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腕で照れ隠し
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ゆかりちゃんとのことが聞けてすごくすっきりした。
仕事も順調だし。
公私ともに充実してる!
それにしても大学を飛び級してニューヨークで研修積んでって。
拓海君すごすぎだよぉ。
私に追い付きたいって言ってくれてたけど。
私なんてなんにもないのに。
せめて先輩として。教育係として頑張らなきゃ!
「お!公私ともに充実している奈美ちゃん!今日も気合い入ってるね~!」
「ちょっ部長!やめて下さい!」
「あはは。照れちゃってかわい~!」
「もぉ~!」
部長ってば相変わらずからかってくるんだからぁ。
でも今はそれですらなんだか嬉しくなってしまうほど浮かれているかも。
「何かいいことありました?」
「え?」
「奈美さんなんかご機嫌?だから。」
「そんな特に何もないよ!」
「そうですか?」
「うん!それよりこの拓海君が見つけてくれた穴場ランチスポットも段々寒くなってきちゃったね。」
「確かに。今度からラウンジにしますか?」
「ん~でもラウンジじゃきっと周りの子達が拓海君のことほっとかないよね。」
「そんなことないですよ。」
「…拓海君って昔からそうだよね?」
「え?」
「モテてる自覚ないっていうか。」
「えっ?俺全然そんな。」
「もぉ~。高校の時も何回か告白されてたよね?」
「な、なんで?」
「一回は。体育祭の後体育倉庫に用具しまってたら聞こえてしまって。」
「あ。」
「二回目は放課後資料室に戻る途中。階段の所で聞こえてしまって。」
「…。」
「体育祭の前のことは私も教育実習きてまだ間もなかったからあんまり知らないけど。体育祭。あのリレー見ちゃったら。誰だって好きになっちゃうもん。」
「奈美さんも?」
「前に拓海君が体育祭の時私のこと見てくれてたって言ってたけど。私もあの時拓海君から目が離せなくなっちゃってたよ。」
「ちょっと待って。」
「ん?」
「こんな日常のランチの時間に。いきなり。不意打ち過ぎて。やばっ。嬉しすぎる。」
腕で照れて少し赤くなった顔を隠してる拓海君が可愛い。
「…私の知ってる中の三回目。川村さん。」
「も、もうその話はいいですって。」
「川村さんには相談されてたの。」
「えっ。」
「好きな人の恋愛相談受けるの辛かった…。もしこれで上手くいっちゃったらって。もちろん先生と生徒だし自分には望みはないって分かってたけど。それでも誰かのものにならないでって。今思うとひどい相談役だよね。」
“ぎゅっ”
「ちょ、拓海くん!?だ、誰かに見られたら。」
「俺はあの時も今も誰に見られても誰になんて言われても奈美さんが好き。この気持ちはずっと変わってないしこの先もずっと変わらない。」
「…ありがとう。」
「うん。」
「でも。結局高校生の九条君は一体何人に告白されたの!?私が知ってるだけでも3回も!付き合った子とかいたの?」
「そ、それはご想像にお任せします!」
「えぇ~すっごく気になる~!」
「あはは!」
高校生の九条君は青春真っ只中っていう感じでキラキラ輝いていて眩しかった。
そして大人になって今隣でいたずらっぽく笑う拓海君は。
愛おしさのフィルターがかかって。あの時よりもより一層輝いて見える。
仕事も順調だし。
公私ともに充実してる!
それにしても大学を飛び級してニューヨークで研修積んでって。
拓海君すごすぎだよぉ。
私に追い付きたいって言ってくれてたけど。
私なんてなんにもないのに。
せめて先輩として。教育係として頑張らなきゃ!
「お!公私ともに充実している奈美ちゃん!今日も気合い入ってるね~!」
「ちょっ部長!やめて下さい!」
「あはは。照れちゃってかわい~!」
「もぉ~!」
部長ってば相変わらずからかってくるんだからぁ。
でも今はそれですらなんだか嬉しくなってしまうほど浮かれているかも。
「何かいいことありました?」
「え?」
「奈美さんなんかご機嫌?だから。」
「そんな特に何もないよ!」
「そうですか?」
「うん!それよりこの拓海君が見つけてくれた穴場ランチスポットも段々寒くなってきちゃったね。」
「確かに。今度からラウンジにしますか?」
「ん~でもラウンジじゃきっと周りの子達が拓海君のことほっとかないよね。」
「そんなことないですよ。」
「…拓海君って昔からそうだよね?」
「え?」
「モテてる自覚ないっていうか。」
「えっ?俺全然そんな。」
「もぉ~。高校の時も何回か告白されてたよね?」
「な、なんで?」
「一回は。体育祭の後体育倉庫に用具しまってたら聞こえてしまって。」
「あ。」
「二回目は放課後資料室に戻る途中。階段の所で聞こえてしまって。」
「…。」
「体育祭の前のことは私も教育実習きてまだ間もなかったからあんまり知らないけど。体育祭。あのリレー見ちゃったら。誰だって好きになっちゃうもん。」
「奈美さんも?」
「前に拓海君が体育祭の時私のこと見てくれてたって言ってたけど。私もあの時拓海君から目が離せなくなっちゃってたよ。」
「ちょっと待って。」
「ん?」
「こんな日常のランチの時間に。いきなり。不意打ち過ぎて。やばっ。嬉しすぎる。」
腕で照れて少し赤くなった顔を隠してる拓海君が可愛い。
「…私の知ってる中の三回目。川村さん。」
「も、もうその話はいいですって。」
「川村さんには相談されてたの。」
「えっ。」
「好きな人の恋愛相談受けるの辛かった…。もしこれで上手くいっちゃったらって。もちろん先生と生徒だし自分には望みはないって分かってたけど。それでも誰かのものにならないでって。今思うとひどい相談役だよね。」
“ぎゅっ”
「ちょ、拓海くん!?だ、誰かに見られたら。」
「俺はあの時も今も誰に見られても誰になんて言われても奈美さんが好き。この気持ちはずっと変わってないしこの先もずっと変わらない。」
「…ありがとう。」
「うん。」
「でも。結局高校生の九条君は一体何人に告白されたの!?私が知ってるだけでも3回も!付き合った子とかいたの?」
「そ、それはご想像にお任せします!」
「えぇ~すっごく気になる~!」
「あはは!」
高校生の九条君は青春真っ只中っていう感じでキラキラ輝いていて眩しかった。
そして大人になって今隣でいたずらっぽく笑う拓海君は。
愛おしさのフィルターがかかって。あの時よりもより一層輝いて見える。
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