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第28話
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ドリアス視点
魔法道具の商人ヤミーが、俺の元にやって来ていた。
魔方陣を使いこなせる人が実在しているのか気になっている様子で、俺に尋ねる。
首輪の力で魔方陣について話せなくなっているが、頷くことはできる。
「噂通りなら、キャシー様が魔方陣の魔法道具を使っていたということですね」
俺は再び頷くと、ヤミーは微笑みを強める。
「ドリアス殿下としては、キャシー様に魔方陣を稼働させたいのではありませんか?」
「……そうだ」
完全に見透かされているが、その協力の為にやって来たのだろう。
問題は俺個人の財力は没収されていることだが、ヤミーは俺を眺めて告げる。
「先ほど取引と言いましたけど、ただやって欲しいことがあるだけです」
「……なに?」
「この鈴の魔法道具を使えば、キャシー様を操ることが可能です……精神が不安定でなければ効力を発揮しません」
そう言って俺に鈴の魔法道具を渡し……こんなもの、禁止されて当然の魔法道具だと思っている。
もしキャシーが魔方陣の起動を拒んでも、この鈴を使えばいい。
俺は人を操る鈴の魔法道具が欲しくなり――ヤミーの言うことを聞くことに決めていた。
魔法道具の商人ヤミーが、俺の元にやって来ていた。
魔方陣を使いこなせる人が実在しているのか気になっている様子で、俺に尋ねる。
首輪の力で魔方陣について話せなくなっているが、頷くことはできる。
「噂通りなら、キャシー様が魔方陣の魔法道具を使っていたということですね」
俺は再び頷くと、ヤミーは微笑みを強める。
「ドリアス殿下としては、キャシー様に魔方陣を稼働させたいのではありませんか?」
「……そうだ」
完全に見透かされているが、その協力の為にやって来たのだろう。
問題は俺個人の財力は没収されていることだが、ヤミーは俺を眺めて告げる。
「先ほど取引と言いましたけど、ただやって欲しいことがあるだけです」
「……なに?」
「この鈴の魔法道具を使えば、キャシー様を操ることが可能です……精神が不安定でなければ効力を発揮しません」
そう言って俺に鈴の魔法道具を渡し……こんなもの、禁止されて当然の魔法道具だと思っている。
もしキャシーが魔方陣の起動を拒んでも、この鈴を使えばいい。
俺は人を操る鈴の魔法道具が欲しくなり――ヤミーの言うことを聞くことに決めていた。
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