魔法学校 逃げられない運命

ビーナの追求

「え？先生…。……先生。今まで私たちのお世話をしてくださったイワンさんとジョイスさんには見てもらえないんですか？」



とビーナが尋ねた。




「いや、さっきの話の通り、この試験がきっかけでイワンは足の感覚を失った……。今は薬の力で戻っているが、その事も危惧して、裏方に2人には回ってもらう。裏方の仕事もかなり大変なんだが、快く引き受けてくれたよ。」



と言われて、



「先生。裏方のお仕事ってなんですか?」


と、息を飲みビーナは尋ねると、



「2人には毎日３回。試験場の巡回をお願いしてるんだ。レベルが高いモンスターが出てないかとか、設備が壊れてないかとか。念入りに毎日報告してもらっているよ。」


と言われて、



「イワンさんは低空飛行しかできないのに、どうやってるんですか？」


と言われて、


「そこは、ジョイスに現場に直接行ってもらって、カメラで撮影しながら、イワンは遠隔でおかしなところを見つけるって言う分担作業だ。私も2人の実力を知ってるから。無理なことはさせてないよ。それで、ジョイスのカメラ技術はプロ並みだし、イワンの目の付け所も優れている。みんなの安全を守ってくれてるんだ。」


とヘイナー先生はそう言った。