断罪される一年前に時間を戻せたので、もう愛しません

第２３話

　異変は問題なく対処できて、数日が経っている。
　レオンの屋敷に向かい、応接室で対面して私はレオンにお礼を伝えた。

「何が起こるかレオン様は予想できたから、何も問題が起きず解決しました。ありがとうございます」

「は、はい……ゼノラス殿下がルリサ様に命令を出さなくて、よかったです」

　お礼を伝えると、レオンは顔を赤くしながら返答する。
　ゼノラスは悔しそうにしていたけど、私の魔法によるものだと気付いていない。
　膨大な魔力があったからこそ対処できて、ゼノラスは何も知ることができなかった。

　私が笑顔を浮かべると、レオンは戸惑いながら話した。

「これからも予想通りになると……サレア様は、強引な手段をとるかもしれません」

「強引な手段ですか？」

「サレア様は様々な高性能な魔法道具を所持しています。それを使い、ルリサ様に呪いをかける可能性あります」

　そう言って、レオンがルリサの魔法道具について話す。
　詳しく調べてくれたようで、魔法道具を使い私の意識をしばらく失わせようとしているようだ。

　成功して私が倒れたら、サレアが魔法道具の実験台にする。
　レオンが行動を予想していたから、何も問題はなかった。