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第28話

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 数ヶ月が経って、ベネサは処刑されていた。

 処刑される前日に、エドガーはベネサを助けようとしたらしい。
 それが失敗して一緒に処刑されたようだけど……もう私には、関係のないことだ。

 様々な国の優秀な魔法使い達を弱らせて、ギアノ国は聖女の力で繁栄していた。
 王子の婚約者ということもあり、様々な国から糾弾されているようだ。

 ギアノ国は大変なようだけど、それも私には関係ない。
 不安がなくなり、魔法道具店でユアンと一緒に働くことができている。

 私は部屋で今までのことを思い出していると、ユアンが尋ねた。

「全て解決したが……ルクルは、ギアノ国に戻ろうとは思わないのか?」

「戻る気はありません。私はこの魔法道具店で、ユアンと一緒にいられる今が幸せです」

「そうか……それなら、いつまでも一緒にいて欲しい」

 ユアンの発言を聞いて、私達は笑顔を浮かべた。

 今は貴族の暮らしより楽しいと、断言することができる。
 私はユアンと一緒に暮らし、幸せな日々を送っていた。
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