出来るわよ」


ユリシア「お母様!私はお姉様みたいにやり込

めたいのです!!有無を言わせず正論で凹ませ

たいのです!」


夫人「はぁー、あのね~、ユリシア!貴方は

マリーアナとは違うのよ!マリーアナは女帝

みたいな雰囲気を表現して言ってるはずよ!

でも、貴方には似合わないのよ!」


ユリシア「酷いですわ!」

マリーアナ「ユリシア!貴方が可愛いからなの

よ!綺麗で可愛い貴方には似合わないわ」

ユリシア「お姉様~」

夫人「はぁー、仲が良いのは喜ぶべきだけど

、、、なんか、、なんか違うのよねー」



コンコン   ガチャ


執事「失礼します、お客様がお越しになられま

したがいかが致しましょうか?」
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