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第35話

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ゼノラス視点

 パーティ会場の出来事から、数ヶ月が経っている。
 どうやら俺とサレアは、処刑されることが決まったようだ。

 サレアの魔法道具で、他国に生息する危険なモンスターを呼び寄せた。
 最悪の場合、国が滅んでいたかもしれない。
 王子の権力を利用して協力した俺も、処刑が決まってしまう。

 サレアの計画通りルリサを利用できていれば、何も問題なかった。
 そのはずだったのに――レオンによって、ルリサは別人のようになっている。
 俺は牢屋の中で、現状に憤り後悔していた。

「なぜ、俺がこんな目に合っている……サレアの目論み通りになれば、何も問題なかったはずだ!」

 ロアルズ国の危機といっても、ルリサの魔法なら何も問題なかったはず。
 サレアの計画通りになれば問題なかったのに、ルリサが動かないのは予想外だった。
 
「全てレオンのせいだ……ルリサが今まで通りなら、俺に従っていたに決まっている!!」

 もう明日には処刑されるようで、俺は現状を悔いている。
 そんな俺の目の前に――ルリサがやって来た。
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