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第87話

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 私が盗賊達の襲撃を受けてから、数日が経っていた。

 今日はニコラスが屋敷に来てくれて、この数日間に起きた出来事を話してくれる。
 ラドンとミレサの捜索はしているようだけど、まだ発見できていないようだ。

「盗賊団は全て話しましたけど、処刑は決まっています」

「それでも、全てを話したのですね」

「恐らくですが、ダビル達は逃亡したミレサとラドンが許せなかったのでしょう」

 ニコラスが推測を話して、私は頷く。

 盗賊団の団長だったミレサが提案して、ラドンが雇った。
 そのせいで処刑されそうになっているのなら、2人を恨んでもおかしくはない。

 私が思案していると、ニコラスの話が続く。

「今はダビル達から聞いたミレサがいそうな場所を捜索していますけど、発見することはできていないようです」

 冒険者にも依頼して、周辺の国にも協力を求めているようだ。

 ラドンとミレサが発見されれば、捕えて全てが終わる。
 それでも――ミレサの魔法の実力を知っている私は、警戒するしかなかった。
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