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第7話
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数週間が経って、国内で異変が起きている。
どうやら他国に生息している危険なモンスターが、私達のいる国にやって来たようだ。
ゼノラスは屋敷にやって来て、応接室で対面している私に話す。
「ロアルズ国は危機的状況で、ルリサの力が必要だ!」
そう言って、私に戦うようゼノラスが頼んでくる。
何も知らない前の私なら、即座に行動していたはずだ。
今の私は、この状況がゼノラスとサレアによるものだと知っている。
話を聞いて、私は冷静に返答した。
「国を襲っているモンスターの詳細がわかるまで、私は行動しない方がいいでしょう」
「なっっ……!? なにを呑気なことを言っている!?」
私の発言を聞き、ゼノラスが焦っている。
返答が予想外だったようだけど、私は普通のことを言っているだけだ。
「私が呑気というより、ゼノラス殿下が焦っているようにしか見えません。陛下は納得しているのですか?」
「それは……」
「私が行くべきかは、家族同士で話し合ってからの方がいいでしょう」
発言を聞いて、ゼノラスは困惑している。
普通の反応だと思うけど、今までの私からは考えられない発言だからだ。
「そ、そうか……ルリサは、誰かに何か言われたのか?」
「いいえ。私の判断です」
どうやらゼノラスは、私に何かあったのではないかと考えているようだ。
誰かに何か言われたとすれば、未来のゼノラスの発言によってこうなっている。
そんなことを話す気はなくて、私はゼノラスに従いたくなかった。
どうやら他国に生息している危険なモンスターが、私達のいる国にやって来たようだ。
ゼノラスは屋敷にやって来て、応接室で対面している私に話す。
「ロアルズ国は危機的状況で、ルリサの力が必要だ!」
そう言って、私に戦うようゼノラスが頼んでくる。
何も知らない前の私なら、即座に行動していたはずだ。
今の私は、この状況がゼノラスとサレアによるものだと知っている。
話を聞いて、私は冷静に返答した。
「国を襲っているモンスターの詳細がわかるまで、私は行動しない方がいいでしょう」
「なっっ……!? なにを呑気なことを言っている!?」
私の発言を聞き、ゼノラスが焦っている。
返答が予想外だったようだけど、私は普通のことを言っているだけだ。
「私が呑気というより、ゼノラス殿下が焦っているようにしか見えません。陛下は納得しているのですか?」
「それは……」
「私が行くべきかは、家族同士で話し合ってからの方がいいでしょう」
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