平民の方が好きと言われた私は、あなたを愛することをやめました

第２４話

　数日が経って、今日から魔法学園は明日まで休日だ。
　私はニコラスを屋敷に招待していて、今日は来てくれることとなっている。

「学園内で話すとミレサの手下に警戒されそうだから、休日まで待つ必要がありました」

　応接室で１人になった私は、思わず呟く。
　ようやくニコラスと会えることがうれしくて、私は今日までの出来事を思い出す。

　数日前にミレサが起こした出来事は――私が無傷だからか、注意だけで終わっていた。
　ミレサは私に魔法の試合で負けたことが悔しくて、とにかく魔法の練習をして１位の座を取り戻そうとしている。
　広場で私を試合で倒すことをイメージしながら魔法の練習をすると、本人を幻覚と間違えてしまったと説明したようだ。
　
「無茶苦茶な理由でしたけど、ミレサの成績のよさと私の魔法による反撃を受けたから注意で済んだのでしょう」

　ミレサが今まで魔法の練習をしていたのは事実で、偶然の事故になっている。
　ラドン王子が庇ったのも大きいようで、次ば処罰するという警告だけになってしまった。

「もし次に似たようなことをすれば、ミレサは退学になりそうですけど……諦めることはないでしょう」

　処罰を受けた後も、ミレサは私を敵視している。
　これからのことをニコラスと話し合いたくて――ニコラスが、私の屋敷に来てくれた。