歪み愛

七瀬蓮

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寂しくなった家

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海斗と陸斗が帰ってしまい家は、静かになっていた。


「祐馬!飯食ったらじいちゃんと風呂入ろう!」


と優しく頭を撫でてにこやかにそう言った。


「うん!」


と祐馬もまんべんの笑みで返事をしたが、そのじいちゃんの優しさが祐馬には少し辛かった。


じいちゃんもばあちゃんも…僕のこと…って思ってるのかな.…。


と思ったからだ。もっとママが僕に構ってくれたら、、、こんな気持ち知らずに済んだのかな…。

と思いながら、祐馬はご飯を食べ、じいちゃんと眠りについた。


「祐馬…。いい加減な母ちゃんでごめんな。…どうやら、、、わしらは、、、間違ってしまったみたいじゃ。」


とじいちゃんがボソッというのを聞いて、


「ううん。僕にはじいちゃんや、ばあちゃんがいるから平気だよ!…おやすみなさい。」


となんと言っていいか分からなくなり、祐馬はそう言った。
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