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結果

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体育大会の結果は、リレーなどの点数が多いもので、トップを張っていた私たちのクラスが3位という好成績を残して幕を閉じた。



「いやー。3学年揃ってる中で、一年生のうちのクラスが、表彰台に立つなんて快挙です!足が速い人は、リレーに。そうじゃない人もみんなそれぞれの得意なところで精一杯頑張った結果だと思います!今日はみんなに特別に、アイスの差し入れを買ってきました!みんな一本たべてねー!2種類あるけど、そこは早い者勝ちということでー!」


と言い、担任の先生は、箱入りの当たり付き氷菓を差し入れしてくれた。


「玲奈ちゃんは、どっち食べるー?」



と梨央奈に尋ねられたので、


「え…っと…私はそんなに活躍してないから余った方かな。」


と言うと、梨央奈は、


「玲奈ちゃんは、本当は玉入れだけだったのに、欠席者の代わりに綱引きまで出てたじゃん!それって凄いと思うよ!ありがとう!」


と言われて、嬉しくなってしまった。大好きな梨央奈ちゃんに、二種目出ていたのに気づいてもらえてたことに胸がジーンとした。


梨央奈は玲奈の手を取り氷菓の置いてある前方の机まで行くと、


「私はスイカ味食べる!玲奈ちゃんは?」



と尋ねられ、三箱あるうちの一箱だけがスイカ味だったので、二箱あるソーダ味を選んだ。



席に戻って食べ始めると、


「玲奈ちゃん!そっちの味は最近食べてないから、一口交換しよー!」


と言われて、棒を差し出してきた。


「うん。…いいよ。」


と言うと、梨央奈はさっきまで玲奈が食べていたソーダ味を食べて、


「んー!久々に食べたけど、ソーダ味も美味しい!ありがとう!ほい!玲奈ちゃんもこっちのスイカ味食べてみてー!」


と言われて、玲奈は、さっきまで梨央奈がさっきまで食べていたスイカ味を食べた。玲奈は実を言うとスイカが苦手だった。


「美味しかった!ありがとう!」


と心から笑顔で言えた。スイカの味より、梨央奈が話しかけてくれたことで胸がいっぱいになっていた。

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