花詞復讐屋

七瀬蓮

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ヒイラギ

いろはと星夜

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コンコンコン


扉がノックされる音がして、


「星夜。入っていい?」


といろはは、尋ねた。



「うん。どうぞー。」


と言い、星夜は、ドアノブを回して、いろはを部屋に招き入れた。


「どうした?…寂しくなっちゃった?」


と星夜が尋ねると、


「うん。…でも、それより、星夜が心配で。家族の中で1番蓮に距離が近い存在だったから、今まで、蓮が一人で抱えてたものを今度は……星夜が一人で抱えている……。そんな気がして。…もし何か私が力になれる様な事があったらなんでも言ってほしい。」



と言われて、


「うーん。じゃあ、ひとつお願いがあるんだけど、1週間後、俺とデートしてくれない?家族の誰にも内緒で。行く場所は俺が決めておくから。…いいかな?」



と笑顔で言った。いろはは、


「うん!星夜とお出かけできるの楽しみにしてる!…じゃあ、今日は部屋に帰るね。おやすみ。」


と言い、いろはは、星夜のおでこにチュッとキスをして、部屋に戻っていった。



いろは姉。ごめん。俺では、蓮兄の心の穴を埋める事ができなかったから、力を貸してね。



と心で呟きながら。





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