断罪される一年前に時間を戻せたので、もう愛しません

第２７話

ゼノラス視点

　ロアルズ国で異変が起きてから、４カ月が経っていた。
　様々な手段を使うが、ルリサは動く気がまったくない。
　部屋で１人になった俺は、現状に憤り呟いてしまう。

「まさかここまで予定が狂うとは……ルリサを変えた者は、まだ見つからないのか……」

　呪いの魔法道具は、準備に数ヶ月かかってしまうようだ。
　俺は焦ってしまうがサレアは冷静で、今はルリサを変えた者を探している。
　ロアルズ国は大変な目に合っている最中で、俺は最悪の事態を想像してしまう。

「他国から様々な魔物がやって来ることから、ロアルズ国の評判は悪い。ルリサを魔法道具の実験台にするための計画で、ここまでの事態になるとは思わなかった……」

　サレアとしては、ルリサが全ての問題を解決すると考えていた。
　俺も間違いないと確信していたのに、今のルリサはまったく動こうとしない。

「とにかくルリサを変えた者を排除して、元に戻すしかないだろう！」

　決意を叫ぶと、サレアが俺の部屋にやって来た。
　その後、サレアの話を聞いて――俺は、驚愕することとなる。