平民の方が好きと言われた私は、あなたを愛することをやめました

天宮有

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第111話

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ラドン視点

 俺達の目の前には、ルーナの姿があった。
 屋敷の廊下に立っていることが、俺には理解できない。

 ミレサの魔法が迫るも、ルーナは魔法で掻き消してしまう。
 現状が理解できず、俺は叫ばずにはいられなかった。

「なぁっっ――っ!? ルーナがなぜ、ここにいる!?」

 ルーナは俺を無視して、ミレサを警戒していた。
 ミレサの力で逃亡するしかないと、俺は考える。
 提案しようとするも、ミレサはルーナに対して叫んだ。

「もうこの機会しかルーナを消せないなら、全力で消すだけよ!!」

 そう言ってミレサが魔法を繰り出すも、今までと違い性能が弱い。
 ルーナがこの場に現れることが予想外で、心が乱れているせいだ。
 
 逃げることはできず、俺はミレサが勝利してくれることを願うしかない。
 そして――ミレサは、ルーナの魔法を受け倒れていた。
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