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第5話
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ダウロス視点
時間は、迷いの森にルカを捨てる数日前まで遡る。
俺はミテラの部屋にいて、今日会うことは婚約者のルカには話していない。
今日だけではない……今までも頻繁に、こうして俺はミテラの屋敷にやって来ていた。
全てルカが悪い――そう考えてしまうのは、魔法学園でルカの成績が悪いからだ。
その理由として俺とクラリィをずっと魔法で強化しているとルカは言ったが、俺の成績のよさは自らの実力と確信している。
そして、病で動けなかったクラリィが元気になったのは、ミテラが使える回復魔法によるものだ。
本人がそう言っているし、俺も間違いないと考えている。
妹の恩人に屋敷に来て欲しいと誘われたら行くのは当然のことで……俺はミテラを、新しい婚約者にしたかった。
「前にも話したが、遂にルカを消す準備ができた!」
「準備というのは……この数週間に広まっているルカ様の悪評ですね」
「ああ。そして魔法道具も用意できた。万一に壊れた時を考え複数用意したから、俺は森で迷うことはない」
部屋で俺は、ミテラにこれからの行動を話す。
ルカは成績が悪いことを気にして、迷いの森に向かおうとしている。
生徒が行くことを禁止されている場所にルカが行くことを、学園の生徒達は知っていた。
それは「迷いの森に行けば膨大な魔力が手に入る」という迷信を利用し、婚約者の立場から主に俺が流した悪評だ。
「迷い森は危険で絶対に近づくなと家族や魔法学園の先生から何度も聞きますけど、ダウロス様はその森を利用すると仰っていましたね」
「そうだ。クラリィも、ルカの最期が見たいと言っていたから同行させる……迷いの森でルカを捨てた後、俺はミテラを婚約者にするとしよう!」
魔法学園の成績は普通だが、ミテラは回復魔法が使えるからルカよりも優秀だ。
妹のクラリィも懐いているし、俺としても小柄なルカよりも大人びたミテラの方が好きだった。
計画を話し、俺はミテラが婚約者になる時を楽しみにしていた。
数日が経ち、ルカを森に捨てることに成功して――その後、俺は後悔することとなる。
時間は、迷いの森にルカを捨てる数日前まで遡る。
俺はミテラの部屋にいて、今日会うことは婚約者のルカには話していない。
今日だけではない……今までも頻繁に、こうして俺はミテラの屋敷にやって来ていた。
全てルカが悪い――そう考えてしまうのは、魔法学園でルカの成績が悪いからだ。
その理由として俺とクラリィをずっと魔法で強化しているとルカは言ったが、俺の成績のよさは自らの実力と確信している。
そして、病で動けなかったクラリィが元気になったのは、ミテラが使える回復魔法によるものだ。
本人がそう言っているし、俺も間違いないと考えている。
妹の恩人に屋敷に来て欲しいと誘われたら行くのは当然のことで……俺はミテラを、新しい婚約者にしたかった。
「前にも話したが、遂にルカを消す準備ができた!」
「準備というのは……この数週間に広まっているルカ様の悪評ですね」
「ああ。そして魔法道具も用意できた。万一に壊れた時を考え複数用意したから、俺は森で迷うことはない」
部屋で俺は、ミテラにこれからの行動を話す。
ルカは成績が悪いことを気にして、迷いの森に向かおうとしている。
生徒が行くことを禁止されている場所にルカが行くことを、学園の生徒達は知っていた。
それは「迷いの森に行けば膨大な魔力が手に入る」という迷信を利用し、婚約者の立場から主に俺が流した悪評だ。
「迷い森は危険で絶対に近づくなと家族や魔法学園の先生から何度も聞きますけど、ダウロス様はその森を利用すると仰っていましたね」
「そうだ。クラリィも、ルカの最期が見たいと言っていたから同行させる……迷いの森でルカを捨てた後、俺はミテラを婚約者にするとしよう!」
魔法学園の成績は普通だが、ミテラは回復魔法が使えるからルカよりも優秀だ。
妹のクラリィも懐いているし、俺としても小柄なルカよりも大人びたミテラの方が好きだった。
計画を話し、俺はミテラが婚約者になる時を楽しみにしていた。
数日が経ち、ルカを森に捨てることに成功して――その後、俺は後悔することとなる。
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