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第4話

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 話を終えて、私はレオンのいたハルロス公爵家の屋敷から去っていた。

 屋敷に戻った私は部屋で1人になって、これからの出来事について考えていく。
 膨大な魔力でゼノラスに報復しようと考えていたけど、レオンと話し合って冷静になれた。
 話し合った内容を思い返しながら、私は呟く。

「レオン様がいてくれなければ、私はすぐ魔法を使いゼノラス殿下を苦しめていたかもしれません」

 そうなれば相手は王子だから、発覚してしまうと私は糾弾されてしまう。
 報復すると強く考えていたけど、レオンから聞いた方法は時間がかかるけど効果的だ。

「問題があるとすれば、私の知っている未来ではなくなってしまうことでしょう」

 そうなると、何が起こるのかわからなくなっていきそう。
 それだけは不安だけど、レオンがいてくれるのだから問題ないはずだ。
 安堵しながら、私はレオンについて考える。

「レオン様……前から私のことが、好きだったと言っていました」

 そして私の危機的状況を知って、ハルロス公爵家に伝わる時間を戻す魔法を教えてくれた。
 誰も扱えないとされている魔法のようだけど、膨大な魔力を得た私なら使える可能性があったらしい。
 それ以外に方法がなかったようで、それによって私は助かることができている。

「レオン様がいなければ、私は世界中の人に敵視されていたかもしれません」

 全てゼノラスのせいだけど、今の私には膨大な魔力がある。
 世界の脅威になるほどと言われたけど、制御できるから問題ないはずだ。

「それでも今の私の魔力は、抑えておくべきですね」

 どんな魔法による攻撃も効かないし、どんなモンスターが現れても対処できる。
 それでも昔と同じぐらいまで力を抑えて、更に本来の力を出さずゼノラスを追い詰めたい。

「ゼノラス殿下は伯爵令嬢のサレア様が好きと言っていましたけど、何か関係があるのでしょうか?」

 サレアは魔法道具に長けた家の令嬢で、ゼノラスは様々な魔法道具を使っていた。
 それについてもレオンに話しているけど、私の方で調べたいと考えている。

「私がゼノラス殿下を怪しんだとしても、時間を戻したとは思わないに決まっています」

 レオンのハルロス公爵家に伝わる時間を戻せる魔法の存在は、あまり知られていない。
 使った人がいないとされているからだけど、私は時間を戻すことができた。

 それによって、ゼノラスに報復することができそうだ。
 私はレオンと話し合い、これからゼノラスを追い詰めようと決意していた。
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