魔法学校 逃げられない運命

七瀬蓮

文字の大きさ
上 下
52 / 96

ヘイナー先生

しおりを挟む
ヘイナー先生は、この授業には苦い思い出がある。



イワン…。あの時イワンに昇級試験の機会を与えなければ彼は今頃、Sクラスの前線に立っていただろう。しかも時期が悪かった。今年こそは正しい生徒を選定しなければ。



とヘイナー先生は、考え込んでいた。


「ヘイナー先生?今後の方針についてお話があると聞き、伺ったんですけど、後の方がいいですか?」


とクレアがヘイナー先生の顔を除いてハッとした。


「あぁ。ごめん。考え事をしてた。次の試験についてだけどクレアには3人に注目してて欲しいんだけど頼めるかな?」


と言われて、クレアは、


「はい。私にできることなら何なりと。しかし、私ばかりじゃ…2人ともやきもち焼きますよ?」


と言われたが、


「今度の試験はAクラスの君にしか頼めないと思ってる。生徒を危険から守る必要があるからな…。それにイワンをこの試験に携わらせるのは危険な気がしてな…。じゃあクレア。できる範囲で頼むよ!」



と言いヘイナー先生は、授業へと向かった。
しおりを挟む

処理中です...