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第6話
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ゼノラス視点
――時間は、数ヵ月前まで遡る。
俺はルリサと婚約したが、それは本当に好きな女性サレアの頼みを聞いたからだ。
サレアの家は高性能な魔法道具が有名で、ルリサを利用したいと話していた。
実験台として理想的な存在のようで、サレアが好きな俺は協力すると決めている。
城にサレアを招待して、俺は今後について話し合う。
ルリサを利用するだけ利用した後、捨ててサレアを妻にしようと考えていた。
「サレアは魔法道具を使い、これからこの国に異変を発生させると言っていたな」
「はい。ルリサ様なら問題なく対処できますし、その後は危機感を覚えて強くなろうとするはずです」
「ルリサの性格なら間違いないだろう。婚約者が異変を対処していけば、俺の評判も上がるに違いない!」
そしてサレアの魔法道具の実験台にして、その後は捨てるつもりだ。
失敗する可能性の方が高いようで、その結果をサレアは求めている。
魔力を強化する手段は禁止されているようだが、もしバレてしまったら全てルリサのせいにすればいい。
「もし誰かに知られてしまったとしても、全てルリサのせいにできる。何も問題ないだろう!」
俺はサレアと話し合い、ルリサの末路を決める。
俺達の目論見を、時間を戻しているルリサは全て知っていた。
何も知らない俺達は、これから後悔することとなる。
――時間は、数ヵ月前まで遡る。
俺はルリサと婚約したが、それは本当に好きな女性サレアの頼みを聞いたからだ。
サレアの家は高性能な魔法道具が有名で、ルリサを利用したいと話していた。
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城にサレアを招待して、俺は今後について話し合う。
ルリサを利用するだけ利用した後、捨ててサレアを妻にしようと考えていた。
「サレアは魔法道具を使い、これからこの国に異変を発生させると言っていたな」
「はい。ルリサ様なら問題なく対処できますし、その後は危機感を覚えて強くなろうとするはずです」
「ルリサの性格なら間違いないだろう。婚約者が異変を対処していけば、俺の評判も上がるに違いない!」
そしてサレアの魔法道具の実験台にして、その後は捨てるつもりだ。
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魔力を強化する手段は禁止されているようだが、もしバレてしまったら全てルリサのせいにすればいい。
「もし誰かに知られてしまったとしても、全てルリサのせいにできる。何も問題ないだろう!」
俺はサレアと話し合い、ルリサの末路を決める。
俺達の目論見を、時間を戻しているルリサは全て知っていた。
何も知らない俺達は、これから後悔することとなる。
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